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Vol.17 悪の美学の結晶!闇単・黒城デッキ!
眠らない街、首都東京。
そこには、夜も眠らずにデュエル・マスターズのデッキを研究し続ける謎の秘密結社がある・・・
メンバーの名前も場所もすべてが不明の謎の組織。わかっていることは、
彼らの胸の奥には熱くたぎるデュエル愛がたっぷりと詰まっているってことだけだ。
その組織の名前は・・・DMデッキ開発部!!

さて、前回と、その前のシールドの無限の可能性を追求しようシリーズを見てもらえばわかるだろうけど、
実は開発部では空前のシールド・トリガーをもったクリーチャーブーム。

いや、他の開発部のメンバーのことはわからないけど、

少なくとも、僕の中ではブーム!

例えば、前回紹介したシロクマこと、《ヤミノサザン》

ヤミノサザン

僕はこのシロクマが愛しすぎて、もう、黒いデッキを組むんだったら、
間違いなくこのカードを入れてしまうほどにブームすぎる毎日だ。

最初は、シールド・プラスブームだったのが、いつの間にか、
シールド・トリガーブームにスイッチしちゃったんだけどね。


汽車男

例えば、この《汽車男》
パワーがたったの1000だし、
手札破壊の能力は、
好きなものを選べないから
必要なものを捨てられるかわからない。
なにより、相手に手札が無いと意味がない。


でも、そんなコイツだって、シールド・トリガーを持っているってだけで、
デッキに入れたくなっちゃう…うん?

ちょっとまて!手札破壊って強いぞ!

みただけじゃわかりにくいけど、使ってみて、使われてみてはじめてわかるこの強さ!

まだマナが揃っていない序盤に使われると、
チャージするカードが、バトルゾーンに出すクリーチャーが足りなくなる!

そして、終盤に手札にとっておいた切り札を叩き落される!

だまされたと思って、《汽車男》をデッキに入れてみるといいよ。
きっと、計画をボロボロにされてくやしがる対戦相手を見ることができるから。

僕も、《解体人形ジェニー》みたいに
相手の手札を見られる能力が
強いっていうのはわかってたつもりだけど
ただ相手の手札を減らすだけでも、
相手がやりたい事をできなくなるなんて!

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解体人形ジェニー


手札破壊といえば、闇文明だけど、こんなにも闇文明らしい戦いかたが
できるようになるとは思ってもみなかった僕なんだ。

お互いに全力を出しあって戦うのがヒーローの美学だとしたら、
相手にやりたいことをやらせないことこそが悪の美学。

こりゃ、もう、シールド・トリガーブームなんて古いね!
これからは、闇文明で悪の美学を追究するのがブームの時代に突入だね!
もちろん、僕の中で!




■手札破壊、そして悪の美学

今回のデッキ開発部で紹介するのも手札破壊デッキに決まり!
ってわけなんだけど、じゃあ、どういう風なデッキにするかを決めなきゃいけないね。


飛行男

といっても決める事はほとんどない。
序盤から手札破壊を使いまくって
相手の行動をドンドン制限すればいい。
この《飛行男》みたいなカードを
バンバン入れていけばいいわけだ。


で、序盤で有利にゲームをすすめたら、後半一気に対戦相手のシールドをブレイクしに行けば、
勝負完了、勝利完全決定!ってわけ。

と思ってデッキをつくってデュエルをしていたら、ふたつも問題点が発覚してしまったんだ!


1.相手のシールドをブレイクすると手札が増えてしまう!
なんてこったい、せっかく手札破壊して相手の選択肢を減らしているのに、
勝つためには、また相手に選択肢を増やしてあげなくちゃいけないなんて!


2.クリーチャーが小さすぎる!
なんてったって、こちらのクリーチャーはほとんどがパワー1000!
手札破壊では引いたばかりのカードには対処できないので、
対戦相手が地道にマナをチャージし続けてしまうと、パワー1000のクリーチャーだけじゃ
ダイレクトアタックできるようになる前に息切れして、逆転されてしまうこともあるんだ。

でも、結局、シールドをブレイクすると手札が増えるのはルールだし、
クリーチャーが小さいのも、カードがそうなっているんだから、しかたがない。
しかたないんだから、解決できない。

オッケー!解決できないので闇文明ブーム終了!
なわけない。
解決できないと決めつけないで、それを解決する努力をするのがデッキ構築ってヤツだ。

というわけで、デッキ構築で解決させたぞ!

僕まずは《暗黒秘宝ザマル》
デッキに投入。
これで、序盤のクリーチャーが
小さいという問題点も、
シールドをブレイクして手札が増える
という問題点も一気に解決だ。

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暗黒秘宝ザマル

《ザマル》の能力は、攻撃するときの能力なので、
自分がブレイクするシールドは捨てさせられないけれども、

他のクリーチャーがブレイクしたシールドは捨てさせることができるんだ。

これで、かなり、手札破壊デッキの問題点は解決したと思う。

《ザマル》を使う上で、問題になるのは、マナゾーンのカードがすべて闇文明でなくては
いけないって部分なんだけど、これは簡単に解決するよ。
なんたって、闇文明ブームなんだから。
当然、デッキは闇のカードだけに決まってるよね。


滅城の獣王ベルヘル・デ・ディオス

そして、手札破壊の用が済んだ
クリーチャーが無駄になりやすいという
弱点をフォローするために、さらに
《滅城の獣王ベルヘル・デ・ディオス》
追加するぞ。
これで、役目のすんだクリーチャーを
ドンドン手札に替えていくことで、
対戦相手が対処できないくらいの
連続攻撃を繰り出すんだ!


