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〈東京 世田谷区の
イタリアレストランで

その人は待っていた〉

こんにちは｡ 秋野さ～ん

お久しぶりでございます｡
お久しぶりです～｡

今日は よろしくお願い致します｡

よろしくお願いします｡
うわ～ 何年ぶりだろう？

何年…？ 多分 ラジオで…｡

ラジオに私が…｡
ラジオで… はい｡

私が乱入したっていうあれで
ネットニュースになった…｡

あれ
別に乱入ではないんですよね｡

差し入れを
持っていったんですもんね｡

TBSラジオに…｡
『キラ☆キラ』の時？

そうです｡
昼間の番組にいらしてくださって

だから 10年ぐらい前でしょうか｡
なりますかね もう｡

ご無沙汰しております｡
こちらこそ ご無沙汰｡

あの頃 まだね
日本にいらしたのが

今はね オーストラリア｡
今は 行ったり来たりで｡

行ったり来たり
してらっしゃるんでしょ？

ここ いつも いらっしゃる
お店なんですよね？

ここは 私…
ここのオーナーシェフが

もう 私の弟みたいなヤツなんで｡

あっ そうなんですね｡
そうなんですよ｡

じゃあ 秋野さんのお体の何割かは
ここの…？

はい はいはい｡

第二台所です｡
アハハ｡ 第二台所｡

そうですか｡
じゃあ 今日はね 色々

長い時間にわたって
お話を伺いますが

よろしくお願い致します｡
よろしくお願いします｡

?～

〈演じる役は 幅広い〉

勇 お兄ちゃんの言うとおりにし｡
おかんまで なんや｡

こうなったら しゃあないやんか｡

おら！ うちの子が

伏せえちゅうてんねん！
伏せんかいな！

お前ら 死にたいんか？

〈大阪人ならでは
体に染みついた関西弁も

演じる上での持ち味と
言っていい〉

ほら 見てみい｡
分別ある人は 皆 そう言うわ｡

はあ？ 一家崩壊や｡ なあ｡
一家離散！

〈脚光を浴びたのは 1975年〉

〈18歳の時だった〉

〈NHK 朝の連続テレビ小説
『おはようさん』の

ヒロインに抜擢される〉

〈翌年には
朝ドラのイメージから一転

ドラマ 『赤い運命』で

山口百恵をいじめる
憎まれ役に挑んだ〉

夏子ちゃん 夏子ちゃん｡

〈プライベートは
山あり谷あり〉

〈結婚に 3度の流産

離婚も経験している〉

〈若いうちから意識してきた

健康やダイエットという言葉も

切り離せない〉

(息を吸う音)

(息を吐く音)

