2020年09月08日(火)

当館の生体管理体制に関して

一部の水槽作品に病気の金魚が居たことが発端で、SNS等でご意見を頂いている当館の生体管理に関しまして、ご説明をさせて頂きます。

 

アートアクアリウム美術館は、現在オープンして約2週間が経過致しました。オープンして間もない時は、集まった金魚の中にどうしても弱っている又は病気を持った金魚が含まれてしまいます。しかし我々は、それらを大事に扱って元気になって貰う努力を重ねております。

 

水生生物全般に言えることですが、それまで住んでいた水と変わる時が一番体力に負担が掛かる時でもあります。ですので、病気の金魚が見受けられた場合、病気の金魚を取り出すのではなく、その水槽に留めたまま治療をすることが適切な場合もございます。

 

また、アクアリウムにおいての病気の考え方は、伝染する病気が多いため、金魚を個体として治療するのではなく、病気の金魚が多発したアクアリウムシステムそのものから、病原菌を無害化させる処置を施しております。

 

つきましては、病気の金魚が泳いでいたことは把握しておりましたが、金魚のことを考えると、取り除かないことが適切との判断の作品も幾つかございました。我々は金魚に精一杯の愛情をかけ、出来るだけ多くの金魚にそのまま残ってもらうため努力をしております。もちろん重度の病気の金魚は、隔離水槽に移し別途対応しております。

 

特に今年は夏後半の急激な猛暑の影響で、例年に比べて、アートアクアリウム美術館のオープンにあたり、金魚を各地から輸送させる際の金魚の状態が不安定になるタイミングとなりました。

 

また、金魚を水槽に入れた直後の不安定な状況は想定しておりますので、不安を与えてしまうような状況をお見せすることの無いオープンを予定しておりましたが、このコロナ禍において当初のオープン予定から2ヶ月も工事が遅れ、オープン間近に金魚を水槽に投入しなければならない、予期せぬ現実がございました。

 

しかし当館では、水質管理のプロフェッショナルが10名体制で、生育環境の最適化に日々努めています。

 

オープンから約2週間が経ちましたが、状況は日々改善しており、今はまるで違う状況になっております。

 

SNS等でご指摘頂いていることは上記でご説明申し上げました通り、幾つかの水槽作品は治療中の状態でございました。
この度はご心配をお掛けするような状態がございましたが、水質管理を粛々と行い、今後も改善を重ねていく所存でございます。

 

今後ともアートアクアリウム美術館をどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

以上

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