手持ち型のLED殺菌灯、新型コロナ対策に提案
2020年04月15日
ビジネス・経済
ナイトライド・セミコンダクター(徳島県鳴門市、村本宜彦社長、088・683・7750)はハンディー型の紫外線発光ダイオード(UV―LED)殺菌灯を開発した。大腸菌やインフルエンザウイルス、ノロウイルスなどに対して殺菌、不活化の効果がある波長275ナノメートル(ナノは10億分の1)深紫外線LEDを用いた殺菌灯。新型コロナウイルス感染症への対応にあたる医療現場や施設内の殺菌用向けに提案する。
「ハンディUV―LED殺菌灯」の受注を15日に開始し、5月中旬に発売する。価格は20万円(消費税抜き)。サイズは幅31センチ×高さ30センチ×奥行き18・5センチメートルで重量は約2・5キログラム。光源部は金属ネットで保護した。直販ベースで病院や各種公共施設、オフィス、工場などへの販売を想定し、初年度2億円の販売を目指す。
寿命が約5000時間ある自社開発した波長275ナノメートルの深紫外線LEDモジュールを採用した。現在、病院内の殺菌用照明にはUVランプ殺菌灯が使われているが、新型コロナの感染経路にもなる院内で設置されていない場所は多い。こうした場所に「臨時で設置するほか、手に持って必要な場所を重点的に殺菌するような使用法を想定している」(村本社長)とする。
殺菌用の薬剤を院内に散布した場合、医療・計測機器などに悪影響を及ぼす恐れがあるが、光による殺菌は機器類にダメージを与えず、安全に殺菌できる利点もある。
日刊工業新聞2020年4月15日