〈体を大事にするのは

本人いわく

年齢を重ねる変化を楽しむため〉

〈いくつになっても
自分らしく〉

〈芯の通った生き方が
そこにある〉

?～

?～

?～

えっ なんで？

そんな…
ちょっと みんな 作り話！

百恵さんとは 実は すごく こう
仲良しだったっていうのもね｡

仲良しでしたけど
｢仲良しだって言っちゃいけない｣

って言われてました｡

?～

竜さんに 私は もう

コーヒーの缶って
昔 プルトップで

パッて取れたじゃないですか｡
そうですよね 昔は｡

取れましたよね？
チャリンって取れましたよね｡

河原かなんかで ピュッとやって
ペッて捨てちゃったんです｡

｢お前は 大体 そういうとこが
いいかげんな ずぼらで…｣って

ずっと怒られてました｡
ハハハ｡

3時間ぐらい怒られました｡

3時間は長いかな｡

長いです｡ 長かったです｡
そうですね｡

?～

結構 面白い事が
また 自分の体の中で起こったり

色々するので
変化って面白いなって思います｡

色んな所が｡

あら ｢ポンコツ 私｣とか思います｡
ハハハ…｡

電車のチケットが
なくなったりとかするとですね

不安になってくるんですよね｡

え～！ ホント？

よろしくお願い致します｡

秋野さんとは
実は私 ホントに

昔 会社員をやってた時から
ご縁があって｡

TBSにいらして はい｡
TBSのアナウンサーだった頃に｡

うちの元亭主がTBSでしたから｡
あっ そうですよね｡

20代の時に
初めてお目にかかって

その時に ホントに こう

気さくに
よくしてくださってですね｡

とんでもないです｡
なんか感激したんですよ

テレビで拝見している女優さん…｡

そう 私 だって 結構
怖いイメージがありますからね｡

なんか…
シュッとされているので｡

ちょっと普通にしてるとね
いい人だと思われるんです｡

もう すっげえ 得ですよ｡

背の高い女の人って
そう 言われがちですよね｡

そう｡ ねっ
慶子ちゃんも そうですよね｡

私も… はい 172あるので｡
秋野さん 170センチ…？

そうです｡ 170ですね｡

そうすると なんか
怖いって言われがちです｡

なんか ｢TBSのツインタワー｣
とか言われてませんでした？ 昔｡

言われてました 言われてました｡
誰… 誰とかと｡

同期の小川知子さんが
170センチで｡

大きかったから？
はい｡

今はね もう 170センチ台の女性
たくさんテレビにも出てますけど

秋野さん だって その…
『おはようさん』で

その時に170センチのヒロインって
珍しかったんじゃないですか？

そうです｡ 大きかったです｡
私 だから 変な話だけど

それから
色んなお仕事させて頂いて…｡

形にならないんで

もう すぐ車の中とか
すぐ寝るとか｡

高さがね｡
そう 高さが｡

大体 当時の俳優さんって

皆さん 私より
ちょっと高いぐらいなんで｡

やっぱり あの…
女性が こう

見上げる形じゃないと
ラブシーンって きれいじゃないんで

立って ラブシーンした事
なかったです｡

あっ そうですか｡
はい｡

この世界 入ってから
｢ああ 私って でかいんだな｣

と思いましたね｡
ハハハハ…｡

あっ そうですか｡
はい｡

｢おっ｣と思った人｡
あとは 大体 みんな

私の目線の下に
いらっしゃいましたけど｡

〈1957年 大阪に生まれる〉

〈家は何代も続く呉服屋で

裕福な暮らしだった〉

〈環境が一変するのは
5歳の時だ〉

〈知人の連帯保証人に
なった父が

借金を背負い
店や家を手放す事になる〉

〈取り立てに追われる日々は
恐怖でしかなかったそうだ〉

お父様が連帯保証人になられて

その 取り立ての男の人が
怖かったって｡

そうです｡ それで
吃音になっちゃったんですね｡

今でもね 私は 正直 言うと

｢はひふへほ｣が弱いんです｡

｢はひふへほ｣？
はい 弱いんです｡

だから ｢はへふへほ｣に
なっちゃうんです いまだに｡

でも それほど
ひどくはないですけども

やっぱり ちっちゃい時は
吃音になっちゃって

あんまり ちゃんと

自己表現できない
子供では いたんですけどね｡

今から考えると
考えらんないでしょ？

で 小学校 入った時に
担任の先生が

男の先生だったんです｡

それで 幼稚園の時は
女の先生だったんですけど

また その男の先生が すっごい
いい先生だったんですよ

今 考えると｡
でも すごく怖くて

どんどん こう 吃音が
きつくなっていったんですけどね｡

それが 小学校5～6年生で
変わるんですけど

たまたま 演劇部で…
いやいや 学芸会で

ちょっと
ウケるような役を頂いて｡

なんの役ですか？
エンピツのFの役｡

｢エンピツの国｣っていう物語で
Fだったんですけど｡

Fって あの 硬めのやつですか？

そうです｡ ちょっと硬めの…
硬めのやつです｡

…の役を頂いた時に

ちょっと 自分の中でも
ビックリするぐらい

その なんていうんですかね…

人前に出て
何かをやるっていう事で

こう ワーッと 自分の中で

なんか こう
燃え上がるっていうか

…っていう経験をした事で

その 舞台の間中
吃音が出なくて｡

それで たまたま
学校の担任の先生が

｢この子は自己表現できないけど

他者になった時に
できるかもしれないから

なんか 演劇の盛んな

中学校とか高校に
入れた方がいいですよ｣って

親にアドバイスしてくださって

