いつもご支援ありがとうございます。プロジェクトスタッフの渡邊です。

プロジェクトコラムも第三回となります。ファーストソロアルバム制作プロジェクトを皆さんにお知らせすべく、2019年GWのマチ☆アソビに向け、オノダヒロユキさんと佐宗綾子さんにお願いして制作して頂いた「for the Future」の初披露以降、Fanbeatsの応援プロジェクトアカウントのフォローも徐々に増えてきました。

今回は、いよいよのプロジェクトスタート直前からお話しを進めていこうと思います。

 

▶︎ 溢れる不安

マチ☆アソビでの新曲披露とプロジェクトの情報公開以降、フォロワーも順調に増え、プロジェクト開始1週間前には300人を突破しました。このころ、ようやく「あ、これはうまくいくのでは?」という感覚が出てきましたが、実はそれまで平山さんは不安を感じていらっしゃったそうです。

というのも、2018年頃は声優さんがクラウドファンディングでCD制作するという事例はほとんど無く、また平山さんはご自身のことをとても冷静、フラットに見る方だったので、私がライブやそのためのアルバム作りをクラウドファンディングで実施しましょうと立案した際も、「私がCD出したりライブするって言っても、そんなに集まるのかしら」と不安を漏らしていらっしゃいました。

そして、Fanbeatsにアカウントを作成して、平山さんにツイッターでフォローを促すツイートをして頂いたときは3日間で約20人のフォローだったことから、その不安はピークを迎えていたようです。クラウドファンディングのリターン設計を進めている中で、とりわけコーラス参加権やP(プロデューサー)権といった高額な支援コースを持ちかけた時は、「支援してくれる人いるのかしら・・・」「5人って多すぎるかも・・・」と、ドキドキされていたとのことです。(下の画像は、5/2の段階のフォロワー向けニュースレターです。この時はフォロワー31人でした)

そこから平山さんは、アルバムやライブに向けた気持ちをお伝えするために、クラウドファンディング開始までツイートや、フォロワーの皆さん宛てにニュースレターをコツコツと書かれていました。そんな姿を見て、私には1つの確信を持ちました。平山さんの魅力は、歌唱力だけではありません。明るさ、人を癒す優しさ、誠実さ。これまでファンと作り上げてきた絆は、必ずや平山さんの挑戦を支える強い力になり、この気持ちは必ずや伝わるはずです・・・!それを裏付けるように、マチ☆アソビでの歌披露後は31人から100人以上にフォロワーが増加しておりました。

 

▶︎ まさかのサーバー落ち!そしてあっという間に・・

そして迎えた2019年5月16日、いよいよ運命のクラウドファンディング当日となりました。ギリギリの進行ではありましたが、クラウドファンディング開始50分前には諸々の準備を終え、皆さまと同じように、スタート時間の21時をじっと待ちました。もしかしたら、この時間が最も緊張した時間かもしれません。

21時直前、平山さん・細江さんをはじめとしたスタッフ一同で「いよいよ船出です!」「ここまで来たら覚悟を決めて頑張り切りましょう〜!」と気合いを入れ、遂にクラウドファンディングが始まりました!・・・のですが、皆さまの期待値と比例してアクセスが殺到し、何とサーバーが落ちるという現象が発生してしまいました。

すぐさまFanbeats運営事務局に問い合わせると、既にアクセス増加をキャッチしたエンジニアさんたちが総出で対応を開始して下さっていました。結果、開始9分後にサービス復旧し、20分後にはスケール対応(サーバー増強)も完了したそうです。ここから怒涛の動きがスタートしました。その日の動きを時系列にまとめてみました。

日付時間ご支援額状況出来事
2019.5.1621:000プロジェクトスタート直後に障害発生
21:09200,000障害復旧、最初のご支援!最初のご支援はP(プロデューサー)セットでした
21:261,012,300ご支援100万円突破!
21:312,501,800目標達成!ファーストソロアルバム4曲で制作決定!
21:354,000,600ストレッチゴール①達成!6曲制作決定!
21:455,501,200ストレッチゴール②達成!8曲制作決定!
22:027,003,200全ストレッチゴール達成!10曲制作決定!
23:4310,002,400ご支援1,000万円突破!2時間43分で1千万円突破!
2019.5.1700:0010,187,0001日目終了ネット界隈で「1千万円の女」の異名、爆誕!
2019.5.2022:1515,008,500ご支援1,500万円突破!コーラス参加セット追加で加速!
2019.6.1314:4520,002,200ご支援2,000万円突破!さらに+2曲、瀬尾祥太郎さんと松井洋平さん&AstroNoteSさん参戦発表!
開始29日目にして2,000万円突破!
2019.6.2013:4025,005,900ご支援金額2,500万円突破!終了4日前に2,500万円突破!
2019.6.2321:3230,007,400ご支援金額3,000万円突破!最終日に3,000万円突破!
2019.6.2323:5931,877,500クラファン終了!3,187万円以上のご支援を賜り、クラウドファンディング終了!

