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演劇・ミュージカル
井上芳雄インタビュー『正しい教室』☆特別価格でチケット発売中!
2015/01/09
――まずは『モーツァルト!』についてお話をお聞きします。2002年以来再演を繰り返してきましたが、今回拝見して、「ヴォルフガングの完成形を見たな」と感じました。
別に完成しようとは思っていないんですけど、今が一番、自分がやりたい形ができているんじゃないかな。年齢もそうだし、気持ち的なことも技術的なこともちょうどいいところでファイナルを迎えられるのかなと思いますね。
――改めて、ご卒業がもったいないと思いますけれど。
「別にやめなくてもいいんじゃない?」っていろんな人に言われます(笑)。でも、これでよかったんじゃないかなと思いますね。今は一回一回、「これが千秋楽でもいいかな」というくらいの思いでやっているので、最後まで気力や精神力が持つかな、という感じです。
――「ヴォルフガングは自分のすべてをぶつけないとできないような役だ」とおっしゃってましたものね。
最後、ヴォルフガングが死ぬ場面では血の一滴も残っていないというところまでいってますから、余裕がある感じでは終われないんです。そうすると、毎回終わったあとはグッタリしちゃいますね。一回一回の公演がとても濃いです。
――東京公演の初日のカーテンコールで演出の小池修一郎さんが「初演のときは井上さんも新人で、正直言ってこれでいいのかという思いもあった。だから、井上さんからハグを求められたときにそれに応じられなかったんです。でも、今日はよくやりました。これが12年間の集積だと思う」とハグされていたのが感動的でした。
あの流れだとハグするしかないとは思うんですけど(笑)。でも多少はそう(成長したと)思ってもらえていたら嬉しいですね。小池先生は殆ど父親に近い感じに見守って下さっていると思うんですよ。僕は必死でやるだけだけど、小池先生が「この子にやらせてみよう」と思いを託してくださって、今に至ったということの方が感動的なんじゃないかと思いますね。
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