本ブログは、科学アドベンチャーゲームシリーズ
、Steins;Gate(シュタインズゲート)の設定について考察するブログです。
もちろん
ネタばれは避けられないため、
シュタゲ本編のアニメやゲーム、映画を鑑賞・プレイした上での参照を推奨しています。
各キャラクターの心情や関係についてふれてしまうと、それぞれの趣向により賛否がわかれるため、あくまで設定や世界観に対する考察として進めていきたいと思います。
もちろん私個人の思いつく限りの考察ですので、もっと矛盾の無い考察や、別の解釈が存在すると思いますが、それらを否定するものではなく、あくまで解釈の1つとして受け取っていただけたら幸いです。
このブログでの考察の目的は、公式の設定に矛盾しないことを第一とし、公式の隙間を埋めて、各種疑問の解決を主目的とします。
一応本ブログでの
公式の枠組みとしては、
林直孝さん(原作シナリオライター)が書いたものを公式として扱います。その他にも公式監修の物は多々ありますが、シナリオライターが変わるとどうしても設定矛盾が膨大になってしまうので。
また、考察の中に分かりやすい比較として盛り込むことはありますが、あくまで比較や補足が目的であり、
優先順位は公式作品が最上位とします。
さらに、
特に好きな作品は公式以外でも特別枠で考察することがあるかと思いますが、
あくまでその考察はその作品内の限定考察として扱います。
ちなみにタイトルの
トートエクスペリメント(thought experiment)は
思考実験の意です。
前編はこちら今回は、鈴羽、まゆり、岡部の3人が、どの時間に帰還するとどういう影響があるのかを考えていきます。
・鈴羽の場合鈴羽にとって重要なことは、
いかに世界への影響を与えないかに尽きます。
どの年代に戻るにしろ、その存在は岡部たちにとっても、世界にとっても常にイレギュラーです。
役目を終えた彼女の存在・行動が影響力を持った時、世界線は予想外の変動をしてしまう危険性がありますし、その時代に通常鈴羽がいる場合、
通常鈴羽に未来鈴羽を自分だと認識されてしまった場合もパラドックス(世界線変動)の原因となってしまいます。※鈴羽自身だと認識されなければ、例え会って会話してもパラドックスにはなりません。未来鈴羽側からの一方的な観測も問題ありません。
つまり、
④以外のどの時間に帰っても、隠れながら生きることになります。
①②③・・・αの橋田鈴のように偽名で生きる。ワルキューレとの接触も極力避ける。
④・・・世界に鈴羽が存在しないため問題が起きず、世界線変動の最終条件を満たしているため直ぐにSGに移動できる可能性が高い。・まゆりの場合まゆりは、世界へ影響を与えないのではなく、むしろ
かがりの存在を考えれば与えなければいけない存在です。
2011年にいる22歳の椎名かがりは、2032年にまゆりの養女となったために、C203にて過去に避難できた存在です。つまり、
まゆりが消えてからの歴史を辿っているはずの世界線において、椎名かがりが存在していること自体が矛盾となってしまうのです。
アニメのまゆり消失確定後の2036年では、かがりの姿も、その名を呼ぶものも(岡部以外には)登場していないため、あの世界線ではもしかしたらかがりは存在していない可能性もありますが、最終話の2025年では確実に36歳の未来かがりが存在出来ているので、パラドックス回避のためにも何とかまゆりにはかがりを養女にする前に戻ってもらわなくてはなりません。
①・・・2011年のまゆり跳躍まで偽名で過ごし、その後岡部たちに合流することは可能。通常より年齢を重ねてしまう上、無駄なリスクを抱えてしまう。
②・・・跳躍したまゆりがすぐに戻ってきた扱いになるので一番問題が少ない。
③・・・かがりの養母としては若いが、元々40超えたまゆりも若く見えていたらしいので見た目だけなら誤魔化せるが、2011年から戸籍上消えていたまゆりが、管理局の養護施設で二等養護官となって法的にかがりを養女として迎え入れるのは難易度が高い可能性。
④・・・かがりのパラドックスは回避できないが、SGへはすぐに移動できる可能性が高い。・岡部の場合役割をすべて終えている岡部も、
鈴羽同様に世界への影響を如何に抑えるかが重要です。
しかし、彼にはさらにもう1点、
RSという問題も同時に考えなければなりません。
(ゼロ岡部にとっての)SGへの変動タイミングに居合わせてしまうと、
SG世界線の2025年以降に無印岡部が消え、ゼロ岡部が現れてしまう可能性があるのです。
無印岡部への感情論を抜きにすれば、2025年までのSG世界線での記憶と紅莉栖救出成功時の記憶を失うこと以外は問題がありません。しかし、折角なのでゼロ岡部がRSを発動せずに済む方法を考えてみました。
それは、
ゼロ岡部が死亡している状態でSG線へ変動することです。酷いと思われるかもしれませんが、3000回のタイムリープや記憶のダウンロードでRSが失われているなどの代替案設定が出ない限り、それが一番確実な方法です。
死亡している状態でSG線を迎えるには、大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は、直接的な死亡。BC180000に1人で残り朽ち果てる、2025年に帰還し死の収束に身をゆだねる、死の収束がなくても2036年までに何らかの方法で死亡するなどが当てはまります。
2つ目は、33歳で死亡している世界線を1度経由する。岡部が33歳以上に生きられる世界線は、精神的な死で済んだリナシメント世界線と、C193で世界から消えた1.123581に付随する世界線(スターダスト世界線)で、それ以外は基本的には肉体的に死亡しています。
つまり、2036年にC204で鈴羽が跳躍した後、直接SGへ変動するのではなく、一度1.130205(紅莉栖ルート世界)や1.130212(まゆりビンタ後世界)に変動します。その世界線の未来岡部が死亡していれば、
33歳以降のゼロ岡部がRSを発動しても、移動先の肉体が死亡しているため記憶は引き継がれず、SG世界線にゼロ岡部が出現することもありません。よって、
⓪・・・BC18000で朽ち果てる。世界への影響もない。
①②・・・偽名で過ごす。ワルキューレには極力接触しない。
③・・・跳躍後の岡部が帰還した形になるので世界への影響はない。死の収束が発動すればSGへの影響がない。
死なない場合でもワルキューレの運営には関われない。
④・・・すぐに世界線変動を迎える可能性が高い。
上記に加え、変動タイミングで死亡している世界線を経由していればSGへの影響がない。となります。
余談ですが、ゼロ岡部が死亡してSGへの影響がなくなったとしても、
負荷領域のデジャヴのようにSG線の岡部がRSでゼロの記憶を一部受信したり、夢に見ることは可能ですので、もしかしたら真帆たちとの共闘の記憶を、SGの岡部が知ることもあるかもしれませんね。
以上となりますが、如何だったでしょうか。
私個人としては鈴羽は
④、まゆりは
②、岡部は
③と、本来の出自に合わせた時間に戻るのが最善だと考えていますが、それが正解とも限りません。
公式としてはその後の展開は意図して描かれることはなく、想像にお任せするような部分ですので、正解は世界線のように無限に存在します。1975年で3人で仲良く暮らすもよし、2025年に全員で帰還してもよし、
それぞれが腑に落ちる展開を、想像してみてください。