親も そう思ったらしくて
親が見つけてきた所が

中学校演劇 高校演劇が
盛んなとこだったので

そこに入って そこで
どんどん 役をやる事で

吃音が
なくなっていったんですね｡

いや でも よかったですね
その演劇に出会えて｡

しかもね そこに才能があるって

わかってくれる先生が
いらっしゃったって…｡

だから すごく 私
今 思うんですけど…｡

やっぱ 学校の先生とか
教育に携わってる方は

子供にとって
とても深い影響のある

お仕事だなって
いまだに思います｡

〈高校生の時
演劇コンクールでの芝居が

審査員の目に留まり
芸能界入り〉

〈程なく 18歳で

朝ドラのヒロインを
射止めた〉

〈共同生活を送る女性3人の
生き方を見つめた作品

『おはようさん』だ〉

朝ドラのヒロインに
なりたくて

みんな
オーディション受けたりとか

すごい競争率だと
思うんですけれど

これは
どういう経緯だったんですか？

当時 ちょいちょいと 色んな

単発のドラマとか なんかに
出させて頂いていた時に

『おおさか･三月･三年』って
寺尾聰さん主演の

銀河テレビ小説
っていう枠があって その時に…｡

懐かしい｡
懐かしいですよね｡

そこに えっと 私とか…

私ぐらいの年代の若い子が
たくさん出てたの｡

あとで聞いたら それが実際の
オーディションだったらしいんです｡

はあ～｡
動かしてみて…｡

朝ドラの主人公を誰にするか
見てたんですね｡

動かしてみて
使えそうなのいないかな

っていう感じだった
らしいんですけど

そんな事は当然 私も知りませんし
ただ もう 自分は まあ えっと…

キヌコちゃんって役だったんです
ウェートレスの役で｡

ええ～… お茶出したり
ちょっと こう

寺尾さんと絡んだりみたいな
感じだったんですけど｡

玄関越しの所の…
普通 実景だけでいいんですけど

たまたま ディレクターが
｢おい キヌコ｣って言って

｢はい｣ ｢お前 ここに水まけ｣
って言われて

｢は～い｣っつって
おけと ひしゃく持たされて

｢はい じゃあ まけよ｣って
言われたんで ｢はい｣って言って

ただ 水まいてるだけじゃ
つまんないなと思ったんで…｡

?～｢潮来の伊太郎
ちょっと見なれば｣

｢ちょいちょい｣とかって言って
まいたんですよ｡

アハハハ！
そしたら ディレクターが

この子だって思ったらしいんです｡
へえ～｡

それが なんで そう思ったのか
わかりませんけど｡

ホントに｡
その時 思いつかなかったら

もしかしたら 朝ドラの秋野さんは
いなかったかもしれない｡

かもしれないですね｡
『潮来笠』のおかげです｡

そうですか｡
はい｡ それで あの…

たまたま ちょっと
最近 事務所を

違うとこに入って
もう 2～3年経つんですけど

たまたま 橋さんの事務所と
同じフロアで

私 橋幸夫さんに お会いした事
なかったんですけど…｡

あっ 最近まで？
そうなんですか｡

はい｡ ここ 2～3年前まで
お会いした事なかったんですけど

橋さんがいらしたんで
経緯を説明して

｢橋さんのおかげで 私

朝ドラに選んでもらったんですよ｣
って言ったら

｢そうか じゃあ 一応あれだな

色々もらわなきゃいけないな｣
なんて おっしゃってましたね｡

そうでしたか｡
はい｡

〈テレビが
庶民の娯楽だった時代

『おはようさん』は高視聴率〉

〈国民的な人気を誇りながらも

自覚は
それほどなかったそうだ〉

当時 何しろ みんな
見てたじゃないですか｡

見てましたね｡
もう それこそね

2人に1人は見てたぐらいの
ものでしたから｡

どんな感じでしたか？
毎朝ね 出る

流れるドラマに出られて｡

それがですね 前半を
『水色の時』って

大竹しのぶさんが
デビューしたんですね｡

私 同期なんですけど
これ 不思議な事に

しのぶちゃんが
4月から9月までオンエアで

私は 10月から3月まで
オンエアなんですけど

収録は… 場所は大阪と東京です｡
同じだったんですよ｡

だから 私 自分がテレビに
出てる状況っていうのを

この… この時間

ここは 私 もう撮影が
終わってたんです｡

ああ～｡
だから 終わって 東京に出てきて

しばらくして
オンエアが始まったんです｡

で 当時は…
今は 割と有名な女優さんとかが

朝ドラを
おやりになったりしますけど

当時は
全く みんな新人なので

その やってる時に
他のものに出れないんですよ｡

おお～ そうなんですね｡
他の もう…

当然 マスコミにも出れないし
ドラマも出れないし

コマーシャルもダメだし
っていう時期だったので

私は する事がなくて
東京へ出てきたんですけど｡

で しょうがないんで
殺陣を習ったり

馬練習したり 踊り習ったり
っていう半年間だったんで

その… なんでしょう｡

私が その
放送してる時って もう

ただ 会社の その…｡

そうなんですか｡
そうなんです｡

じゃあ 街歩いてて
｢あっ！｣とかって事も

その時は なかったんですね｡
その時は なかったんです｡

そのあと 私は…｡

その時 ｢あっ 意地悪な女！｣
っていうふうに

指さされましたけど｡ ハハハ｡

〈朝ドラの放送が終わってすぐ

『赤いシリーズ』に出演する〉

〈山口百恵をいじめる
憎まれ役を演じ

反響を呼んだ〉

清純な みんなに好かれる

朝ドラの主人公として
超有名な存在になったのに

次に選んだ役が こう

ヒロインをいじめる役っていうの
