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加藤和樹の韓国ミュージカル初観劇体験記③『エリザベート』チョン・ドンソクさんトートの新解釈とは?!
2015/09/10
写真提供:EMKミュージカルカンパニー
D:はい。今回は本当にうまく一緒につくっていけました。2度目のトートを演じることになったとき、演出家の先生に「新しいことをやってみたいです」と相談しました。
そうしたら先生から「やりたいようにトライしていいよ。やりすぎていたら止めてあげるから」と言ってくださいました。この「自由」があったので、今回、新しいトートの解釈に出逢うことができました。
K:それがすごく(舞台で)見えたというか、自由にのびのびとトートを演じているように感じました。それはお芝居だけでなく、楽曲にもとらわれていないような印象でした。日本版と多少アレンジは違うのかもしれませんが、「同じ楽曲!?」と疑うほど。
D:そうですか…(驚いた表情)
K:ルドルフの演出の違いも興味深かったです。日本では、線が細い”王子様”っていう感じで、ママの愛情に飢えている度合がもっと強いように見えるんです。『ママ鏡(僕はママの鏡だから)』のシーンで日本版では、エリザベートが旅から帰ってきたときに、「僕はどうしたらよいかわからない」とエリザベートに直接会って泣きつくのですが、韓国版では、実際に顔を合わせてはいない設定で、鏡の裏にいるエリザベートが鏡に映っている。
K:昨日も楽屋でお会いした時にお伝えしましたが、(ドンソクさんのトートが)人間ぽいトートで、それがすごく驚きでした。
D:前回の『エリザベート』に出演したときは、「愛」という感情をあまり感じないようにしていました。冒頭のシーンで、ルキーニがエリザベートの話をしている時も「あー、そういう女の子がいたね」とさらっとした反応。
今回は、ルキーニからエリザベートの名前を聞いた時、自分の記憶の一番深いところにある存在であって、「その名前は出しちゃいけない」という強烈な感情から始まる。
K:なるほど、、、
D:今回、『エリザベート』の稽古が始まる前に、1~2か月、一人で考える時間がありました。
前回のトートでは、単純に「死神」として天からエリザベートを見ているように、エリザベートに対する愛情を抑えるように演じていたんです。しかし、今回、作品を繰り返し読んでいたら、今までと全く違う視点で作品を分析できたんです。
K:そうなんですか。。
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