出水商、初の全国へ!・男子団体
2015年度鹿児島県高校総体体操は5月16、17日の両日、鹿児島市の県体育館であった。
2チームが出場した男子団体は出水商=写真上=が創部2年目で初優勝、初の全国大会の切符を手にした。個人総合は跳馬、平行棒の2種目で1位だった永山大希(れいめい)=写真中=が制した。女子団体はれいめいのみの出場。個人総合は4種目中、跳馬、段違い平行棒、平均台の3種目で1位だった山下優美(れいめい)=写真下=が頂点に立った。
2015年度鹿児島県高校総体体操は5月16、17日の両日、鹿児島市の県体育館であった。
2チームが出場した男子団体は出水商=写真上=が創部2年目で初優勝、初の全国大会の切符を手にした。個人総合は跳馬、平行棒の2種目で1位だった永山大希(れいめい)=写真中=が制した。女子団体はれいめいのみの出場。個人総合は4種目中、跳馬、段違い平行棒、平均台の3種目で1位だった山下優美(れいめい)=写真下=が頂点に立った。
【男子団体】
①出水商(原口、山崎、高岡、平山)461・40
受け継がれる「松本イズム」
れいめいから出水商へ
創部2年目の出水商がインターハイの切符を手にした。松本俊一監督は「『ひよこ』だった選手たちが少しずつ成長している」と感じた。
初日の予選はエース原口幸大主将が不調。全種目で失敗があり、得点が伸びなかった。「自分のリズムができなくてうまく切り替えられなかった」(原口)。反省と気分転換を込めて髪を短くした原口は決勝では見違えるような思い切った演技を披露した。得意のゆかと鉄棒は1位を獲り、決勝の得点を80点台に乗せた。決勝の82・10は個人総合優勝の永山(れいめい)をも上回った。初日から安定していた1年生・高岡耕平の健闘も大きかった。「初日は自分中心だったけど、決勝はチームを盛り上げる声出しができた。チーム一丸で楽しく戦えた」(原口主将)。
出水商体操部は、かつてれいめいを率いていた松本監督が、昨年から本格的に始動させた。出水市内の自宅のそばにある合宿所兼練習所で選手と共同生活をしながら、全国の頂点を目指す。今年で還暦を迎える松本監督を新たな挑戦にかきたてたのは、東京で実業団選手として活動していたのを切り上げて、鹿児島に戻ってくる際にかけられた恩師の言葉だった。
「鹿児島の体操を強くして欲しい」
鹿児島実で選手だった頃の恩師・山田督郎監督に言われて帰鹿を決意し、れいめいで指導者になった。1990年から監督を務め、24年間でインターハイ団体3位や個人種目優勝などの実績を作った。そのれいめいが2年前に体操の特待生募集を停止。5年後に国体を控える鹿児島の体操の競技レベルの低下を憂い、新たにチームを立ち上げた。恩師から託された「使命感」が原動力になった。
「選手を強くするノウハウはこれまで培ったシステムがそのまま生かせている」と松本監督。合宿所で共同生活を営みながら、体操だけでなく日常生活面から「自己管理能力、自分をコントロールする力を身につける」(松本監督)ことを目指す。厳しい生活だが、中学時代からここに入って5年目になる原口主将は「もう慣れました」と苦笑する。2年生の山崎雅春と1年生の平山陽太郎は、松本監督のれいめい時代からの縁ではるばる愛知からやってきた。
現在2年生2人、1年生2人の4人。昨年は個人戦のみの出場だったが、今年から団体戦に出場できるメンバーがそろった。ユニホームが赤と青を基調にしたれいめいと同じデザインなのも「れいめいで培った『松本イズム』を受け継ぐ」(松本監督)想いの象徴だ。試合中はれいめい、出水商、チームに関係なく互いに声を掛け合って盛り上げた。初めての団体戦を戦い切って、松本監督は「また日本のトップを目指す、スタートラインに立てた」実感をかみ締めていた。
【男子個人総合】
①永山大希(れいめい)161・15(ゆか③27・80、あん馬②26・45、つり輪②36・75、跳馬①27・15、平行棒①26・30、鉄棒②26・70)
②西之原佑奎(同)159・45
③原口幸大(出水商)158・05
「良いスタートが切れた」
永山、西之原(れいめい)
れいめいの永山大希と西之原佑奎が、個人総合で1、2位を獲り、3年生の意地をみせた。「文句のつけようがない良い出来だった」と松本圭成監督。今年がれいめい男子体操部として最後の県総体であり、永山は「九州、全国に向けて良いスタートが切れた」手応えをつかめた。
「大きなミスもなくやり切れた」と永山。平行棒を苦手にしていたが、着地もきちんと止めることができて種目別でも1位をとった。得意のあん馬で種目別1位をとり「つり輪が良かった」とこちらも1位だった。
入学時点で体操の特待生がなくなり、昨年度の3年生が卒業すれば、団体が組めなくなることはあらかじめ分かっていた。「落ち込んだこともあった」(西之原)が、「個人種目で上位に入る」ことを目標に切り替え、ここまでやってきた。