ご自身で選ばれた…？

えっと 話が来た時に
悩んだんですけど

う～ん なんか あの…

どう思ってたんですかね
当時 朝ドラのヒロインで

なんか 全国的に
国民的女優みたいな感じの

いい子ちゃんみたいなのが
ちょっと 私 嫌だったのかな｡

で なんか こう
そうじゃない役に

幅を広げたいなって思って

ちょっと面白いし
その ヒールな役って

…と思って お受けしたら

そっちの方が全面的に

なんか 視聴率もよくて
なんか そういう人なんだと

思われちゃったのかも
しれないんですけど｡

あの頃は なんか 母も…
母が なんか…

母が かわいそうでしたね
なんか｡

あの… 例えば
買い物に行っても

ものを売って
もらえなかったりして｡

えっ なんで？

そんな…
ちょっと みんな 作り話！

作り話ですよ ドラマは｡

そうそうそう｡ でも まあ
そんな目に母が遭ったり｡

私もね 子供に石 投げられたり｡
ええ～！

ファンレターっていうと
全部カミソリが入ってましたから｡

もう 昔は過激でしたよね｡
そうなんですか｡

はい｡
ええ～｡

すごい… ものすごい なんか
大変でしたよ あの頃｡

で そのあとね 3年ぐらいして

そのドラマが
中国で放送される事…

放送されてたらしいんですけど

私 中国行く仕事が
入ったんですけど

中国大使館から
NGが出たんです｡

来ない方がいいって｡

来ない方がいいって｡
みんなにね

恨まれてるから？
うん 来るとね えらい目に

遭いますよって言われてね
NG来たんです｡

そうでしたか｡
はい｡

そんな ものすごい注目のされ方

しかも ちょっと こう
ネガティブなね 印象でっていうの

つらくなかったですか？

そうですね なんか 自分で
思いきってやったんですけど

途中で一回 ちょっと
折れそうになったんです｡

さすがに 母が
そういう目に遭ったり

子供に石 投げられたり
色々すると

折れそうになったんですけど
その時に共演させて頂いてた

三國連太郎さんが 私に…

私の芝居がダメだって お思いに
なったんだと思うんですけど

｢暢子ちゃん なんか迷ってるね｣
って言われた事があるんですよ｡

で ｢えっ？｣って言ったら

｢気にしない方がいいよ
ヒールはね…｣｡

で 三國さんも ヒールの役
だったんですね その時｡

｢だから
全然気にしないでいいから

一生懸命やりなさい｣
って言われて

ハッて 目が覚めて
ああ そうだと思って

それで吹っ切れたのが

ちょうど やっぱ 始まって
3カ月ぐらいの時ですか

2カ月ぐらいの時かな｡

…って言われて
おっしゃって頂いて｡

それでなんか そうだなと思って
やりきろうと思いました｡

豪華ですよね
三國さんに じかにそんな事をね｡

そうですね｡

百恵さんとは 実は すごく こう
仲良しだったっていうのもね｡

仲良しでしたけど
｢仲良しだって言っちゃいけない｣

って言われてました｡
あっ なるほど 当時は｡

で 当時 撮影とかに こう…
取材とかが来るじゃないですか｡

普段は いつも しゃべったり

ご飯 一緒に食べたり
してたんですけど

取材が来ると
｢離れて離れて｣って言われて

離れてました｡
えっ じゃあ 2人で

外に行くのとか
大変じゃなかったですか？

えっとね それでもね

2人で出かけていって
飲み屋さんですけど

まだ未成年だから
お酒は飲めないんですけど

あの… なんか 洗い場行って
手伝いしたり なんかしてました

百恵と2人で｡
えっ？ そんな豪華な洗い場が｡

いや お客さんも豪華なんですよ｡

がいたりとか お客さんも
豪華なんですけど｡

なるほど｡ スターたちが来るお店｡

そうそう そうそう｡ そういう
飲み屋さんがあったんです｡

昔 渋谷の仁丹ビルの裏に

ドンキホーテって店が
あったんですけど

そこで百恵と2人で お皿洗ったり
手伝ったりしてました｡

どんな話 したんですか？ お二人｡

あの頃は まだね
お互いに独身でしたし

百恵ちゃん でも ちょっと
恋してたかな～ 友さんと｡

…かな？
ぐらいの感じでしたね｡

〈デビューして すぐの頃

三船敏郎の事務所に
所属していた〉

〈先輩たちから教わったのは

社会人としての常識だった〉

最初に入られた事務所が
三船敏郎さんの事務所｡

三船さんって どんな方…？

すごい素敵な人でした｡
あの…

オープンセットで…

オープンで 時代劇
一緒にさせて頂いてて｡

寒い時に 一斗缶に炭 入れて
で 穴が あいてて

それを まあ みんなで かざして
温まるって

ガンガンって言われるものが
我々の業界にあるんですけど｡

それは 三船社長は一人 ガンガン
あるわけです 当然ですけど｡

で 我々はメインキャストのとこに
ガンガンが1つと

それから ベースに…
ベースっていうかスタッフさんの

監督さんがいるとこに1つ｡

3つぐらいしか
ガンガン ないわけですよね｡

そうすると
エキストラの方たちとかは

皆さん ガンガンがない所で

軒下で すごい寒い思いを
されるんですけど

もう そういうのは
社長は見ていられなくて

自分のガンガンのとこに
エキストラの方たちを呼んで

自分が軒下に行くような
そういう人です｡

なんか だから…｡

とても ホントに
気遣いのある 優しい方でした｡

同じ事務所には竜雷太さんも…｡
竜さんも いらっしゃいました｡

竜さん なんか ちょっと
