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“強い姿勢”中国・韓国は感染者増えず…現地のいま[2020/11/13 23:30]

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000198431.html

新型コロナウイルスの感染が、かなり低く抑えられている中国と韓国。日本との違いは何なのでしょうか。

◆ソウル支局・井上敦支局長の報告です。
日本と韓国の最も大きな違いは、MERS=中東呼吸器症候群の経験の有無です。2015年、韓国ではMERSの流行を機に、感染予防法を改正しました。この結果、強力な隔離措置や、位置情報を使った追跡調査、さらには、悪質な違反者の逮捕も可能になっています。朝鮮戦争休戦中で兵役もあり、命や健康を守るためなら、ある程度厳しい措置でも、国民の理解を得やすいという、韓国ならではの背景もあるといわれています。

韓国でも宿泊や外食での割引やキャッシュバックなど、日本と同じような政策は行われています。ただ、このキャンペーンも開始した8月に感染が急拡大すると、開始2日目だったにもかかわらず、即座に中断を決めました。今も5段階ある警戒レベルが、真ん中まで上がれば、キャンペーンは中断されます。日本や欧米に比べれば新規感染者数は少ないものの、今月に入り数は確実に増えてきて、警戒感は増しています。

◆中国総局・千々岩森生記者の報告です。
日本は“ウィズコロナ”ですが、中国は“ゼロコロナ”。習近平政権はコロナで大批判を浴びましたから、逆に今は“ゼロ”にすることで求心力を保つという作戦でもあります。
中国の政策は4つ。
【感染エリアの封鎖】感染者が出たエリアを封鎖します
【関係者の把握】そして、出入りした人を全て位置情報などで把握
【感染者の発見】全員をすぐにPCR検査。陽性者は隔離
【入国管理】海外からの入国者は2週間、隔離施設に完全に閉じ込め、部屋から出さない
中国は一党支配ですから、政府が「こうだ」と言えば、国民に選択肢はありません。

問題はあります。例えば、エリアが封鎖すれば仕事はなくなります。「あすから出張だ」と言っても、感染エリアに出入りしていれば、全員PCR検査となります。特に【関係者の把握】のため、政府がスマホの位置情報などで、国民の行動を把握するということになっています。私の行動も確認しようと思えばできます。あまり気持ちの良いものではありません。人権が一定程度失われる一方、普段の生活のなかで、周りに感染者がいるかもしれないという不安感を感じることは、ほとんどありません。結局、どっちを取るかという選択になると思います。

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