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裏・DMデッキ開発部XX
裏・DMデッキ開発部XX
最新構築デッキバックナンバー記事検索開発部の軌跡TOPへ戻る裏・開発部 vol.01 開発部番外編 〜覚醒編徹底トーク〜 映画公開記念“裏”開発部XX 覚醒編徹底トーク第1弾

眠らない街、首都東京。
そこには、夜も眠らずにデュエル・マスターズのデッキを研究し続ける謎の秘密結社がある・・・
メンバーの名前も場所もすべてが不明の謎の組織。
わかっていることは、彼らの胸の奥には熱くたぎるデュエマ愛がたっぷりと詰まっているってことだけだ。
その組織の名前は・・・DMデッキ開発部!!

開発主任K
いやー、この始まり方も久しぶりだなー。
なんかしみじみしちゃうね、うん。

開発部員D
(コンコン)
主任、呼びました?

開発主任K
お、開発部員Dくん、待ってたよ!
今日キミを呼んだのは他でもない、開発部でも腕利きのデッキビルダーのキミに
インタビューをお願いしたいと思ってね。

開発部員D
インタビューですか?
そりゃまたなんの?

開発主任K
DM最新弾サイキックショッはキミももう試しただろう?
覚醒獣にソウルと驚きの内容目白押しの覚醒編。
実は今日は覚醒編開発の秘密を聞くために
本国の開発部から研究員の方を招待してるんだ。

開発部員D
え!本国の開発部!?
それは興味深いですね。

開発主任K
だろ、もうそろそろ来るころだと思うけど・・・

謎の研究員
おじゃましまーす!

開発主任K
あ、しゃばさん、久しぶりじゃないですか!

研究員しゃば
お!主任、久しぶり!
元気にしてた?

開発主任K
まあまあです。
今日は覚醒編の開発エピソードをお聞きしたいと思うのでよろしくお願いします!

研究員しゃば
オッケー!
で、そこの彼は?

開発部員D
はじめまして!
今日のインタビュー担当することになりました開発部員Dです。
覚醒編で聞きたいことは山ほどあったんです!
よろしくおねがいします!

研究員しゃば
おお、元気があっていいね!
そういうことならガッツリ話しちゃいますよ!

「覚醒編」のコンセプト

開発部員D
では、早速ですが、36弾「覚醒編」のコンセプトについて色々お話を伺えれば、
と思います。
まず、36弾では超次元呪文とサイキック・クリーチャーという、
全く新しいカテゴリーのカードが登場しました。
これらはどういう経緯でデザインされたものなのでしょうか?

研究員しゃば
はい、もともとは《ボルシャック・ドラゴン》などの昔のクリーチャーが
内なる力を解放してパワーアップしたら面白いんじゃないかっていう
アイデアがありました。
それをそのとき既に覚醒と呼んでいたんですが、
今回新しいセットを作るにあたり本格的に導入できないかと考えました。
問題はその表現方法で、すでに進化やゴッド・リンクで、
縦・横に繋げるというようなビジュアル面でのギミックを取り入れていましたので、
それに変わる新しいインパクトを考え抜いた結果、
両面使うというアイデアを思いつきました。

開発部員D
『昔のクリーチャーをパワーアップさせる』とのことでしたが、
実際に使ってみて、超次元&サイキックというギミックそのものも割と
「既存のデッキをパワーアップさせる」方向でデザインされているのではないかと
感じました。
このあたりは後に触れる「ソウル」とは対照的ですが、
やはり明確に意識されたのでしょうか?

研究員しゃば
そうですね、新ギミック全般に言えることですがやはり使ってもらわないと
ギミックの楽しさは伝わらないと考えています。
そのためには既存のデッキにそのまま入る形のもののほうが
より楽しさが伝わりやすいんじゃないかと考えました。
たとえどんなにすばらしいギミックでも進化GVのように
すぐには実現不可能なものではまず遊んでもらえない。
遊んでもらって、楽しさが伝わってからそのギミックの持つ可能性を
広げていくほうが正しい方向性だと思っています。

開発部員D
なるほど。
前回の「神化編」では、進化とゴッドという二つの柱があって、
そのどちらも基本的には「特徴的なデッキ」を要求するものだったので
それらと比べるとかなり違った印象を受けました。