怖そうに見えます｡

竜さんに 私は もう
ホントに仕込まれました｡

竜さんも
厳しい人でしたから

私はね 2回ぐらい
竜さんに怒鳴られて｡

仕事で どっか行く時に
たまたま 私が竜さんと一緒に…

マネジャー
一緒だったんですけど

チケットを… 改札通ったあとに

ホームで マネジャーに
フッて渡したんですね｡

そしたら
それを竜さんが怒って…｡

｢マネジャーは
仕事をちゃんと選んで

スケジューリングをして
今回の仕事に行った時に

何かあっちゃいけないからって
付き添ってくれてるのに

お前は なんで
チケットを渡すんだ｣って言って

すごい怒られて｡

もう ビービー 3時間 泣いて｡
ああ そうでしたか｡

はい｡ …とか

あと それも私もいけない…
全部 私がいけないんですけど

コーヒーの缶って
昔 プルトップで

パッて取れたじゃないですか｡
そうですよね 昔は｡

取れましたよね？
チャリンって取れましたよね｡

それをね 私がね なんかの
撮影の時に 河原かなんかで

ピュッとやって
ペッて捨てちゃったんです｡

おお｡
そしたら また その事に

3時間ぐらい怒られました｡

3時間は長いかな｡

長いです｡ 長かったです｡
そうですね｡

ちょっと長いかなって
思いますけど｡

まあ でも それぐらい
よく見てたって事ですね

その お若い秋野さんを｡
そういうね ダメな行動を｡

｢子供が これを踏んでケガしたら
どうするんだ！｣って｡

確かに｡
｢何を考えてるんだ！ お前は｣

｢お前は 大体 そういうとこが
いいかげんな ずぼらで…｣って

ずっと怒られてました｡
ハハハ｡

でもね…｡

そうですか｡
はい もう それ以来 私は

ホントに マネジャーに
ものを持たせたりしないです｡

ああ そうなんですね｡
自分で持ちます｡

だから…｡

もう あの…
ちょっと 私も反省します｡

私 よくね
ものを よくなくすんでね

切符とかね 直前まで

マネジャーさんに
持っててもらったりするんですよ｡

それは だから… それは
いいんですよ 防御策ですから｡

自分を
守らなきゃいけないですから｡

ホントに… 魔法のように
ものが なくなるのでね

ちょっと反省しました｡

でも だんだん 魔法のように
ものが なくなるのは

もっと ひどくなりますよ｡
ええ～！

ハハッ｡
私も もう 魔法のように

右から左に ものがないって
なりますから｡

そうなんですよ｡
なんか 年々 魔法が

頻度が高くなってきて はい｡
そうです そうです｡

ウルトラになっちゃいます
魔法が｡

〈『赤い運命』で存在感を放った
秋野のもとには

多くの出演オファーが
舞い込んだ〉

平三郎様は 私の好きなお方｡

どうぞ…｡

どうぞ
それだけは お許しください｡

〈プライベートでは 1983年

ドラマで知り合ったスタッフと
結婚している〉

これは
何がきっかけだったんですか？

ドラマを一緒に やったんですね｡

それで 彼は その頃 まだね…
4番手だったんですね｡

4番目ぐらいのディレクター｡
この間までADだった

っていう感じ｡
あ～ 若いディレクター｡

若いディレクターだった｡

で 私が すごく尊敬する演出家が

まあ 他局ですけど いらして
その頃｡

すごく 演出が似てたんですね｡

｢ああ きっと この子 よくなるな｣
なんて

生意気に…｡ 4番手だったんで

｢うん なるんじゃない｣みたいに
思ってた｡

それで 言われると
｢うん いいよ いいよ｡ やろうか｣

みたいな…｡ ハハハ…｡ 生意気｡
ハハハ…｡

で やってて…｡ でも ホントに
才能のある人だなと思っていて｡

いいディレクターに
なるんだろうなと思っていて…｡

で なんか みんなで すごい
仲良かったんです その番組｡

賀来千香子ちゃんの
デビュー作だったんですよ｡

なんか みんなで こう 遊んで

撮影 終わると
みんな どこかで集まって

ご飯 食べたりしていて…｡

なんか 何回目か… その時に

｢秋野さん 今日 ここで集合です｣
って言って

彼が 私にくれて

｢はい わかりました｣って
行ったら

彼一人だったんです｡
ハハハ…｡ やだ～｡

やだ～ みたいな｡
ハハハ…｡

あら？ みたいな｡
ハハハハ…｡

そういう事？ みたいな｡

あっ そうだったんですね｡
そうです｡

そういう事で
始まっちゃったんですね｡

大変じゃないですか？
やっぱり こう スタッフと…

ねえ
俳優さんが お付き合いするって｡

付き合い 割と短かったんで…｡

割と… 割と すぐ
結婚しちゃったんですけど…｡

結婚してから 私 やっぱり
スタッフの人って

ホントに大変なんだなって事が
よく わかりました｡

やっぱり 時間も そうですし

努力も何もかも やっぱり

スタッフの人って すごいな～
っていうふうに思って

ものすごい
スタッフに丁寧になりました 私｡

ハハハハ…｡
そうですか｡

スタッフの実生活を見てしまって｡
はい｡

もう いかに大変かっていうのが
わかって…｡

それと 逆に 彼は彼で

｢どの女優も怖くなくなった｣って
言ってました｡

ハハハハ…｡
ハハハハ…｡

〈子供を授かったのは
結婚10年目だった〉

〈3度の流産を経ていただけに

我が子を腕に抱いた喜びも

ひとしおだったに違いない〉

それ
10年かかってるわけですよね｡

そうです｡ 10年… そうですね
10年かかってましたね｡