自分のクリーチャーを犠牲にするなんてかわいそうだって?
目的のためには味方の犠牲もいとわない、それが悪の美学ってヤツなんだぜ。
むしろ、
《飛行男》みたいに自分から破壊されたがってるみたいなヤツまでいるんだしね。
そして、なんと《ベルヘル・デ・ディオス》は、黒城凶死郎のヒーローズカード!

滅城の獣王ベルヘル・デ・ディオス

この悪の、そして闇文明の美学が結晶したこのデッキに、
こんなにふさわしい切り札もないじゃないか!


というわけで、できあがったのがこのデッキだ!


文明 カード名 種類 コスト 枚数 種族 レア パワー 収録弾
飛行男 クリーチャー 2 4 へドリアン コモン 1000 CDP3/
明治チョコ
ブラッディ・シンバル クリーチャー 2 4 ガーゴイル コモン 4000 CDP3
暗黒秘宝ザマル クリーチャー 3 4 パンドラボックス アンコモン 2000+ CDP3
騒乱の影
ウエスタン・バレル
クリーチャー 3 3 ゴースト コモン 1000 CDP3
解体人形ジェニー クリーチャー 4 4 デスパペット コモン 1000 CDP3
汽車男 クリーチャー 4 4 ヘドリアン アンコモン 1000 CDP3
ヤミノサザン クリーチャー 5 4 ダーク・モンスター コモン 3000 DM28
炎獄の剛魔ビルギアス クリーチャー 5 3 デーモン・コマンド レア 1000 DM24
滅城の獣王
ベルヘル・デ・ディオス
クリーチャー 6 4 デーモン・コマンド レア 6000 DM28
悪魔神バロム・エンペラー クリーチャー 7 2 デーモン・コマンド スーパーレア 9000 DM26
デーモン・ハンド 呪文 6 4 レア CDP3

■デッキの動かし方
当然、手札破壊デッキなのだから、メインでやることは、手札破壊に決まっているよね。
というわけで、序盤は手札を破壊して相手にやりたいことをやらせないんだけど、
僕がこのデッキを使うときに注意してる事があるんだ。

それは、序盤は基本的にシールドをブレイクしてはいけないって事。
さっきも説明したように、シールドをブレイクしてしまうと、
せっかくの手札破壊の効果が薄れてしまう
んだ。

さらに、こちらのクリーチャーは基本的に小さいやつらばかりなので、
殴り返しされてどんどん不利になってしまう。
せっかく手札破壊で有利になったのに、シールドをブレイクしたせいで、
その有利を取り返されるのって、なんかくやしいじゃない。


有利を取り返されるのはくやしい。
くやしい事はやらない。
だから、僕はブレイクしない。
それが悪の三段論法。これも美学。


ただ、《ザマル》だけは、殴り返されても強いし、増える手札の分だけ攻撃した時に
手札破壊できるから、相手に手札があるときは積極的に攻撃してもいいね。
それでも、タップ状態のクリーチャーがいれば、そっちを優先して攻撃したいけどね。


なぜなら、そのほうが相手がくやしいから。
相手がくやしいことはぜひとも実行。
だから、僕は《ザマル》で攻撃する。
これも、悪の三段論法。そう、美学。


あ、あと《飛行男》も積極的に攻撃していいかもしれない。
なぜだかわかるよね?
もちろん、悪の美学だからだ!

序盤の相手の攻撃は
《ブラッディ・シンバル》で躊躇させて
攻撃しにくいうちに手札破壊を繰り返し、
相手にやりたいことをさせないという
悪の美学を守り続けていれば、
かなり有利に序盤を進められるはず。
ブラッディ・シンバル

そして、十分なマナが揃ったところで、《ベルヘル・デ・ディオス》をバトルゾーンに叩き込むんだ!
君のバトルゾーンでは、
役目が終わったクリーチャーが大量に出番を待っているはずだから、
そいつらをドンドン破壊して手札を増やせば、勝利は目前だ。

だけど、逆に
相手が勝利目前って感じの絶体絶命な状況になってしまうことも、考えられるよね。
たとえば、相手が超速攻デッキで、こちらのシールドがまったくないのに、
相手のバトルゾーンにはものすごい数のクリーチャーが並んでしまってるなんて
状況になってしまったら?

絶体絶命だよね?

たとえば、相手が着々と準備を進めるタイプのデッキで、こちらの手札破壊をくぐり抜けて、
こちらがまったく攻撃できないような状況を作り上げてしまったら?

絶体絶命だよね?

そんな時は負けを認めるしかないと思うかい?
答えはノー!

君は忘れていないかい?
そんな相手がやりたいことをやってしまった状況を認めるのは、悪の美学に反するということを!
そして、このデッキが悪の美学の結晶である、黒城デッキだということを!

悪魔神バロムエンペラー

そう、そんな絶体絶命な状況は《悪魔神バロムエンペラー》でひっくり返してしまえばいいんだ!

もちろん《悪魔神バロムエンペラー》に進化するのは、《ベルヘル・デ・ディオス》
だけってわけじゃなくて、
《炎獄の剛魔ビルギアス》なんかも
進化元のクリーチャーとして活用できるから、
《ベルヘル・デ・ディオス》の能力で
クリーチャーを破壊する時には注意しておくと、
かなりお得だぞ!

今回は、
僕の中でも一番のブームである闇文明の手札破壊デッキを紹介したけど、どうだったかな?
悪の美学が少しはわかってもらえたかな。

相手にやりたいことをやらせない悪の美学は一度ハマると癖になる。
黒城凶死郎が闇文明を使い続けているのもよくわかるってもんだ。


さぁ、君も、悪の美学を極めつくせ!
TM & © Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids