スマートフォン(スマホ)向けゲーム「ポケモンGO」をしながら運転したり、自転車に乗ったりするなど、ゲーム利用者が25日までに道路交通法違反などの疑いで全国で相次いで摘発された。警察庁(同日午前11時半時点)によると、配信開始の22日以降、26都道府県で計71件。追突事故なども起き、人身事故が1道2県で4件、物損事故は10都県で32件あった。
埼玉県警によると、ゲームの配信が始まった22日以降、20~40代の男性7人と女性1人に交通反則切符(青切符)を切った。25日午後5時までに「住宅の前で話し声がしてうるさい」などの110番で警官が現場に行った事案が43件あったことも明らかにした。「未明の公園に10~20人が集まっている」などの110番通報では警官が現場で注意した。
新潟県警も25日までに、プレーしながら車を運転したとして、道交法違反(携帯電話使用)の疑いで2人に青切符を交付した。自転車の1人にも厳重注意をした。
25日は大津市の県道でゲームをしながら運転していた同市の男性会社員(21)の乗用車が信号待ちの車に追突。計3台が絡む玉突き事故となった。金沢市では交差点でライトバンに軽乗用車が衝突し、ライトバンの男性が軽傷を負った。
25日午前10時ごろには茨城県坂東市の県道で、プレーしながら自転車に乗っていた同県取手市のアルバイト男性(19)が鉄柱にぶつかって転倒した。県警によると、男性は頭や手足を打撲するけがをしたという。
このほか、東京で起きた事件ではJR渋谷駅近くでプレーしていた女性がスマホの画面を保存する「スクリーンショット」をした際、近くにいた男(27)が「俺を撮っただろう。消せ」と迫り、女性の腕を強くつかんだという。女性からの110番通報で駆けつけた渋谷署員が暴行容疑で現行犯逮捕した。
同署によると、男は「やっていない」と容疑を否認している。女性は「珍しいポケモンが出たので、捕まえる前に写真を撮ろうと思った」と話している。
北海道長万部町では22日夜、大学生がゲームをプレー中にヒグマらしき動物と遭遇していたことも分かった。エゾシカだった可能性もある。