研究員しゃば
一応、前回の神化編では、進化という2枚のカードを要求する
難易度の高いものをどれだけ使いやすく提示できるかというテーマがあったので、
特殊進化によってそれを実現させようと考えました。
今回は、超次元呪文とサイキック・クリーチャーという2種類のカードを
用意する必要がありますが、その2枚必要という部分で
まずそこにたどり着けないというのをなくそうと思いました。
まず超次元呪文は全部コモンで、更にヴィジュアル・カードにも多く入れることで
入手確率を高めてあります。
さらにサイキック・クリーチャーは1枚でも手に入ればアクセスできるということで、
アンコモンにどこからでもアクセスできるものを揃え、ギミックを遊んでもらってから、
スーパーレアでも楽しめるよってことを提示したつもりです。

開発部員D
なるほど。
先ほどのお話のように「とりあえず使って楽しんでもらう」ために、
レアリティの面にも配慮してあるということですね。

研究員しゃば
そうですね。
前回の神化編より今回のサイキックは完全に新しいシステムなので、
まずは使ってもらえるようになるべくみんなに行き渡るように配慮しました。

個別のサイキック・クリーチャーについて

開発部員D
では、早速ここからは、個別のサイキック・クリーチャーについて
お話を伺っていこうと思います。
まずは、《時空の雷龍チャクラ/雷電の覚醒者グレート・チャクラ》です。
効果は表も裏も地味ながら、覚醒条件が相当緩いのが特徴的ですね。

研究員しゃば
そうですね。
コイツの覚醒条件はスーパーレアの中でも一番簡単といっていいでしょう。
他のスーパーレアに比べ仕込みを必要としないので、
とりあえず早い段階で出せれば覚醒とか、
相手にアタックを強要できるとか、これまでのデュエマとは
違う動きが見えるようになるんじゃないでしょうか。
たとえば、相手がチャクラを出しそうなデッキなら、
早い段階から殴りに行かなきゃダメって戦略をメタに投入できるとおもうので、
ゲーム性自体が動くと思います。

開発部員D
なるほど、H・フィールドと合わせて、シールドを削らせるというのは
新たな光の戦術になりそうですね。
超次元ゾーンは公開情報なので、そこに《チャクラ》が鎮座しているだけでも
かなりのプレッシャーになりそうです。

研究員しゃば
そうですね。
H・フィールドは、守るイメージの強かった光を攻める方向に動かす能力とも
いえるかもしれませんし、逆に相手にプレッシャーを与えることで、
より守ることにメリットを与えるものでもあります。
チャクラは36弾段階でH・フィールドの最強体としてデザインされていますので、
まさにその強靭なBODYを体感していただければうれしいですね^^

開発部員D
なるほど。
このあたりはまた後ほど、H・フィールドのところで改めてお聞きしたいと思います。
では、次は《時空の尖塔ルナ・アレグル/要塞の覚醒者ルナ・アレグリア 》について
ですが、チャクラとはうってかわり、表も裏も水らしい変な効果が
ついている代わりに、覚醒条件は相当厳しいものになっています。

研究員しゃば
はい。
ちょっとソウルの話になるのですが、M・ソウルはサーカスやマジックといった
不思議系をイメージしているのと『連鎖』というクリーチャーをつなげるという
テーマがあるため、覚醒条件をちょっとひねってみたという感じです。

開発部員D
なるほど。
まさに連鎖と組み合わせて使ってみてくれ、と言うことですね。

研究員しゃば
そうですね。
スーパーレアサイキックの中でも一番不思議な感じに見えますし、
覚醒してなおアドバンテージをとりに行くのも奥手な感じですが、
ソウルの連鎖を意識してデザインされてますので、
その中でT・ブレイカーは強力な存在です。
覚醒条件は難しくみえますが、ブロッカーデッキ等に入れると
けっこう簡単にそろえることができ、例えば、《チャクラ》とともに
光水サイキックを組むとその強さが実感できるのではないかと思います。
また、2・3・4コストのクリーチャーを並べるというところから、
水のビートダウンデッキのフィニッシャーとしての可能性も
秘めてるんじゃないでしょうか?

