加藤和樹のエンタメCafe

【加藤和樹のバンキシャレポート Vol.12】エンタメカフェ in 大阪 ~6月16日ゲスト・夢咲ねねさん

2018/07/27


 

エンタメカフェin大阪

 

ゲストの夢咲ねねさん登場
~加藤さん・夢咲さんのロナン・オランプ対談

 

ここで本日のゲスト、夢咲ねねさんが登場です! 白のレースのワンピースに身を包んだ夢咲さんの清楚な美しさに会場が一気に華やぎました。早速お二人のトークが始まります。

 
――ロナンとオランプの恋でポイントにしているところは?

加藤:恋と革命に向かうエネルギーが同時進行しているので、どこで恋に落ちるかというポイントがこの作品ではあまり描かれていないので、再演のときに4人(ロナン役ダブルキャストの小池徹平さん、オランプ役ダブルキャストの神田沙也加さん)で話し合ったんです。そうそう、今日新たに感じたことがあったんですよ。オランプがロナンを拒んだ後、ソロ(「許されぬ愛」)を歌う場面で、いつもはオランプから見えない壁を感じてセンターを超えて進めないんですよ。でも、今日はセンターを超えてみたんです。そしたら「その先には行けない」という感じになって、ねねが振り向く前にはけちゃった。びっくりした?

夢咲:はい、いつもは(ロナンが)いるのに、振り向いたらいなかった…(笑)。初日にご覧になったフランスのクリエイティブチームの方が「加藤さんと夢咲さんのコンビは情熱的だった」と言ってくださったんです。自覚はしていなかったけれど、情熱がテーマかなと思いますね。和樹君のロナンからは野性的なものを感じています。オランプとの身分の差をより感じるから、身分差を超える二人の情熱が生まれるのかなと思いますね。

加藤:帝劇の千穐楽前の公演で、ロナンとオランプと二人のシーンでオランプが去ったあと、ネックレスが落ちてたんですよ。「誰のだろう?」と思ったけど、きっとオランプだろうと思って、とりあえず拾って大事そうに手に取って、そっと内ポケットに入れた。でも、万一これがポリニャックアントワネットのものだったら、「誰のネックレスを大事に持っているんだ」という(笑)。

夢咲:助け起こしてもらうときに弾みで飛んでしまったみたいで、気づいたらネックレスが遠くにあったので「和樹君ならきっと拾ってくれる!」と思って「どうしよう……お願いします!」って(笑)。

加藤:俺の中で新演出がピンと浮かんだ。

 
――ロナンとオランプ、お互いから見た魅力は?

夢咲:舞台袖で会うときも、いつもと変わらなくて、常に180度視野を持っている感じ。すごい座長さんだなと思いますね。

加藤:ありがとうございます。素のねねの雰囲気がオランプに出ているところがすごくいいと思って。沙也加とはタイプが違うオランプなんですよね。袖で会うときの挨拶って普通は「おはよう」なんだけど、ねねの挨拶は「よっ」なんですよ(笑)。

夢咲:それが私の中の挨拶なんでしょうね、ゴメンナサイ!

加藤:いやいや。それがねねらしいなって。

 
――好きな台詞は?

加藤:オランプに向かって「次の時代を生き抜くんだ」という台詞。あそこは毎日思うことや伝え方も違っていて、これはしっかりオランプに残していかなければと思いますね。

夢咲:最後の、「自由とは他人を害さないすべてのことをなし得ることである」という台詞。ロナンが言っていた言葉ですが、「信じてもいいのかな」と希望が見える瞬間なんです。これを言った瞬間が時代の変わり目になっている気がして、大切にしないといけない台詞だなと思いますね。

 
――ラストシーンで、ロナンはステージ上方から登場人物たちを見下ろしていますよね。

加藤:「悲しみの報い」というナンバーなんですけど、ロナンは次の時代を見ている。皆が身分も関係なく集まっている姿を見て、自分が生きてきた意味を感じながら、あそこにいるんです。

 
――オランプはロナンの姿は見えないけれど、その思いは感じている?

夢咲:感じてます! 見えないんだけど、その先にロナンがいるような感じがして。

加藤:オランプにはわからないと思うけど、俺はあそこでオランプに思いを掛けてる。

夢咲:パワーをくれてるの?

加藤:パワーじゃなくて(笑)、「次の時代を生き抜くんだよ」ってオランプの背中を見て思ってる。

夢咲:ああ、感じてます!

加藤:よかった(笑)。

 
トークの最後には、夢咲さんの次回出演のご案内がありました。

夢咲『ラブ・ネバー・ダイ』(2019年1月~2月、日生劇場)でメグ・ジリー役をやらせていただきます。初めての出演です。よろしくお願いします。

 
――「かーねね」コンビのトーク、お二人の空気感が伝わってきました。

加藤:ねねと一緒にやっていると、毎公演、いい意味で何が起こるかわからない緊張感があって、刺激的ですね。二人は同い年なんですよ。

夢咲:同い年の相手役ってなかなかないですよね。それで「よっ」とか言ってしまうんだと思いますが(笑)、博多の千穐楽まで刺激し合いながら、新鮮に演じられたらいいなと思います。

 
【バンキシャから】
「かーねね」という呼称もある加藤さん、夢咲さんのロナン・オランプのコンビ(ちなみに、小池徹平さん、神田沙也加さんのコンビは「てぺさや」)。どこかほんわかしてらっしゃる夢咲さんに突っ込む加藤さん、舞台から伝わるお二人の独特の空気感がトークからも伺えました。

 

※エンタメCafe in 大阪
6/17 ゲスト・上原理生さんのレポートはコチラ

 

取材・文/ 大原 薫
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