私の生まれは青森県三戸町。南は岩手県、西は秋田県との県境にある。
人口は1万人ほどだけど、フルーツをつくる農家がたくさんいる。
山に囲まれた特徴ある地形は町のタカラモノで、その地形のおかげで、昼夜の寒暖差がはげしく、とても甘いフルーツが実るのだ。
中でも、蜜がたっぷりつまったりんごは絶品である。その誇り高き三戸町のりんごを小さくしてしまおう、その夢に一生をかけた人がいる。
町の農家の中でも、とりわけ研究家として有名だったりんご農家の水野益治さん。
ミニりんごは世にあれど…おいしいミニりんごはまだない…。
思い描いたのはこんなシーン。「遊びにいってきまーす」と、小さなりんごをポケットに入れて玄関から走り出す、子どもたち。そして、青空の下で小さなりんごにかじりつく、子どもたち。何年も何年もかかってこの世に生まれたりんごは、小さいながらも、世界でいちばん人気があるりんごの品種「ふじ」のようだったことから「ミニふじ」とよばれるように。
そう、私「ミニフジコ」は、青森県三戸町生まれのミニりんご。小さくても青森りんごのおいしさそのまま。やっと、あなたに逢えました。