今回はジョニーウォーカーの限定ボトル、レッドライフィニッシュを飲みます。

ライウイスキー樽で後熟させたボトル

ボトルの名称を見ると「レッドライ」というものを使っているのかと思われますが、実際には一般的なライウイスキーの樽で後熟させているだけで、レッドラベルの特別バージョンという意味合いを持たせているだけのようです。

日本では2020年10月にリリースされましたが、じつは海外の一部地域で2016年にリリースされていたようです。

使用されている原酒は、モルトにおいてはカーデュなどが、グレーンにおいては現在閉鎖されているポート・ダンダスのものが使われ、それぞれファーストフィルのバーボン樽で熟成されたそうです。

それらをブレンドしたうえで、ライウイスキーの樽で6か月ほどさらに熟成しているようです。

おそらくはジョニーウォーカーにアメリカンウイスキーの香りを加えてワールドウイスキー風の香り、味わいを追求したのかと思われます。

アメリカンらしさを少々感じつつ穏やかにまとめられたブレンド

グラスからの香り、液色

グラスからは接着剤のような香りが先に来て、その後はバニラの甘い香りの後、リンゴの香りが感じ取れます。
液色は中庸な琥珀色です。

ストレート

グラスからに比べると、エステリーな香りは抑えめで、バニラのほうが強めに感じられます。
奥からリンゴ、バナナの香りが追いかけますが、ピートや香ばしさはほとんどありません。

味わいは、アルコールの辛みがほとんどなく、軽い酸味の後に甘さがしっかりと広がります。
ストレートでもチェイサーなしでどんどん飲めてしまいます。

ロック

接着剤のような香りはストレート同様に穏やかで、アルコールっぽい揮発した刺激とともにライムのさわやかな香りが広がります。その後にはリンゴが続き、バニラは少々控えめになります。

味わいは、酸味がかなり目立つようになり、軽くほろ苦さも得られます。それらのアタックが終わると、甘みが全体に広がってきます。

ハイボール

今までに比べると接着剤を思わせる香りは強めになり、その後にバニラの甘い香りが広がります。
一方でリンゴは薄くなり、バナナはストレートのような強さに戻った印象です。

味わいは、軽い酸味と苦みがあるものの、その後は甘さがずっと続きます。

まとめ

全体的に見ると、確かにライウイスキーの香りや味わいはプラスされているものの、程よくスコッチらしさも残っていて、どっちも楽しめるという雰囲気です。
しかし、香りや味わいが穏やかになりすぎて、物足りなさを感じました。
一方で、ノンエイジながらもアルコールの刺激や辛さはうまく抑えられていて、ストレートでも甘くてとっつきやすく、飲みなれていない人にも勧められるように思えます。

700mL、アルコール度数40度、価格は1800円ほどです。
2000円以下でアルコールのとげとげしさがなくてとっつきやすいことを考えると、コスパの面では優れているかもしれません。

＜個人的評価＞

• 香り C: ライウイスキーらしい接着剤、バニラがそこそこ得られる。その他リンゴ、バナナも。
• 味わい B: 甘みが主体。ストレートでもアルコールの辛みが少なくて飲みやすい。
• 総評 C: 取っつき易くてうまくまとめられているものの、豊かさが足りない。

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