国府宮はだか祭中止

2020年11月17日 05時00分 (11月17日 05時01分更新) 会員限定
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け愛知県稲沢市の尾張大国霊(おおくにたま)神社(国府宮(こうのみや))で来年二月に予定している「国府宮はだか祭」について、国府宮は十六日、裸男のもみ合いの中止を決めた。市内各地区の代表者が集まる総代会で伝えた。
 祭りは毎年、旧暦一月十三日に開催。「天下の奇祭」とも呼ばれ、下帯姿の裸男たちが勇壮にもみ合い、主役の神男(しんおとこ)に触って厄を託す。今年二月の祭りは、県内外から約八千人の裸男、二十万人の参拝者(いずれも神社発表)が訪れた。
 江戸末期ごろから明治に現在のもみ合いの形になって以降、中止は昭和天皇が崩御した一九八九年に続いて二度目。
 国府宮は人数を絞るなどの条件で開催を模索したが、コロナの収束にめどがたたないことなどから中止を決めた。山脇敏夫宮司(72)は取材に「もみ合いは密が避けられず、参拝者や裸男の安全を担保できない。苦渋の決断だった」と話した。もみ合い以外の一連の神事は実施する。

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