府中・国分寺市の水道水汚染問題受け 都に多摩地区住民、大規模検査を提言
2020年11月12日 07時22分
水道水汚染が指摘された府中、国分寺両市の住民の血液検査で、有害化学物質の血中濃度が全国平均の一・五〜二倍超だったとして、検査したNPO法人が十一日、都に多摩地区の住民の大規模な血液検査などを求める提言書を出した。
NPO法人は「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」(江東区)で、検査は八月、両市内の計二十二人に実施した。
多摩地区の地下水から発がん性などの健康被害が懸念される有機フッ素化合物「PFOS(ピーフォス)」が検出されていることを踏まえ、健康調査や汚染地下水の飲用中止の徹底、汚染源調査も求めた。都は「国が全国調査をしており、動向を注視していきたい」と答えた。
PFOSを巡っては厚生労働省が四月、水道水の指針値として、別の有機フッ素化合物「PFOA(ピーフォア)」と合わせ、一リットル当たり五十ナノグラムまでと規定している。
都によると四〜六月の調査で、水道水に使う府中武蔵台浄水所の原水から三百二十ナノグラム、国分寺北町第二浄水所から百五十ナノグラムを検出。いずれも別の浄水を混ぜ、五十ナノグラム以下に薄めて供給している。(小倉貞俊)
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