集大成となるインターハイは「技も増やし、難度も上げて、九州個人で優勝、インターハイ入賞」(永山)「個人総合と種目別でインターハイ上位入賞」(西之原)が2人の夢だ。
【女子個人総合】
①山下優美(れいめい)94・35(跳馬①25・25、段違い平行棒①19・85、平均台①25・50、ゆか②23・75)
②中島芽衣(同)90・25
③碩山莉穂(同)81・55
①出水商(原口、山崎、高岡、平山)461・40
受け継がれる「松本イズム」
れいめいから出水商へ
創部2年目の出水商がインターハイの切符を手にした。松本俊一監督は「『ひよこ』だった選手たちが少しずつ成長している」と感じた。
初日の予選はエース原口幸大主将が不調。全種目で失敗があり、得点が伸びなかった。「自分のリズムができなくてうまく切り替えられなかった」(原口)。反省と気分転換を込めて髪を短くした原口は決勝では見違えるような思い切った演技を披露した。得意のゆかと鉄棒は1位を獲り、決勝の得点を80点台に乗せた。決勝の82・10は個人総合優勝の永山(れいめい)をも上回った。初日から安定していた1年生・高岡耕平の健闘も大きかった。「初日は自分中心だったけど、決勝はチームを盛り上げる声出しができた。チーム一丸で楽しく戦えた」(原口主将)。
出水商体操部は、かつてれいめいを率いていた松本監督が、昨年から本格的に始動させた。出水市内の自宅のそばにある合宿所兼練習所で選手と共同生活をしながら、全国の頂点を目指す。今年で還暦を迎える松本監督を新たな挑戦にかきたてたのは、東京で実業団選手として活動していたのを切り上げて、鹿児島に戻ってくる際にかけられた恩師の言葉だった。
「鹿児島の体操を強くして欲しい」
鹿児島実で選手だった頃の恩師・山田督郎監督に言われて帰鹿を決意し、れいめいで指導者になった。1990年から監督を務め、24年間でインターハイ団体3位や個人種目優勝などの実績を作った。そのれいめいが2年前に体操の特待生募集を停止。5年後に国体を控える鹿児島の体操の競技レベルの低下を憂い、新たにチームを立ち上げた。恩師から託された「使命感」が原動力になった。
「選手を強くするノウハウはこれまで培ったシステムがそのまま生かせている」と松本監督。合宿所で共同生活を営みながら、体操だけでなく日常生活面から「自己管理能力、自分をコントロールする力を身につける」(松本監督)ことを目指す。厳しい生活だが、中学時代からここに入って5年目になる原口主将は「もう慣れました」と苦笑する。2年生の山崎雅春と1年生の平山陽太郎は、松本監督のれいめい時代からの縁ではるばる愛知からやってきた。
現在2年生2人、1年生2人の4人。昨年は個人戦のみの出場だったが、今年から団体戦に出場できるメンバーがそろった。ユニホームが赤と青を基調にしたれいめいと同じデザインなのも「れいめいで培った『松本イズム』を受け継ぐ」(松本監督)想いの象徴だ。試合中はれいめい、出水商、チームに関係なく互いに声を掛け合って盛り上げた。初めての団体戦を戦い切って、松本監督は「また日本のトップを目指す、スタートラインに立てた」実感をかみ締めていた。
【男子個人総合】
①永山大希(れいめい)161・15(ゆか③27・80、あん馬②26・45、つり輪②36・75、跳馬①27・15、平行棒①26・30、鉄棒②26・70)
②西之原佑奎(同)159・45
③原口幸大(出水商)158・05
「良いスタートが切れた」
永山、西之原(れいめい)
れいめいの永山大希と西之原佑奎が、個人総合で1、2位を獲り、3年生の意地をみせた。「文句のつけようがない良い出来だった」と松本圭成監督。今年がれいめい男子体操部として最後の県総体であり、永山は「九州、全国に向けて良いスタートが切れた」手応えをつかめた。
「大きなミスもなくやり切れた」と永山。平行棒を苦手にしていたが、着地もきちんと止めることができて種目別でも1位をとった。得意のあん馬で種目別1位をとり「つり輪が良かった」とこちらも1位だった。
入学時点で体操の特待生がなくなり、昨年度の3年生が卒業すれば、団体が組めなくなることはあらかじめ分かっていた。「落ち込んだこともあった」(西之原)が、「個人種目で上位に入る」ことを目標に切り替え、ここまでやってきた。
集大成となるインターハイは「技も増やし、難度も上げて、九州個人で優勝、インターハイ入賞」(永山)「個人総合と種目別でインターハイ上位入賞」(西之原)が2人の夢だ。
【女子個人総合】
①山下優美(れいめい)94・35(跳馬①25・25、段違い平行棒①19・85、平均台①25・50、ゆか②23・75)
②中島芽衣(同)90・25
③碩山莉穂(同)81・55
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