それ おつらかったですね｡
やっぱ お仕事も…｡

そうね 不妊治療を
随分 やってましたからね｡

結構 長くやって 結局
最終的に もう諦めたんですよ｡

子供 もう無理って｡ もう 痛いし｡

なんか 時間も取られるし
お金も かかるし｡

これから まあ 保険適用に
なるとか言ってますけど…｡

そうですね｡
ハハッ｡

だから もう…
もういいっていう事｡

10年やって 区切りで
もう やめましょうと｡

子供いないっていう夫婦だって
いっぱい いるし

そういう選択肢だって
あるわけだしっていう事で

家を建て替えましょう
っていう事にしたんですよ｡

それまで 私が持ってたとこに
彼が たまたま来てくれて

住んでたんですけど｡

土地は 私も…
家を立ててたんですけど

これを ちょっと

もう 何もないから
これを建て直して

みんなが集まってくれるような
お家にしましょう｡

｢新しく ローン組みましょう｣って
言って

新しく また
25年ローンを組んだんです｡

おおっ 大変でしたね｡
大変でした｡

ハハハハ…｡

で 家を建ててる時に
仮住まいをしてる所で

夏子を身ごもったんです｡

へえ～｡
だから もう お金が…｡

あら 大変｡

とにかく もう
ローン25年あるし

子供できちゃうしみたいな｡
確かに｡

いやいや いやいやいや
どういう事？ みたいな｡

いや 人生 わからないものですね｡

わからないですね～｡

で まあ そののちに離婚もし

それこそ… 大黒柱にも…｡

なってらっしゃいますけど｡
私も 大黒柱になり…｡

そうですよね 44歳…｡

ですね｡ ぐらいだったですかね｡
離婚されて｡

まあ ひと言で言うのは難しいと
思うんですけど

何がきっかけで やっぱり
お別れされてしまったんですか？

そうですね…｡

実はね 結婚して1年目に
間違ったと思ったんですよ

2人とも｡
そうなんですか｡

そうなんです｡ 2人ともね
1年目で思ったんですね｡

でも せっかく 結婚したんだから

ちょっと 頑張ろうというふうに
お互いが思って

そういう話もして

それで 頑張ってみたんです｡

子供も つくってみようとか
こう 色々やってみて

で まあ 子供もできて

ああ よかったなみたいな感じで
いたんですけど

やっぱり
最初に｢違うな｣って思った事が

ずっと 違うなと
思ってたんでしょうね お互いに｡

やっぱり まあ…

彼も まだ40代でしたし
まあ 私も そうでしたし

もうちょっと 人生を変えるのに
ちょうど今かなっていうふうに｡

まあ 子供にとっては
まだ小学校低学年でしたから

かわいそうだったかも
しれないんだけど…｡

でも まあ… うん｡

それぞれの人生を歩んだ方がいい
って お互いが思ったんですね｡

〈地方での撮影や

朝早い仕事をセーブしながらの
子育ては

しかし 知らず知らずのうちに
子供に負担をかけていたようだ〉

経済的にも お仕事しないと
生きていけないわけですけれど

なんか 子供と もっと

一緒にいてあげるべきなんじゃ
ないかとかね

こう 罪悪感を感じたりした事も
私なんかは あるんですよ｡

特に 子供が小さかった時｡
わかります わかります｡

そういう時 どうされてました？

いや もう それは
しょうがないと思ってました｡

小さい時に 帰って
私が抱っこしようとしたら

泣いたりした事が
あったので

うわ～ これ 厳しいな
って思いました｡

でも… でも ちゃんと
私が働かないとダメだし｡

一番ね 子供に言われて
ああ そうだなと思ったのは

｢ママもさ 色々 大変だと
思うんだけど

私も大変なんだよね｣って
言われて

｢何が大変なの？｣って言ったら

｢だってさ ママさ
自分の親がさ 芸能人って

わかる？ 意味｣って言われて
｢はあ？｣って言って

｢芸能人の子供も大変だよ｣って
自分で言うんですよ｡

まず やっぱり
親の事 気にしなきゃいけないし

あれしちゃダメ
これしちゃダメって

自分の中で
規制かけなきゃいけないし｡

うん なるほどな｡ ちょっと
そういうの わかるなと思って｡

私も 親が
テレビ 出てたわけではないので

私も 自分の息子 見てて
なんか そう思った事あります｡

なんか 親がテレビ出てるって
迷惑だろうなと思って｡

ねえ！ そうでしょ？
はい｡

それで
言われるわけじゃないですか｡

周りにね｡
周りに｡

まあ いい事も悪い事も なんかね

言われたりするわけじゃ
ないですか｡

相当 まあ 傷ついた事も
あるだろうと思うんですね｡

なんかね 1回ね
ちっちゃい時でしたけどね

英語かなんかを習いに行った時に

そこの…
宿題を忘れていったのかな｡

そしたら その先生に

｢だから 芸能人の子供は
ダメなのよ｣って

言われたんですって｡
あっ… 感じ悪い先生だな｡

感じ悪いでしょ｡
すぐ やめさせました｡

そりゃそうですよね｡
ハハハ…｡

でも そういう事を

なんか 言われるような事に
きっと なったりする事が

ちょいちょい あるんだろうなと
思うと

それは まあ しょうがない｡
ごめんねと｡

でも それで
あなたも大きくなったり

大学まで行ったんだからと思って｡
ハハハハ…｡

でも まあね もう…
もう 26にもなれば…｡

自分でお仕事をして こうね
お給料をもらうようになって

なんか ｢わかった｣みたいな事を
おっしゃってました？

いや なんにも言ってません｡
(2人の笑い)

