他人を不快にさせるような印象を持つことばの存在は、一般的に認識されていると思われます。
ATOKの変換辞書のような変換機能のための辞書においては、従来から編纂出版されてきた紙の辞書と異なり、不快なことばがたとえ登録されていたとしても、お客様の目に直接触れることはありません。
しかし、そうしたことばを変換辞書に収録することにより、故意ではなくても無意識のうちに、あるいは誤変換の形で文書中に挿入されてしまう、という可能性がでてきます。
そのような場合、たとえ本人にその気がなくても、結果的にあることばが他者に対し不快感を与えたり、また思わぬところで、差別意識を助長する結果にならない、とは誰にも保証できません。
また、一度、文章となってしまうと、もともとどのような意図でその単語を使ったかは、伝達が進めば進むほど不明確になります。インターネットによって、即時に多数の人に情報を伝達できる現在ではなおさらです。
上記のような状況も想定し、ATOK監修委員会での討議も参考の上、変換辞書への収録は慎重かつ誠意を持って対処するようにしています。
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