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「女子なのに委員長なんて偉い」「男子だから外遊び」 家庭や学校「らしさの刷り込み」に疑問の声

石臥薫子AERA
イラスト:石山好宏

イラスト:石山好宏

AERA 2020年11月2日号より(※アンケートはアエラネットやSNSなどを通じて10月6~21日に実施)

AERA 2020年11月2日号より(※アンケートはアエラネットやSNSなどを通じて10月6~21日に実施)

 太田さんが懸念するのは、カンチョーのような行動や、男の子が女の子に意地悪をすることを「悪ふざけ」「好きの裏返し」と軽視し、許容することだ。太田さんは、妻を殴りながら「愛しているからわかってほしかった」と言う男性、被害に遭いながら怒れない女性を見てきただけに、危機感を持つ。

「『男らしい』とされる要素には、社会的な成功や勇敢な行動に結びつくものもあります。が、競争の勝ち負けでしか人を評価できなかったり、女性に対して支配的な立場にいないと気が済まなかったり、自分の中の弱さを認められずに限界を超えて働き、過労死や過労自殺に追い込まれるリスクもある。そんな負の側面に、これまで着目が少なすぎたのだとも思います」(同)

 太田さんは思春期以前から、男の子を間違った男らしさの重圧や呪いから解放しようと呼びかける。自身が普段の子育てで心がけるのは、間違った時は素直に認め子どもに謝ることだ。

「弱さを認める姿勢を大人が見せることは、特に男の子の子育てでは大切です」(同)

 女の子には、嫌なことをされたら、NOと言えるように親や周囲の大人がエンパワーしてあげることが大切だと話す。

「男の子にモテるために、自分を低め、バカなふりをする必要はないよとも繰り返し伝えたいですね」(同)

(編集部・石臥薫子)

AERA 2020年11月2日号より抜粋


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