〈人生の残り時間を考え

秋野は 自らの意思を
一人娘に伝えている〉

〈延命治療を拒み

78歳で亡くなった 母 文子さん〉

〈その最期を見届け 感じた事だ〉

まあ 尊厳死というかね

ご自身のご意思で

延命治療はなさらない
という事だったそうですけど

でも やっぱり
とても おつらかったそうですね｡

｢尊厳死協会に入ったよ｣と
言われたんですけど

その時 まだ二十歳だったんで
あんまりピンときてなかったんで

ふ～んとは思ってたんですけど｡
お母様も その時 じゃあ

還暦を迎えられて…｡
そうです そうです｡

尊厳死｡
尊厳死協会に入って…｡

いざ やっぱり 母が亡くなる時に

まあ 尊厳死協会の事は
聞いてましたし

彼女も カードを
お医者さんに提示してましたし

私も言われてましたから…｡

でも ｢あと1時間で死ぬ｣って
医者に言われた時は さすがに…｡

｢延命 どうしますか？｣って
聞かれた時は

さすがの私も
どうしようかと思いましたね｡

｢ちょっと待ってください｣

｢ちょっと 30分
考えさせてください｣っつって

ホントに 色んな事 考えました
頭の中で｡

いや でも
母は そう言ってたしなあって｡

う～ん… 延命 嫌なんだなと
思ったから

決断して

｢延命しないでください｣って
お医者様にお願いしたら

ホントに
30分後に亡くなりました｡

で 亡くなって
しばらく やっぱり…｡

まあ ずっとですけど

私 60になるまで
なんとなく 自分の中で…｡

ホントは… もしかしたら
あそこで延命してたら

奇跡が起こったりして

また
元気になったかもしれないのに

母の命を私が決めちゃったな
っていうのが

ずっと なんか こう ちょっと
私の中に 闇があったんですけど｡

でも 自分が60になった時に

そうか！
私も延命いらないと思って｡

尊厳死協会に入ろうと思って
入ったんですよ｡

ああ そうでしたか｡
なんでかっていうと

その時に あっ 母は なぜ

そういう行動をとったか
っていうと

私に迷惑をかけたくないと
思ったんだって思ったんです｡

で 私は
娘にも そう思ってるわって

その時 思ったんですね
60になった時に｡

私に 明日 なんかあった時に
この子に迷惑かかるな｡

私も 尊厳死協会に入って…｡

娘が まだ
その時 24でしたけど

｢私ね 尊厳死協会に
入ったんだよね｣って言ったら

｢ふ～ん｣って言ってました｡
ハハハ…｡

同じリアクション｡
ハハハ…｡

私と同じ｡

私も ｢ふ～ん｣って
言ったなと思って｡

そうでしたか｡

でも まあ…
一応 伝えてあります｡

そうですか｡
はい｡ ハハハ…｡

だから
そういうふうになるためにも

やっぱり… 実は…｡

っていう事を やっぱり すごく
この年齢になると 思います｡

私 ｢直角死｣って
言ってるんですけど

直角に死ぬっていう｡

もう 絶好調で来て…｡
絶好調で パンって死ぬっていう｡

こうじゃなくて｡
なだらかじゃなくて｡

で そのためには 死ぬ瞬間まで

健康でいなきゃいけない
わけですよ｡ 変な言い方だけど｡

健康なのに なんで死ぬんだって
話なんだけど…｡

なるほど｡

〈秋野暢子は
健康に人一倍 気を使う〉

〈20代の頃
無理な減量がたたって

体を壊したのがきっかけだ〉

〈ヨガ ジョギング
といった運動から

食事や睡眠まで
徹底して取り組んできた〉

〈最近も
強い肺と丈夫な足腰を作る本を

出版したばかり〉

〈テーマは

まるで…｡

いきます｡ 1…｡

〈姿勢もきれいになる

肩甲骨を意識した
簡単ストレッチは 自ら考案〉

〈秋野式パワフルメソッド
と言うそうだ〉

あのDVDを拝見したんですけど
なんか こう

体の中を風が
吹いていくような感じがするって

これね 気持ちよさそうですよね｡
気持ちいいんですよ｡

ホントに
体の中に風が吹くんです｡

ヒューって はい｡

ものすごく よどんだ所で
私 原稿書いてるので 毎日｡

基本的にね 呼吸なんですよね｡
はあ はい｡

呼吸をどうするかっていう事が
すごく大事｡

人間 当たり前ですけど
息 吸って吐いてるわけですよね｡

はい｡
呼吸って 全部吐き出しちゃうと

肺が ぺちゃんこになるから
全部吐かないんですね 人間って｡

少しだけ残ってるの
これ 残気量って言うんですけど｡

これが 年を取ってくると
息が浅くなって

残気量 増えちゃうんです｡
ふ～ん｡

そうすると 息の入る所が
またちっちゃくなっていくんです｡

だから 余計
息が入らなくなっちゃう｡

なるほど｡
だから息をしっかり吸って吐く

っていう事をちゃんとやらないと｡

残気量は
増やさない方がいいんですね｡

ふ～ん｡
だから すごく大事なんです

息を吸って吐くって事｡

なんか こうなってると ずっと

古い空気
たまってそうな感じしますよね｡

たまってるんです それ｡
あら やだ｡

いつの空気が入ってるのかしら？
私の肺｡

とても昔の空気が入ってる｡
やだ～！ ハハハ…｡

｢TBS｣って
書いてあるかもしれない｡

10年前の空気…｡ ハハッ｡

でも 考えた事ないですね

そんな最後まで吐くとか｡
そうでしょ｡

それと もう一つ…｡

なんか 嫌な事があったりすると

イライラしたり
息遣いが荒くなったり

息って
感情と繋がってるんですよね｡

だから…｡

そうすると 例えば
鬱になったりとかしないし

特に 今 皆さん ホント
お家に引きこもってらっしゃる｡

こもらなきゃいけないから
息が詰まるんですよね｡

この息が詰まる事を解消する｡

で 肺って
自分では動けないんですよ｡

肺を動かす呼吸筋
っていうのが動くから

肺が動くんです｡
ほうほう｡

呼吸筋の収縮 拡張によって
肺が動いてるんです｡

肺自身は動かないんです｡
はあはあ なるほど｡ 筋肉でね｡

そうです｡ 肺を丈夫にするには

呼吸筋を
トレーニングするって事なの｡

筋トレだ｡
そうなんです｡

でも それがね
そんなに難しくないんです｡

えっ ちょっと
教えて頂いてもいいですか？

あっ いいですよ いいですよ｡
ちょっと じゃあ

テレビの前の皆さんも ご一緒に｡

いくつかあるんですけど
基本的な事をやりますね｡

まず 鼻から吸って
口から吐きます｡

はい｡
鼻から4つ吸って｡

(息を吸う音)

口から6つで吐きます｡
(息を吐く音)

その時に 女性の方は特にですね

吸う時に
ちょっと笑って吸うんです｡

そうすると
ここの筋肉が上がるので｡

で 吐く時 口をフーッて
すぼめて吐くんです｡

そうすると
ここの筋肉も動くようになるので

顔のたるみが取れます｡
素晴らしい｡

一鳥二石で｡
大切な事ですね｡

そうです｡
で 鼻から4拍で吸って

口から6拍で吐きます｡
いいですね？

で まず 最初
首のストレッチします｡

鼻から吸って 右向いて

鼻から4拍で吸って しっかり…｡

その時に反対側の肩が前に出ない｡
よいしょ｡

これは 真っすぐです｡
肩は真っすぐですね｡

あっ じゃあ 私 こっち向いて
やった方がいいのかな？

はい 鼻から吸って｡
(息を吸う音)

4つで吸って 口から吐いて｡
(息を吐く音)

反対にいきます｡ 鼻から吸って｡
(息を吸う音)

はい 吐いて｡
(息を吐く音)

