かわいいフリー素材といえば「いらすとや」
無料かつ商用可のかわいいイラストで有名な「いらすとや」。
名前をご存知ない方もいるかもしれませんが、イラストは見たことがあるはず。
ネット上や街中でしこたま使われていますよね。
▲グルメライターのイラスト(女性)
商用可、無料、驚異的なイラストの点数。
「クオリティが高くて同じタッチの豊富なイラスト群」って、ユーザー視点で考えれば当然あってほしい条件ですが、その条件をちゃんと満たしたフリー素材サイトはいままでなかったのです。
いや、あったかもしれませんが、知られていなかったのです。
使いどころがわからないシュールなイラスト
「いらすとや」では、ときどき悪ノリした時事ネタや、使いどころがわからないシュールなイラストが発表されることもあります。
かわいい絵柄のシュール&ブラックネタということで、ネット上でしばしばバカ受けしていますよね。
僕が「いらすとや」を知ったのも、絵柄とネタのミスマッチが面白かったからでした。
インタビューも取材も受けていない
ある日、『メシ通』の編集者M氏から「『いらすとや』さんにインタビューを申し込んでちょ」と指令が来まして。
僕は、「いらすとや」がインタビューや取材を受け付けていないことは知っていましたが、編集者に逆らったら業界から干されるので
▲仕事を干された会社員のイラスト(男性)
勇気を出して「いらすとや」のみふねたかしさんにインタビューを申し込みました。
もちろんお断りされました。
みふねさんからのお断りのメールは誠意あふれる丁寧な文章で、お忙しいみふねさんに無理なお願いをしてしまい、本当に申し訳ない気持ちになったものです。
しかし編集者ってのはしつこい人種でして。
▲すっぽんのイラスト
それならば、『メシ通』用になにかイラストを描いてもらえないでしょうか、と正式なお仕事としてお願いしつつ、それにかこつけて再度インタビューの依頼をしてくれないかと、
なんとも粘り腰な指令が発せられました。
僕としてはもう、みふねさんに申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、編集者に逆らうと煮て食われてしまいます。
▲芋煮会のイラスト
そして。
インタビューは、やっぱり丁寧にお断りされてしまいました。
そりゃそうです。
ところがお願いしたイラストそのものは「通常のリクエストという形でお受けしますよ」と言ってもらうことができたのです。
こんなにありがたいことはありません。
みふねさんの慈愛、仏クラスです。
▲弥勒菩薩のイラスト
「いらすとや」のすごいポイント
「いらすとや」ではリクエストも受け付けており、我々がお願いしたイラストも通常のリクエストと同様にサイト上で無料公開されます。
実はこれがすごいポイントで。
ニーズが少ないはずの超ニッチな題材のイラストがどんどんストックされ、ネット上に解放される仕組みになっているんですな。
リクエストがたくさんたまっているので、『メシ通』でおねがいしたイラストが公開されるまでは最低でも1ヵ月以上かかるかもと言われたのですが、それからは毎日楽しみで仕方ありませんでした。
▲F5アタックのイラスト
「いらすとや」の悪ノリ作品は、しばしばネット上で猛烈に拡散します。
たくさんの人に面白がられることで「いらすとや」の名前と絵柄は自動的に知られていったわけです。
基本的なサービスや製品はまず無料で提供し、高度なオーダーや特別な機能については有料で行なうというビジネスモデルをフリーミアムと言いますが、まさにその成功例といった感じです。
「いらすとや」の特徴や注目点はすでに多く語られていますので、各自検索してください。
グルメサイト、グルメライターのイラスト
さて、F5を連打し続けて約1カ月後。7月26日。
ついにイラストが公開されました。
グルメライター男性と女性、グルメサイト。
この3つが『メシ通』リクエストによるイラストです。
僕のリクエストでイラストを描いてもらえたなんて、うれしいったらないので自慢したくてしょうがなかったんですよ。
あともうひとつ自慢ですけど、男性ライターがメガネをかけているのは僕をイメージしたらしいのです。
うれしいなあ!
▲グルメライターのイラスト(男性)
ものすごく引き寄せて言えば、僕が「いらすとや」のモデルになったということですよ。
いや違うけど、そう言わせてくれよ。
そんなわけで、「いらすとや」にグルメライターとグルメサイトの素材が増えた背景には、我々の暗躍があったというお話でした。
かわいいフリー素材集 いらすとや