友人の協力を得て出来た、初めての恋人はシャイ。

私は、友人の紹介で、交際に発展した事があります。
きっかけは、20歳になっても異性の友人や、恋人がいた事がなかった私を友人が心配して「ねえ、今度、私の彼氏に頼んで、友達紹介して貰おうか？」と持ち掛けてくれた事がきっかけだったのですが、当時の私は、内気な性格で、上手く話せる自信すらなかったので、その場は断りました。
それ以降、友人はしつこく誘って来る事はなかったので、気にも止めないまま、週末の夜を迎えたある日、その友人から突然『ファミレスに、新商品のパフェが出たの知ってる？私、凄く興味があるから行こう。送迎するから。』と言うLINEが届き、行く事になりました。
そして、友人とファミレスに向かい、駐車場に着いた時、何故かスマホを弄り始め、何事もなかったかのように、中に入ると、待ち合わせでもしているかのように、回りを見渡し、二人組の男性を見付けると、私の腕を強く掴み、その席に近付いて行きました。
そして、私に奥に座るよう促し席に着くと、淡々とした口調で「会わせるのは、初めてだよね。私の彼氏と、その友達。25歳で、広告代理店をしてるんだって。」と言われたので、向かい側に居た男性に頭を下げ、取り敢えず自己紹介をしました。
男性は、シャイなのかひたすら俯いており、私もろくに話せずに居ると、友人は「じゃあ、後は宜しくね。私達、これからデートなんだ。」と言ったので、ハッとして「どうすればいいの？私、初めてだし、怖いよ。」と言うと、悪戯っ子のように笑い「彼にリードして貰えば？年上なんだし、それくらい出来るでしょう。」と言うと、彼氏を連れて出て行きました。
そして、恐る恐る「私、恋人が居た事ないし、デートも初めてなので、よく分かりません。」と言うと、初めて爽やかな笑顔を見せて「実は、俺もなんだ。女の子って良く分からないから、上手くリード出来るか分からないけど、取り敢えず、食事しようか。」と言われ、メニューを広げてくれました。
男性は、けしてイケメンではありませんでしたが、その時見せた笑顔に一目惚れし、もう少し男性の事を知りたいと思いましたが、積極的になれず、自分の気持ちを伝えられませんでした。
いざ話してみると、好きなアーティストや、曲の好みも合ったり、食べ物の好みも合った為、食事中は、楽しく過ごせ、食事が終わり、席を立つと恥ずかしげに俯きながら「あの、少しだけ手を繋いでいいですか？それから、もう少しだけ、貴方と一緒に居たいので、ドライブしませんか？」と言われ従いました。
その時、男性を少し可愛いと思え、手を引かれながら駐車場へ行き、車で三十分程した場所にある海へ行きました。
車中も手を握られたままで、海に着くと、暫く海岸を散歩していると、男性は、再び恥ずかしげに俯いて「・・・あの、抱き締めちゃ駄目ですか？」と聞いてきたので、大笑いして「そんな事は、聞かなくてもいいんじゃないですか？雰囲気が大切だと思いますよ。」と言うと真剣な顔付きで「そうですよね。でも俺、貴方に嫌われたり、嫌がる事したくなくて。すみません。」と言うと笑顔のままで「構いませんよ。私、貴方の事が好きかも知れませんね。初めて、貴方の笑顔見た時、素敵だと思いました。」と言うと、恥ずかしげに俯いて「もし、良かったら、俺と結婚を前提に交際して頂けませんか？」と言われ承諾しました。
そして、車に戻ると、LINEの交換して家の前まで送って貰い、車を降りる際、名残惜しそうに「今日は本当に楽しかったです。今度は、二人きりで会いたいです。」と言ったので、笑顔を見せ「私も楽しかったです。また連絡しますね。」と言い、別れました。
家の中に入り、男性にお礼のLINEをしようとスマホを見ると、友人から『勝手な事してごめん。でも、あんたにも、ちゃんと恋愛して欲しくて。彼ならあんたと似てるし、上手く行くと思うよ。』とLINEが届いていたので『ありがとう。あの人と交際する事になった。純粋で良さそうな人だったよ。』と返信した後、男性にお礼のLINEをしました。
直ぐ様男性からLINEが届き、確認すると可愛らしいキャラクターのスタンプが送られて来て『好きです。』と文字で送られて来ました。
恥ずかしさはありましたが、それもまた可愛いと思え、週末初めて二人で映画を観に行く事になり、その日までお洒落に力を入れ、当日を迎えました。
家の前まで、迎えに来てくれる事になっていたので、その日は早起きして、手作りのお菓子を作り、プレゼントすると、大袈裟な程喜んでくれ、信号待ちでは、俯きながらに「今日は、キスやハグしたいですけど、いいですか？」と聞かれたので、私も俯きながら「はい。優しくして下さい。」と言い、その日はキスやハグしました。
デートは、年上男性らしくリードしてくれ、私を気遣う素振りさえ見せてくれたのですが、いつもキスやハグする時は、承諾を得てからで、半年が過ぎた今でも、聞いてくるので恥ずかしながらも、そんな恋愛もいいなと思えています。