- サンケイリビング新聞社のエンタメサイト「舞台袖より愛をこめて」 >
- 中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ >
- 【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.5】井上芳雄×中井美穂 2014新春スペシャル対談▷『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』
中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪
【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.5】井上芳雄×中井美穂 2014新春スペシャル対談▷『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』
2014/01/06
一回観たら、もう一回観たくなる作品でした。
そして、この先も井上さんと坂本さんの変化も観たいと思わせる作品(中井)
中井:舞台の魔法が詰まっているというのは、すごくよくわかります。
ジャーヴィスは、暗い書斎で手紙を読んでいるシーンが多くて、あまり語らないし、動きも少ないけれど、ジルーシャからの手紙によってどんどん光が当たってきて、輪郭が出来てきて姿を現すという仕掛けなんですよね。
お客さんが、ジャーヴィスが次第に自分の気持ちを外に出せるような人へと変わっていくのがわかる。エフェクトに凝るとか、セットに凝るとか、音楽に凝るとかではなくて、さりげないかたちで人に心に届く作品だと思います。
井上:それと、テーマが深い。僕は「チャリティー」という歌を歌うんですが、人に与えるってどういうことだろうとか、与えられるってことはどういうことなんだろうって考えさせられました。それから、お金ってなんだろうとか……いろんな要素が入っているんです。
僕も、初演と4カ月後のアンコール公演をやったときに感じるところが違いましたし、自分の人生経験とか仕事の経験を経ていくうちに、また違った感じ方をしながら演じられるのだろうと思います。
中井:実は、観る前までは、どうして「足ながおじさんを、しかも井上芳雄さんがやるの?」と思っていました。でも、一回観たら、もう一回観たくなる作品でした。そして、この先も井上さんと坂本さんの変化を観たいと思わせる作品。原作を読んだことがあるからとか、「足ながおじさん」を過去に舞台で観たような気がして、見過ごしたとしたらもったいないなと思いました。
井上:これは、ジャーヴィスの成長物語でもあるんですよ。与えるというのは少し上に立つということだから、その人と同じところに行けないわけだし、もう結構ですといわれた時にどうしようもない。男の人は、最終的に女の人に救われるんですね。ラストでは、ジルーシャはもらったお金を返すんです。それで、二人はイコールになれる。ようやくジャーヴィスは自分の身分を明かすことができるんです。
このジャーヴィスを演じてみてわかったんですが、
女性はこういう男性が好きなんだろうな(井上)
中井:でも、ジャーヴィスってちょっと大人気ないですよね。人の恋路を邪魔してやろうとか(笑)
井上:う~ん。でも、このジャーヴィスを演じてみてわかったんですが、女性はこういう男性が好きなんだろうなと思いました。
中井:どういうところが?
井上:お金を持っていて余裕もあるけれども、とても一途で、それを素直に出せなくて、邪魔してみたりとか、ちょっとしたことで喜んだり、やきもちを焼いたりするとか。女性からみたら、カワイイっていうか、チャーミングなのかな。
中井:確かにそうかもしれないですよね。でもやっぱり演じている井上さんの持っている雰囲気がいいからですよ。だって、“ダディ・ロング・レックズ”ですからね~。真綾さんもおっしゃっていましたけど、ジャーヴィスは芳雄さんに似ているって。
井上:足ながおじさんと呼ばれるようになったのは、影が伸びて、足が長く見えたからなので、どうなんでしょう(笑)
※画像およびテキストの転載を禁止します。
- トップ >
- 中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ >
- 【中井美穂のヅカヅカ行くわよ♪ Vol.5】井上芳雄×中井美穂 2014新春スペシャル対談▷『ダディ・ロング・レッグズ~足ながおじさんより~』
連載☆エンタメコラム
-
2020/02/06
Profile
ロサンゼルス生まれ。87年~95年、フジテレビアナウンサーとして活躍。「プロ野球ニュース」「平成教育委員会」などの番組で人気を集める。
現在、「鶴瓶のスジナシ」(CBC,TBS)、「タカラヅカ・カフェブレイク」(TOKYO MXテレビ)にレギュラー出演。97年から連続してメインキャスターを務めるTBS「世界陸上」をはじめスポーツ・情報・バラエティと幅広い分野のテレビ番組やCMに出演している。
演劇コラムの執筆や、クラシックコンサートにおける司会や朗読などでも活躍中。
2013年~読売演劇大賞選考委員を務める。
【Official HP】 中井美穂 INFORMATION
【Official blog】中井美穂(アメブロ公式)
-
2020/02/29
-
2019/06/07