【特集】謎の変奏曲

インタビュー

井上芳雄Specialインタビュー<後編>『謎の変奏曲』☆リビング読者特別価格でチケット発売中!

2017/06/15


謎 井上芳雄4

 

そこで人の心が動くからこそ、感動できるんです

 
――ミュージカルで井上さんを知ったお客様も、『謎の変奏曲』でストレートプレイの面白さを知ることができたらいいですね。

面白さを伝えるのはなかなか難しいことではあるんですが、ミュージカルファンでストレートプレイにも興味を持ってくださる方が増えているのは、市村(正親)さんをはじめとしてミュージカルもストレートプレイも出演する俳優が増えてきたというのもあると思うんです。浦井(健治)君もそうだし、僕もミュージカルとストレートプレイが半々くらいなんですよね。だからいい意味で積み重ねていって、お客様も「次はストレートプレイなのね」と思ってくださるようになった。面白いものをお見せすることで「次(のストレートプレイ)も見たい」と思っていただけるのかなと思うんです。

この『謎の変奏曲』には『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』『エリザベート』といった大ミュージカルと変わらないくらいのスリルとエンターテインメントがつまっている。実際『レ・ミゼラブル』などでも、大勢が歌って踊って豪華な装置が動くから感動するんじゃなくて、そこで人の心が動くから感動するんだと思う。『謎の変奏曲』で、「エンターテインメントとはこういうものなんだ」とお伝えしていけたらと思いますね。

 
――二人で演じるからこそ、よりスペクタクルなんですね。

ある意味、魔法のようなものですよね。登場人物も二人きり、時空が飛んだりするわけでもなく、ずっと喋っているだけで2時間か3時間、人の心を惹きつけられるというのは。人にはいろんな時期があって、ひたすらにぎやかで華やかなものが見たい時期もあれば、自分の心と一対一で会話をするような芝居を見たいときもあると思う。同じタイプのものを見続けるのもいいけれど、いろんなものを見ていただくことで、より素敵な観劇ライフが送れるんじゃないかなと思います。

 

取材・文/演劇ライター・大原薫
撮影/黒澤義教

 

※井上芳雄さんSpecialインタビュー<前編>はコチラから

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