今週のお題「紅葉」をチェック

時代による変質



2004年時点でバイク雑誌ヤングマシン
の付録DVDとかで、ハングオフ(当時
の呼称ハングオン)や膝すりを峠で
行なうことを推奨していた丸ちゃんが、
ここ最近「峠で攻めるとか速いとかは
願い下げだ」などと平気で言うのは、
俺はナンセンスだと思うよ。
戦後直後に、教師やマスコミが掌を
返して自分たちこそ平和の使者みたい
に身を翻したのを思い出す。
いくらコンプライアンスがうるさく
なった時代とはいえ、自分たちへの
自己総括の自戒なしに今がまるで
安全の伝道師であるかのように振る
舞うことは恥知らずだと知ったほう
がよい。

彼だけではない。
今の二輪関係の売文屋たちは軒並み
似非安全のいい子ちゃんに列しよう
と必死だ。
オマンマ食い上げだからだろう。
そういうなのってね、(モーター)
ジャーナリストではないんだよね。
ご時勢べったり、体制べったりの
骨なしたちは。

丸山さんは好きなんだけど、散々
峠での膝すり走行を推奨して、更に
「攻める」ことを伝授教授していた
立場の人間なのに、今、それを否定
する側に回るというのだけは、いか
がなものかと思う。



私は基本的に1980年代と峠も街中
も、走行方法と着眼点と操縦技法
は変えていない。変える必要がない
からだ。
それが絶対領域的に安全だからで
ある。私は変節はしない。
私は1985年から一切公道では転倒
していない。
立ちゴケというものは生まれて
一度もしたことがない。

友人と最近、昭和末期から平成以降
の現代社会の社会的な人間の質性の
変化を社会学的
に分析しているが、
どうやらここ
15年ほどで日本人は
変質が顕著に
なったことが、各種
データから見て取れることに互いに
気づいた。

バイクでもハンドルにしがみつき
腕伸ばしの背骨硬直の鶏の姿焼き
のいわゆるヤキトリ載りが蔓延した
のもその頃
からだ。上掲動画の2004
年時点では国内にはさほど上体硬直
ガチガチ運転者
は発生していない。
爆発的に「新規乗車者のほぼ全員が
それ」という状態が現出したのは
それ以降だ。

一つのターニングポイント(ピン

ポイントではないが)が2005年
あたりにあるように見える。時間軸
としてのみ見るならば。(原因は別

にある)
そして、人々(特に若者)は、もの
を「考える」ことを放棄させられる
ようになり、それがごく広く一般化
した。
これは何も二輪の世界だけではな
く、武道やスポーツやあらゆる人々
の活動ジャンルにおいて、その根幹
を示す末葉の現象が多く現出している。
端的に言うと、「マッチをすれない
人間」に自分が属するのに、それ
について何ら疑問を抱かない、という
ような。
少し考えれば分かることさえ、考え
ようとはしない。楽な代替物を求める。
ラムネの栓さえ開けられない事だろ
う。頭を使わないから。
「うぜえ」「めんどい」「そんなの
いらねえ」で済まそうとする。
そのくせ、決まった型枠以外の事は
一切考えようとはしないし、でき
ない。固定観念こそが全てだ。
反発する癖に、決められたことしか
できない。(内実としては決められ
たことさえできない。自分中心だ
から)
権力者による圧倒的物量のものを考え
ないストレイシープ量産政策は、実に
成功しているといえるだろう。
支配はしやすい。
戦争も準備しやすい。

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