被害女性携帯で警察に電話 長崎、署員「記憶ない」

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2020/11/12 23:10
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長崎県佐世保市の洋服店従業員、古川葉子さん(41)が10日に殺害された事件で、県警は12日、事件前の今月2日、殺人容疑で逮捕された知人の男とのトラブル相談を巡り古川さんの携帯電話から県警佐世保署に連絡があったと明らかにした。

ただ、やりとりしたとみられる当直の署員は「覚えてない」と話しており、担当者への引き継ぎはなかった。県警は対応に問題がなかったか経緯を調べている。

県警は11日、同県佐々町の路上で古川さんを殺害したとして漁業、三宅秀夫容疑者(41)を逮捕、12日に送検した。司法解剖の結果、古川さんの死因は窒息だった。

県警によると、古川さんは10月30日、容疑者とのトラブルを佐世保署に電話で相談。状況を確認するため、署員が11月2日に古川さんの携帯に複数回電話したがつながらず、携帯から同日折り返し連絡があった。

応対した署員は古川さんの名字をメモに書き残していたが、「電話を受けたことも、内容も覚えていない」という。県警は、連絡が古川さん本人からだったかどうかは確認中としている。

県警は当初、10月30日を最後に、古川さんと一度もやりとりができていないと説明。その後、2日の電話について担当者が把握していなかったことが調査で分かったという。

また、県警は内部規定上、報告するべき古川さんからの相談内容が、署から県警本部の人身安全対策課に伝えられていなかったことも明らかにした。同課の担当者は「男女トラブルという意味では報告するべきだった」としている。〔共同〕

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