開発部員D
なるほど、確かに実質5コストで出てくるクリーチャーが
T・ブレイカーになると考えれば、そのスペックはなかなかのものですね

研究員しゃば
それでも他のスーパーレアのサイキックのほうがインパクトが強いことは否めませんが、
使ってみると「コイツなかなかやるな」って感じじゃないかなと。

開発部員D
実は、僕も《アレグル》当たりまして、使ってみたら、
意外と「やりおる」という感じでした。
どうしても覚醒後に目が行きがちですが、覚醒前の「デッキの一番上を見る」という
テキストが、まさに連鎖とベストマッチという感じでしたね。

研究員しゃば
あれは渋い強さですよね。

開発部員D
さっき自分で「サイキックは既存のデッキの拡張」とか言っておいてなんですが、
《アレグリア》はかなり明確に「連鎖」という新たなデッキの方向性を
示しているようにも思います。

研究員しゃば
そうですね。
一応スーパーレアのサイキックは《ボルシャック》以外ソウルの能力と
関連付けて作られていますので、ソウルで組んでその能力を発揮できますし、
逆にそこに強く結び付けすぎないような広く使える能力にもしてあるので、
新しくデッキを組んでも既存のデッキで使っても
行き先が見つかるという感じですね。
たとえば《アレグル》もTOPを見る能力がデッキ進化などとも
かみ合うので何かしら使い道はあるかなと。

開発部員D
なるほど、可能性は一つではないということですね。

研究員しゃば
そういうふうに受け取っていただければうれしいですね。

開発部員D
では、次のカードに行きたいと思います。
次は《時空の賢者ランブル/恐気の覚醒者ランブル・レクター》です。
覚醒条件がやや特殊な割にそれほど達成は難しくなく、
覚醒後はまさにチートとも呼べるバトル性能を持っています。

研究員しゃば
そうですね。
開発部の人間が言うのもなんですが今回のスーパーレア覚醒の中でも
一番強いかもしれません。

開発部員D
おおー!

研究員しゃば
まあデッキによるといえばそれまでなんですが、
ただ、こいつの覚醒条件の満たしやすさ、覚醒後の強さ、粘り強さ全部強いですね。
ただひとつ弱いといえば、表が4000ってくらいで
それでも5マナで出てくるとすれば十分強い。

開発部員D
なるほど、とにかく強いと。

研究員しゃば
とりあえず36弾時点では、ですね。

開発部員D
闇と言えば、やはり戦国編から登場したロマノフ一派やナイトのおかげで、
呪文の取り回しがうまい印象があるのですがそれらとのコンボも強力そうです。

研究員しゃば
ええ。
闇は、墓地活用が常にテーマとして入ってましてそこの絡みで
「墓地から山札の底」って流れがすでに定着しているので、
もちろん返霊という新能力とも噛み合うのですが
既存のカードと合わせても覚醒は狙いやすいですね。
特にロマノフからの超次元呪文は、一発で両方の条件を満たすのが魅力的です。

開発部員D
手に入れて、ぜひ狙ってみようと思います。

研究員しゃば
まさにサイキック・クリーチャーの看板ですね。

開発部員D
今まで見てきたサイキック・クリーチャーとは大きく異なり、
覚醒前でも十分な戦闘能力を有しているのが特徴的ですね。

研究員しゃば
そうですね。
他のサイキック・クリーチャーがそれぞれソウルと関係を持ってるのに対して、
これだけは異質な存在です。
火文明はいつもそうなのですが、セットのテーマとは別に
ヒーローゆえの宿命を背負っています。
今回のセットでもソウルとは別軸でヒーローストーリーが裏で進行しているのですね。

開発部員D
なるほど。

研究員しゃば
こいつはヒーロー・ドラゴンということで、
とにかくド派手なクリーチャーを目指しました。
初代ドラゴンの《ボルシャック》が強くなるということが覚醒のアイデアを
呼んだきっかけにもなっていますので、
「ボルシャックが今の時代を支配する力を得るとしたら」ということを
意識して作ったものです。
ぶっちゃけ能力はとりあえずヒーロードラゴンの能力全部詰め込んでみるか
ってことで『ボルシャック紫電武者』にしてみたところ、
普通に強かったのでそれを採用しました。

開発部員D
確かに、覚醒後の制圧力、決定力は歴代のドラゴンでもトップクラスだと思います。
ただ、先ほどのお話にもあった通り、存在自体がソウルから外れているせいか、
覚醒条件がやや厳しめですね。

研究員しゃば
そうですね。
バトルという不確定要素を条件としているため、
覚醒できないときはまったく出来ない。
そこでバランスをとっているようなものです。
ただ、普通にデュエマをしていると立ってるだけで攻撃に対する抑止力が半端ないのと、
ここでもうひとつヒーローストーリーが出てくるのですが
《トルネードシヴァXX》との絡みがってところですね。
アニメを見てる人とかならわかるのかな?

