今年、無印良品から発売されたUSBデスクファンは、二重反転羽根という独自の構造を採用するデスクファンである。
低騒音でもしっかり風量が出せる2重反転羽根を採用したコンパクトなデスクファンです。
USBデスクファン(低騒音ファン)・ホワイト 9ZF001AZ03


二重反転ファンとは二組の羽根を反対方向に回転させて高風量高静圧を実現するという、素晴らしく厨二心をくすぐる構造である。まぁ、ようするに静かで風がいっぱい来るすごい構造だと思えばよい。
「二重反転ファン」は,2組の羽根を互いに反対方向に回転させることによって高風量・高静圧を実現しています。2台のファンを並列に実装した場合以上の風量・静圧特性を発揮するため,同じフレームサイズでさらなる高風量・高静圧を得ることができます。
二重反転ファン

二重反転式軸流送風機の流体力学的特性と騒音特性に関する研究
二重反転軸流ポンプ『Acro Pump』〔ポンプなんかでも採用されているようだ〕


 この無印良品のUSBデスクファンを買ったので従来のファンと比較してみた。
比較対象は、口径7.4cmファンのUSBデスクファン(「旧デスクファン」とする、USB-TOY49W(sanwa suppli)http://www.sanwa.co.jp/new_productguide/pdf/0904/10.pdf)である。扇風機の風速について通常どのようにベンチマークを取ればいいのかわからなかったので主に体感で述べる。

 無印デスクファンと旧デスクファンと特に違うのが体で感じる風圧である。無印デスクファンの風は直進性が非常に強い、正面から少しでもずれると風を全く感じない。しかし、風自体はつよいため、体にぶつかって拡散することで体はあたった面を中心としてけっこう冷える。
 旧デスクファンは拡散性が強いため体から20cm程度離すと、最大設定であっても風が来ている感じがしなくなる。同じ状況で無印デスクファンでは最小設定(1)でも、風が来ている感が十分にする。

 旧デスクファンも無印デスクファンも最大設定にして、一枚のティッシュがなびかなくなる距離〔わりと適当〕をはかってみた。結果は以下の通りである。

無印デスクファン 120cm
旧デスクファン  20cm

 無印デスクファンは旧デスクファンと比べて非常に風量が多く体に直接当てることで十分に涼をとることができる。また、扇風機を動かしているときは二重反転している様子はよくわからないのだが、止める際には反転している様子がよくわかり、メカ好きにはなんともたまらないという鑑賞上の利点もある。夏に向けて良い買い物をしたというのが感想である。


やじうまミニレビュー無印良品「USBデスクファン(低騒音ファン)」
~二重反転プロペラで、小口径なのに強い風


思ったこと
・ベンチは風速計のような物を用いるべきなのだろうとは思うが、人生で風速計を使う機会は無さそうなので考え中
・風の強さというものには風速の他にいくつかはかり方があるようなのでそれをいつか勉強するかも
【2012年追記】
6月25日までの無印良品週間中にUSBデスクファンを買うと
本来の希望小売価格 1,900円
7月2日までのセール価格で 1,710円
6月25日までの無印良品週間で1割引 1,539円
と二段階の1割引を受けられる。
contra-rotating rotors


この製品はリズム時計工業のUSB接続ファンのOEMのようだ。
こちらはスイッチ式(無印はつまみを回す方式)なのでデザイン等が若干異なっている。
USB接続ファン
・圧倒的な風速(約110m/min 他社商品平均の約160%)
・衝撃的な静音(約33db 他社商品平均の約80%)
・革新的な省電(約210mA 他社商品平均の約55%)
*他社商品比較の数値は、当社の測定によるものです
Silky Wind  9ZF002RH02


全く関係ないのだが
Survey of Theoretical and Experimental Coaxial Rotor Aerodynamic Research(NASA Technical Paper 3675A)(二重反転式ローターについてのNASAのまとめ)
The Advantages of the Gyrodyne Contra-Rotating Coaxial Rotor Helicopter Configuration.(二重反転式ヘリコプターについてまとめた頁)


【2013/05/22追記】
首振り機構を搭載したリズム時計の新型が発売された。
本体正面にあるON/OFFスイッチで、約70度の範囲で首振り動作いたします。
首振り機能の付いたUSB接続ファン「Silky Wind Ⅱ」新発売!


リズムの新型と無印良品のものを比較すると、リズムの新型と無印良品のものを比較するとリズムの新型の方が一回り大きい。
高さ×幅×奥行き168.5×115×97mm(リズムの新型)
高さ×幅×奥行き130×70×70mm(無印良品)

その他のスペックではリズムの新型の方が風速が少し多く、それに応じて電流騒音が上がった程度でさほど変わりはない。
リズムの新型
消費電流(mA):強250・ 弱190mA
風速(m/min):強120・ 弱90
騒音(dB):強36・弱26

無印良品
消費電流:強210・弱140
風速(m/min):強110・弱90
騒音(dB):強34・弱26


ちなみに、首振り機構は便利そうに見えるがUSB扇風機は机の上に置いて使うもの。私が机の上で作業を行う場合には大量の紙やファイル、本が置いている。こういう状況では首振りで紙がめくれたり飛ばされることが見えているのであまり必要とは思えない。


【2013/06/05追記】無印も首振り付きが出ていた
知らぬ間に無印にも首振り機構付が出ていたらしい。たぶん、リズムと同じものだろう
USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ)・ホワイト 型番:9ZF004AZ03

【2013/07/04追記】無印良品USBデスクファン首振りタイプのレビュー
首振り式は風にあたっているときに、当たり疲れというのか、そういうのがしにくいのがメリットのようだ
首振りが有効なのは、長く風に当たっている時だ。一般的な扇風機と異なり、こういう小さい扇風機で、顔に風を当てていると、疲れてしまい、風を止めることがよくある。
無印良品「USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ) 」


【2014/05/28追記】今年も無事に活躍開始
今年も活躍を開始、無事に活躍中
値段を見ると
税込2,500円→税込2,250円(セール価格)
いつの間にか600円も高くなっていた、これが何とかミクスなのであろうか

【2016/06/28追記】今年も無事に活躍開始
今年も活躍を開始、無事に作動中。作動中に勝手に回転するようになるが、扇風機底面のゴム足(シリコン足?)のよごれをタオルで拭き取ることで解決。

久しぶりに値段を見ると
税込3,500円→税込3,150円(セール価格)
さらに1,000円アップしていた。ここまでくると、もうお買い得とは言えないので他の商品も紹介しておく



これもおそらく「本物の偽物」系のものであろう。当たり外れはあると思われる。