演劇・ミュージカル

井上芳雄インタビュー☆ミュージカルが好きになった原点が『トニー賞』!WOWOWスペシャルサポーターとして伝えたいこと

2014/05/21


 
SSS0698

――スペシャル・サポーターとして井上芳雄さんならではの、何をサポートをしたいと思っていますか?

ぼくにとってトニー賞は、一年に一度、大注目する最大の賞ですが、改めて仕事となったとき、映画のアカデミー賞や音楽のエミー賞に比べるとトニー賞の知名度の低さを感じたんです。ただ、授賞式の司会はヒュー・ジャックマンさんですし、世界最高峰のエンターテインメントのパフォーマンス映像が生中継で見られるのはすごく価値があるんです。受賞者ひとりひとりのスピーチやコメントも、人間模様があってドラマチック。楽しみ方はいろいろあると思うので、少しでもトニー賞の知名度が上がるように、皆様への橋渡しができればと思います。

――サポーターとして、ミュージカル風スポットでトニー賞をPRする歌(「民衆の歌」のオリジナル歌詞)も歌っていますね。

歌詞には僕たち演劇人の切実な思いが込められています。ミュージカル俳優はこういう風に歌うんだということをお伝えできるチャンスでもありますし、ミュージカルというものを知ってもらうきっかけになる。なので、熱く気持ちを込めて歌っていますよ。音楽にはね、すごい力があるんです。歌や踊りが与えてくれるものに、理屈や説明はいらない。トニー賞授賞式のオープニングは、今年もヒュー・ジャックマンが有名なミュージカルナンバーを替え歌で披露すると思うのですが、その場面を見ているだけで感動するんですよ。人間賛歌というか、生きてるだけで感動的なんだと思い、高揚感で涙が出てくる。そんな思いを熱く歌っているんです。

――日本でもミュージカルファンは増えましたが、トニー賞までは興味をもっていなかったという方も多いですが。

受賞作のうち何本かはいつか日本でも上演されると思うので、ミュージカルファンの~は、「この作品は日本では誰がやったら面白いだろう」とか考えて見るのも楽しいかもしれませんよ。もちろん、「井上くんがやったらいいな」と思ってくれたら僕はもっと楽しいですが(笑)。そして、演じる側の僕たちにとっては厳しいことですが、ブロードウェイの俳優のレベルの高さも知ってもらい、正直に日本と比べてもらえればいいなと思っています。僕たちはブロードウェイから学んで前に進んできました。お客さまも一緒に進んでいけたらと思うんです。

 

<次のページ>
ミュージカルに関わる舞台人としての“夢”は?
1 2 3

※画像およびテキストの転載を禁止します。

バックナンバー