ペトリカラー35、奥深くまで分解したことがなかったのですが
シャッター羽根粘り作動不良の修理品でかなり分解すること
になりました。
ローライ35と並べてみました。
両機とも撮影状態(レンズ繰り出してある)です。
ローライには専用ゴムフード付きで押し込めてあります。
こうして並べてみるとペトリが、わずかに大きく感じます。
上カバーはフォーカスダイアルと巻き戻しレバー部を外せば
後はビス1本で外せます。
巻き戻し軸受け部とカウンターです。
巻き上げ側にメーターがあり、指針がファインダーからみえるように
なっています。絞りとシャッターのダイアルとは突起で勘合します。
鏡胴も前面の銘環を外すとシャッターがすぐむき出しになります。
CDS右のギヤで速度調整リングが回ります。この部分にガバナー
があり、この状態がBです。下のスプリングが羽根の作動用。
貼り皮の下のビス4本でエプロンが外れます。
ASA環は載せてあるだけです。
鏡胴は裏側のカニメ環ではずせますが、画像にある基盤の絶縁用
テープが張り付いていて、剥すように分離します。
画像に見えるビス4本で中身が分離しシャッター羽根が現れます。
3つの軸は絞り、シャッター速度、フォーカス用。
速度調整リング外してスローガバナーの上板外すと、ガバナーギヤが
現れます。ユニットにはなっていません。
ファインダーはビス3本で止めてあります。これを
外すと奥のコーナーにそってロッドがあり、カウンターを作動させます。
右のギヤがフォーカス用、中央がシャッター用。
さらにビス3本でメーターもついたままギヤユニットがはずれます。
絞りとシャッターの値はメーターの回転で、ASA値はCDS前の穴あき
円盤で連動させています。
カウンターはローライが後カバーに追いやられ底部にありますが
ペトリは巻き戻し側に置き、場所を開けるためギヤを使い、巻き戻し
軸をオフセットしています。画像はカウンターの文字板円盤を外した
所です。数字が大きく見えるように窓にレンズがついていますが
小さい数字で見やすいとは言えません。自動復元します。
あちこち面白い構造で、小型化に苦心した造りをこの価格19800円
で良くやったなあと思いますが、上カバ―からのダイアル操作にこ
だわった作りでギヤで調整するのでバックラッシュがあり、特にフ
ォーカスはファインダー内の目盛りで合わせるのですが曖昧にしか
合わせられません。クリックがあればよいのに∞にしかありません。
この大きさで距離計の組み込みは大変ですが、時代は違いますが
オリンパスXAはこの小ささの中に組み込んでいます。
レンズは40ミリF2.8 シャッタースピードは1/8~1/250
電池室は裏蓋開けた所にあり、ファインダー内指針を中央に合わせれ
る方式、底にある開閉キーで裏蓋が開き圧版が開くあたりも
ローライとほぼ同じです。しかしながらペトリ,金額の差もありますが
ローライの感触にはかないません。
つい最近3-Sを手に入れましたがこの修理日記はとても参考になります。将来カメラが壊れたらこうした記事は闇夜の灯りと同じで頼りになります。
返信コメントありがとうございます。趣味で修理されている方が詳細に修理法を発信しています。こちらは商売なので、そこまで詳しく書くことはしていませんが、カメラの解説と修理の中間あたりを狙って書いているつもりです。
返信