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演劇・ミュージカル
井上芳雄スペシャルインタビュー☆『トニー賞コンサート in TOKYO』~井上芳雄さん直筆サイン入り写真プレゼント♪~
2016/11/18
ブロードウェイは人生を肯定するエネルギーが強いんです
――井上さんが考えるブロードウェイ作品の魅力は?
やっぱり、ミュージカルはここで生まれたものですからね。たとえば、「柔道は日本で生まれたものだから、日本が金メダルを取らなきゃ」みたいなところがあると思うんです。ブロードウェイに行くたびに感心するのは、毎年毎年新しい作品が常に生まれて、更新されていること。『ハミルトン』にしても「ラップでミュージカルをやるなんて」と思うし、アメリカの建国の士の物語を白人以外の人種でやる。その多様性がまさにアメリカの象徴なんですよね。基本的に愛に溢れていて、人生を肯定するエネルギーがブロードウェイには強いんだと思うんです。
――更新する力があるからこそ、ブロードウェイの活気が続いていると。
その中でロングランする作品もあれば、3日で終わる作品もある。そんな厳しさにさらされているから、高いレベルのものが見られるんだと思うんです。マシューさん、ケリーさんを見て、ブロードウェイのすごさを皆さんに肌で感じてもらえればと思います
――今回のトニー賞コンサートのコラボレーションで、きっと日本のミュージカル界も少しずつ変わってくるんでしょうね。
常に変わっていかないといけないですよね。日本のミュージカルもまだまだやれることがいっぱいあると思う。もちろん僕たちも日々頑張って前に進もうとしているので。ただブロードウェイを憧れて見上げているだけでなく、一緒になってやれたらまた違う展開も見えてくるんじゃないかと思います。
――ミュージカル界が変わるといえば、StarSと福田雄一さんが組んだ新ミュージカルコメディ『トライベッカ』でも、新たな風が吹きましたね。
まあ、あれがどう世界につながるか、わからないですけど(笑)。
――井上さんがミュージカルを好きになった原点だという『キャッツ』のパロディもありました。キャッツメイクをしたのはどうでしたか?
あれはテンションが上がりましたね。この間、大阪で『キャッツ』を見に行ったら出演者の方に「『トライベッカ』、見てます」と言われて「すいませんでした!」と言いましたけど(笑)。福田さん流のリスペクトがあるパロディですが、パロディができるのは皆に知られているから。『キャッツ』や『レ・ミゼラブル』など長くやっている作品で日本のミュージカルの懐が広がっていったんだと思います。
――ミュージカルの裾野が広がっていったのは、井上さんのようなスターが出て来たことが大きいですよね。
僕がやり始めたころはミュージカルは「知る人ぞ知る」分野だったんです。ミュージカルはまだまだ成長していけるジャンルだと思うし、実際自分がミュージカルをやり始めて「あ、こんなこともできる」「あんなことも」と思いながらやることで、世界が広がっていった気がします。実際、StarSの二人(浦井健治、山崎育三郎)もStarSを結成したころよりは確実に大物になってきて、「ああ、僕もちょっとは見る目があったな」とか思うし(笑)。先輩の石丸(幹二)さんや市村(正親)さんなどとも共通しているのが「劇場に来てほしい」という思い。このトニー賞コンサートでもミュージカルの新たな魅力に触れてもらって、お客様の楽しみ方が広がればいいなと思いますね。
撮影/ 黒澤義教
今年のワクワクドキドキの観劇を振り返って、ぜひ投票ください♪
【投票各賞】:「作品賞」「女優賞」「男優賞」「演出家賞」
※作品賞のみ「ストレートプレイ」「ミュージカル」の2部門ございます。
【投票期間】2016年12月31日(土) まで
【投票方法】WEB http://wowow.co.jp/engeki
【結果発表】2017年2月下旬(予定)HPにて掲載いたします。
※画像およびテキストの転載を禁止します。
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