はい 吐いて戻ってきます｡

これが 首のストレッチの
まず一つです｡

左右に｡
左右です｡

で 今度は 横いきます｡

横に この状態で 鼻から吸って～｡

(息を吸う音)
4つで曲げま～す｡

この時に
反対側の肩が上がらないように

反対側の手で 床を押しま～す｡
押しながら吸って｡

はい 戻りま～す｡

これは 肩凝りにも効きます｡
ほう｡

反対側いきます｡
反対側の手 押してね 床｡

はい 吸って～｡

はい 吐いて～｡

これが
首のストレッチの2番目です｡

今 笑うの忘れた｡
吸う時に笑わなきゃいけない｡

そうです｡ 笑いながら吸って
口をシューッと閉じながらやります｡

でも これ 家でできますよね｡
家でできます｡

一日に まあ そうですね…

今 1回ずつしか
やりませんでしたけど

まあ 4回ぐらい左右をやったり
こうやったりして

大体 まあ 5分から10分ぐらいで
終わっちゃうので

まあ 一日3回ぐらいやられると
肺が丈夫になります｡

そうすると
いわゆる 今 コロナとか

まあ インフルエンザとかっていう
ウイルスにも強くなりますし｡

あと 今回 ちょっと
出させて頂く本は

下半身を強化するのもあるんです｡

自分の足で最後まで歩く｡

やっぱり 大事ですよね｡
今 やっぱり だから

歩く時間が減ってる人が
多いと思うんですよ とてもね｡

そうなんですよ｡
拝見したんですけど 映像でも｡

普段 あんまり
運動をし慣れてない人でも

あんまり難しくない…｡
そうです｡ 難しくない…｡

基本的な動きがほとんどですよね｡
そうです｡

運動してない方のため
みたいなものも まあ あります｡

〈63歳

秋野は
誰もが避けられない老いを

正面から受け止めている〉

まあ 健康と美っていうのはね
こう 切り離せないですけど

やっぱり… 私 今 48になって

こう ホルモンバランスが
変わってきて

こう 色んなね 自分の体の変化

容貌も含めて
感じてるんですけど

その辺りって
どう お考えなんですか？

確かに…｡

色々するので
変化って面白いなって思います｡

で 確実に 20代から比べると

60代は老いてます
色んな所が｡

あら ｢ポンコツ 私｣とか思います｡
ハハハ…｡

でも それも自分だし
それは ちゃんと受け入れて

エージングってしていくわけじゃ
ないですか 絶対に｡

どなたも変わりなく｡

でも それを いや じゃあ
自分のちょっとした頑張りとか

ちょっと楽しむ事とかによって

なだらかになっていくって事は
あるなと思ってるんですね｡

それ
ちょっとした事でできるなって｡

で その変化も面白いと
自分が感じられれば

老いていく事は
全然怖くないんです｡

変化は面白いって事ですね｡

変化は面白いですよ｡

だって 今 ちょうど
慶子ちゃんの年ぐらいだったら

ちょっとした ささいな事で
いらつくでしょ？

そうなんですよね｡
ねえ｡

前できた事ができなくなったり

様々な不思議な魔法で

電車のチケットが
なくなったりとかするとですね

不安になってくるんですよね｡

それを楽しむしかないですよ｡

どんどん ひどくなりますから｡
え～！ ホント？

どんどん ひどくなりますよ｡

だって 私
もう そんな… 例えば…

もう… お花をもらって
お花と思って

お花のハサミと思って
こうやって行くと あら？

あれ？ ここにいつも入れてるのに
なんでないの？

えっ なんで？
ちょっと困ったなと思うと

ここに あったりするんですよ｡
ハハハ…｡

あっ さっき出したんだみたいな｡
ハハハ…｡

もう そんなの
しょっちゅうですよ｡

あっ そうですか｡
はい｡ もう そんな事

これから もう 日常茶飯事ですよ｡
あっ そうですか｡

でも じゃあ それを こう 笑って
｢やだ 今度

こんな事が起きたな｣って言って
笑って楽しめるようになる…｡

そうです｡
とりあえず 笑う事です｡

ハハハッ｡
だって しょうがないもん｡

〈秋野暢子は

ボランティア活動にも
力を入れている〉

〈健康体操や炊き出しで
被災者を支援し

交流を深めてきた〉

秋野さん でも これから

まあ まだね
ちょっと 70代っていうのはね

今 こう
そんなに視野に入ってる感じは…｡

いやいや もう 全然入ってます｡
80代を視野に入れてます｡

視野に入れて… じゃあ
今 70～80代を視野に入れて

こんな事やってみようと
思われたり…｡

いや だから 60の時に

私 あと何年 生きるかなと
思ったんですよ｡

そうすると そうか
じゃあ 母が死んだ年よりも

ちょっとオーバーすると考えて
80まで生きるとしたら

あと20年しかないと
思ったんですよ｡

あっという間でしょ？
20年なんて｡

で 考えた時に あと20年 よし
まず とりあえず 終活しよう｡

終活 始めたんです｡
えっ あの終わる活動の終活？

はい 終わる活動を
始めたんですけど…｡

自分が あと20年 どう生きるか｡

この20年 私は どうしようかな？
って思って

一般社団法人の｢0から100｣
っていうのを作って

ボランティアとか支援を
始めたんです 本格的に｡

ねえ こんな もう
ホントに ｢0から100｣って

つまり どんな年齢であっても
って事ですよね？

0歳から100歳までの
健康を考えていく

っていう事を
やっていこう

っていうふうに思って始めたのが
その活動です｡

コミュニケーション
人と交わる事って

すごく大事な事で 自分自身を
再確認する事もできるし

自分を
スキルアップする事もできる

っていうふうには思ってます｡

あっ そうですか｡
いや もう なんか 私も

ちょっと 48で不安になってる
場合じゃなかったですね｡

まだまだですよ｡
ハハハ…｡

これからで まだ… まあ そっか｡

まだ… まだ
ご結婚してるんでしたっけ？

あっ まだ はい なんとか｡
ハハハ…｡

じゃあ あれですね
じゃあ ダメだけど｡

恋もね まだ 全然
バリバリいける…｡

そうです｡
秋野さんも… 秋野さんも ぜひ｡

いや もうね 私はいいです｡
もういいですか？

もういいです｡
もうね すいません｡

こんなに一人になって楽なのに｡

ハハハ…｡
ハハハ…｡

秋野さんが
何回か おっしゃっていた

変化を楽しむというか
あっ 自分には

こういうところがあるんだなとか
人生って

こういう事も起きるんだな
っていうのを

まあ 大変だから
一生懸命 こう 格闘しながらも

やっぱり こう 楽しんで
学びにしていらっしゃるところが

とても素敵だなと思って｡

これから まさにね 私も こう

熟年期を迎えていく入り口に
立っているので

すごく大きな
それが こう 励みになるというか

なんか 嬉しいお話でした｡

〈秋野暢子が
今 大切にしている言葉〉

｢人生は その人の性活で…｣

性活で… っていうのは

その人の生き方みたいな事って

なんか その人の性格とか生活とか
そういう事で決まるのかな｡

ものの考え方によって

いいふうにも悪いふうにも
なんか 人生って

2つに分かれなきゃいけない時
考える時に

ポジティブに考えるか
ネガティブに考えるかによって

決まるかなって思うんで

なるべく いい方に考える性格で
いた方がいいかなって思います｡

そんな意味です｡

〈心根の
優しい人ほど

その生き方は

どこか
たくましい〉

ｶﾃｺﾞﾘ:ザ・インタビュー～トップランナーの肖像～