開発部員D
おお、なるほど。
ストーリーと能力がリンクしているということですね。

研究員しゃば
そうですね。
他のスーパーレアがソウルとリンクした能力だとすると、
唯一ソウルを持たないボルシャックは背景ストーリーの
XXとリンクしてるということです。

開発部員D
このあたりは後ほどXXの話と合わせて詳しくお聞きしたいと思います。

開発部員D
では、次はスーパーレア最後のサイキック・クリーチャー、
自然文明の《時空の豪腕ジャパン/乱打の覚醒者ジャパニカ》です。
これも《時空の火焔》ほどではありませんが、
覚醒前でも十分なスペックを誇っていますね。

研究員しゃば
実は最初期、火文明もソウル関連のサイキック・クリーチャーで
W・ブレイカーを持っていなかったのです。
その中で自然だけがW・ブレイカーというメリットをつけていたのですが、
《ボルシャック》投入によりちょっとお株を奪われた格好になってしまいました。

開発部員D
なるほど。

研究員しゃば
ただ、覚醒の条件やその後の能力は、
展開型のデッキとかみ合って自然らしい無骨さが出てるんじゃないかと。
種族がジャイアントなのも狙ってですね。

開発部員D
ジャイアントというと、やはり《ドルゲーザ》デッキでの
運用が真っ先に思い浮かびますね。

研究員しゃば
そうですね。
5マナからのジャパンはすぐに《ドルゲーザ》につなげられるので、
そこはちょっと意識しました。

開発部員D
これは私見なのですが、36弾時点での超次元呪文と
サイキック・クリーチャーを見た時に、
呪文の能力とサイキックの能力が最も噛み合っているのが
この《ジャパン》なのではないかと思いました。
《フェアリー・ホール》でブーストがかかる為にクリーチャーが
複数展開しやすくなり、《ジャパニカ》に覚醒してしまえば、
増えたマナから次々とクリーチャーを
並べることができるようになっている点ですね。

研究員しゃば
そうですね。
自然の力押しをカードで表現してみた感じです。
調整段階において、ソウルの持つ能力を一番生かしやすかったのが
マナブーストだったんですね。
もう一つ言えることは、長く使われるであろう超次元呪文には、
それなりに有用な能力をつけておきたいというのもあります。
特に自然は、火文明と違って追加の超次元呪文が出る可能性は低いですからね。

開発部員D
なるほど。
では、最後にアンコモンのサイキック・クリーチャーの
サイクルについてお聞きしたいと思います。
これらはいずれも、覚醒前のパワーが5000で攻撃が通ると効果を発揮しながら覚醒し、
覚醒すると8000/W・ブレイカーになって、
先ほどの効果をアタック・トリガーで発動し続けるというものになっています。

研究員しゃば
はい。
シンプルに強くを念頭において作りました。
実はもともとこれらは、超次元呪文と同じ能力を備えていたサイクルだったのです。
光と自然と水はそのままの形で残っていますよね。

開発部員D
ええ、タップ、ブースト、ドローですね。

研究員しゃば
単純に闇は、呪文のほうをディスカードにすると強すぎたっていうのがあって
後から呪文の能力を変えました。
また、火はクリーチャーの能力を他と一線隔したものにしようと言うのがあって
3000以下破壊から変更になっています。
今のところ、火だけちょっと浮いちゃっている印象はあると思うんですが
今後どうなるかですね。

開発部員D
なるほど。
火には《フレームシヴァXX》という、同じく5コスト以下のサイキックに
反応するカードがあるので、この辺との絡みにも期待できそうですね。

研究員しゃば
そうですね。
次弾以降ご期待ください。
また、アンコモンサイキックは新ゾーンである超次元ゾーンの活用を
意図して作ってあります。
デッキの外で他のデッキに対抗できる手段を用意できることで、
ゲームの幅を持たせるようにしてあるのです。

開発部員D
なるほど、色の縛りがない分、状況に応じて呼び出せるということですね。

研究員しゃば
はい。
状況に応じたフレキシブルな対応を出来るようにバラエティを持たせました。
ただあんまりやりすぎると文明の境界を飛び越えてしまうので、
その辺のバランスは取ったつもりです。

開発部員D
なるほど。

研究員しゃば
サイキックが最初から相手への公開情報であることも戦う前からの
メタゲームを形成する上で面白い要因で、
この辺は子供たちに勧めることではありませんが大人向けで楽しめる部分かなぁと。

開発部員D
今までよりも駆け引きできる場所が増えた、ということですね。

研究員しゃば
そういうことですね。

開発部員D
おっと、話も盛り上がってきたところですが、今回はここまでみたいです。
では、来週は覚醒編のもうひとつの新しい要素「ソウル」について
お聞きしたいと思います。
次回をお楽しみに!!

裏開発部vol.02
TM & © Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids