自分の自信をコントロールして、周りとうまくやるためのコツです。
自信をもっと持ちたい、って思ったとき
あるいは、自信がないのがイヤだって思ったとき
結論、それはどちらも捨てたほうがいいです。
自信なんて言葉、あってもなくても結局うまくいきません。
自分の辞書から、「自信」という言葉を消す
そもそも自信とは何でしょうか?
そんなあいまいな言葉を使うのでなく、自分にとっての「自信」とは何か?を分析して、根拠のある明確な「自信」(あるいは根拠のある明確な自信のなさ、すなわち「課題」)を相手に伝えた方が、人付き合いが100万倍うまくいきます。
「自信」は、あまりにも感情的な言葉で、「自信」って言葉を使ったとたん、頭が考えることをやめてしまいます。
自信がある!って思ってるのはダメ
自信がない、って思ってるのもダメ
という感じです。
自信のあるなしで立ち止まらず、もっと自分と周囲を比較分析して、いいところ・悪いところの自分を見つめなおすのが、周りの人にとっても安心を与える結果になり、関係が長続きしやすいです。
やり方
自分の自信の有無の根拠について、以下に述べるうちいくつに該当するかを分析し、「自信」を何か他の言葉で言い換えて、相手に伝えるようにします。
1.単純な自己肯定
自信の有無について、「単純な自己肯定感の有無」だけがその根拠になっているなら、愚か者の証です。
自己肯定感があってもなくても、まずは目の前の取り組むべきことを淡々とこなした方が、相手が喜んでもらえる打率が上がります。
「カラ自信」は相手に不安を与えます。
「カラ不信」は相手に気を遣わせ、相手のメンタルを消耗させます。
いずれにしても長続きせず、良くありません。
2.うまくいくかどうかわからない
自信が無い場合に必要な分析です。
「うまくいくかどうかがわからない」が自信のなさの原因であれば、早々にその観点を捨てます。そんなの神様にもわかりません。
取り組んだ物事がうまくいくかどうかを決めるのは、あなたの行動を見た相手です。相手の反応はあなたが勝手に定義できるものでないため、そんなことを考えるのはやめましょう。
3.失敗したらどうなるかわからない
これも、自信が無い場合に必要な分析です。
「失敗したらどうなるかわからない」が自信のなさの原因であれば、失敗のケースについての想定を、だれか人に聞きましょう。
人に聞いてもわからないのなら、自分で前もって次の行動を定義しましょう。(「○○で失敗したら、次は○○するか諦める」など)
4.自身の性質
自信の有無について、自分自身の性質(「得意・不得意」や、「習慣になっている・なっていない」など)が根拠になっているなら、もうちょっと具体的な分析をしましょう。
自信があってもなくても、その根拠が相手に伝わりにくいため、前述の1(単純な自己肯定)のケースと同様、相手は不安になるか消耗するかの2択になりやすいです。
5.自分の思い込みと思い入れ
自信の有無にかかわらず、強烈な好き・嫌いの思い込みや、「それが自分の使命である」・「それを避けることが使命である」の思い入れ、家庭環境に起因する自信の有無は、自信の有無の根拠そのものとしては相手には伝わりやすいです。
ただし、相手の人生にあなたの人生は関係ないので、相手に迷惑をかけないように「失敗したらどうする」の想定と対策、次の行動の定義を行い、前もって誠実に伝えてあげるのがよいです。
6.勝ち負けについての(勝手な)こだわり
明らかに不利な状況であるのに自信がある場合に必要な分析です。
・勝たねばならぬという自分勝手な思いで、周りを巻き込もうとしていないか?
・負けることに意味があると思っていないか?
・負けても次があると思っていないか?
自問自答を行い、問答の結果を自信の根拠として周囲に説明します。それだけでは理解は得られないので、前述の5と同じく「失敗したらどうする」の想定と対策、次の行動の定義を行い、前もって誠実に伝えてあげると、相手の不安を減らせます。
7.優位性の比較
自信がある、あるいは自信がないという感情を、優位性の比較という理屈で捉えて分析します。
分析は、「他人とあなたの二人が同じことをしたときにどうなるか?」という仮説(あるいは実績)で行います。
同じことをあなたが行う場合と他人が行う場合で、難易度(メンタルを消耗せずに実行できるかどうか)と再現性(うまくいく割合・確率)が、どう変わるのかを比較します。
明らかにあなたが優位であることが分析できれば、正当性のある「自信」の根拠になります。相手に根拠を説明したとき理解が得やすく、安心して任せてもらいやすいです。
明らかに他人よりあなたの方が劣っていることが分析できれば、それはあなたの不信でなく「課題」です。自信のなさについての正当性を相手に説明すると、理解を得てもらいやすいですし、気前よく助けてもらえたりもします。
8.合計時間数の比較
自信がある、あるいは自信がないという感情を、合計時間数の比較という理屈で捉えて分析します。
自分は人と比べて、取り組んでいる時間が〇〇時間多い(少ない)から自信が持てる(持てない)という説明にすると、相手は理解しやすいですし、あなたにアドバイスが行いやすいです。
9.単位時間数あたりの密度の比較
自信がある、あるいは自信がないという感情を、密度の比較という理屈で捉えて分析します。
・自分は人と比べて、1時間あたりの密度が濃いか、あるいは薄いか?
・密度の濃さ、薄さの原因
・手段の選択が良かった(あるいは効率の悪い手段を選択した)
・集中した(あるいはいい加減に取り組んだ)
・工夫した(あるいは適当にやった)
・環境に恵まれていた(あるいはよくない環境に恵まれていた)
これらを振り返り、分析し、前述の8(合計時間数の比較)と併せて説明することで、より範囲の広いアドバイスが得られやすいです。自分の過去をさらけ出すことにもなるので、親近感や安心も得やすいです。
10.周囲の評価についての比較
自信がある、あるいは自信がないという感情を、周囲の評価についての比較という理屈で捉えて分析します。
・直接評価
過去に得た好評・不評を集計し、そのプラスマイナスの値が、自分は何点で、他人は何点になるかを比較します。
これこれこういう集計をして、自分は人と比べて、スコアが○○点高い(低い)から自信が持てる(持てない)という説明をすると、相手は理解しやすいですし、あなたにアドバイスが行いやすいです。
・一般評価(役割性格)
たとえば、「自分はリーダーの立場だから自信がある(あるいは自信を持つべき)」といった考え方や、「自分はフラれた立場だから自信がない」といった根拠は、完全に思考停止の現れで、感情パターンの虜になっています。
リーダーだってアガってヘタ打つことありますし、フラれた男でも余裕で元カノとヨリ戻したりします。この観点は捨てて、他の分析を行い、相手に根拠のある「自信」(あるいは「課題」)を表明しましょう。
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以上です。
俺は典型的な「カラ自信」のタイプです。「なんでもできる!」が口癖でした。友人から結婚式の二次会の司会を依頼されて「なんでもできる!」と二つ返事で快諾したことがあるのですが、「なんでもできる!」と思い込んでいた俺は何も練習せず、当日本番で「えーっと、あの~」を繰り返すだけの、壊れたテープレコーダー人間と化してしまいました。今思い出しても恥ずかしい・申し訳ない気持ちが募るほどの黒歴史です。その頃の俺に教えてあげたい思いもあって、反省の念を込め、今回の投稿を書きました。
根拠のないリーダーシップで、ついてきてくれる人に不安を与えないようにしよう!また、意味のない自信のなさで、周りの人を疲れさせないようにしよう!という提案でした。