創薬企業のアンジェスは13日、カナダのバイオ医薬品企業バソミューン・セラピューティクスと共同開発する新型コロナウイルス感染症の治療薬について、米国で臨床試験(治験)を近く実施すると発表した。月内にも開始する。
米食品医薬品局(FDA)から治験開始の許可を取得した。まず米国での開発を目指す。日本での治験は、今後検討するとしている。
新型コロナで中等度から重度の肺炎となった患者向けの治療薬を開発する。2018年から肺炎が悪化して発症する「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」の治療薬として、バソミューン・セラピューティクスと動物試験の段階にあった開発中の薬を活用する。同薬は血管機能を正常化させる作用を持つ。
バソミューン・セラピューティクスは2006年設立で、血管機能の正常化に焦点をあてた医薬品の開発に力を入れている。
アンジェスは治療薬とは別に、新型コロナ感染症のワクチン開発も進めている。