こうしてクラウドファンディングは、スタート前の不安を吹き飛ばし、目標金額の1,275%となる3,187万円以上のご支援を集めて終了しました。この間、様々な活動報告をさせていただきましたが、中でも2019/6/13に発表した+2曲のインパクトやハイレゾ音源無償配布は大きかったようで、この日を境に1日あたりのご支援額が大きく上昇することとなりました。

また、Fanbeatsは「平山笑美ファーストソロアルバムCD制作プロジェクト」を通じて多くの改善を行ったそうで、これ以降のプロジェクトは全く問題なく、快適なクラウドファンディング環境をご提供下さっております。運営・技術者の皆さま、ありがとうございます!

ちなみに、今年2020/6/19にスタートしたばかりのセカンドアルバム制作プロジェクトは、ファーストソロアルバムとほぼ同じ動きをしており、とても興味深いところです。簡単に1stとの比較を表にまとめてみました。

日付時間2nd
ご支援額
1st
ご支援額
状況
2020.6.1921:0000プロジェクトスタート!
23:1410,004,0009,554,1002時間14分でご支援1,000万円突破!
23:5910,561,50010,187,0001日目終了
2020.6.2511:2415,001,50015,683,000開始 6日目にご支援1,500万円突破!
2020.6.2823:5915,679,50016,752,000開始10日でご支援1,567万円以上

こうしたプロジェクトは、大抵1回目の方がインパクト含めて強いことが多いのですが、2ndは1st とほぼ同様のスピードで進行しております。前回は5日目に高額支援メニューの追加(コーラス参加セット)があったこともあり差がついておりますが、今回は最初から皆さまの熱いご支援を賜り、健闘している状況です。

セカンドアルバムも素晴らしいアルバムに仕上がりますよう、スタッフ・クリエイター一同頑張ってまいります。何より、平山笑美さんご自身が「心を込めて歌います!」と仰っているように、静かに、熱く情熱を燃やして下さっておりますので、どうぞご期待下さい!

そして、プロジェクト成功の鍵は、皆さまのご支援はもちろんですが、より多くの方にお伝えいただくことが最も重要となります。引き続き、何卒応援お願いいたします。

 

▶︎ ライブのためのクリエイター、会場選定

さて、話を2018年年末頃に戻します。今回のプロジェクトは、そもそも平山笑美さんのソロライブを実現することが1つの目的であり、アルバム作りは(もちろんそれ自体も重要なプロセスですが)ライブのための重要な通過点となります。このため、アルバム制作のクリエイター選定は「ライブ映え」という側面も考えておりました。

早い段階で平山さんから「私の最初のライブは生演奏でやりたい」というお話しを伺っていたので、生バンドを入れたライブ作りを想定して準備を進めることになりました。そこで、これまで数多くのアーティストやグループのライブで生バンド演奏を経験されてきた、磯江俊道さんはじめとするZIZZ STUDIOの皆さまにご参加いただくことを決めました。(磯江俊道さん、大山曜さんは作曲だけでなく、PIRAMIRiSEの演奏、一部アレンジ、レコーディングにもご協力いただきました)

また、平山さんからは「最初は大きいホールとかではなくて、200〜500人くらいのライブハウスで皆んなでひとつになって楽しめるライブにしたい」というお話しもありましたので、ライブ会場探しは500人規模、という目線で進めることになりました。

ちなみにライブ会場は、100人程度までであれば数ヶ月前に探しても大体見つけることが出来ますが、300人以上となると最低半年〜1年前に契約する必要があります。もっと大きなところだと、1年後の予定が全て埋まっている、ということも珍しくありません。

そして、今回は幾つかの会場さんとお話ししながらライブ準備を進めておりましたが、2019年5月からスタートした1stアルバムのプロジェクトが想像以上に大きく上振れしたため、ライブ会場探しは困難を極めました。

何といっても、5千人近くの方がご支援下さったアルバムをひっさげたライブということで、2、300人の会場でどうこうなるレベルではありませんでした。検討を重ねた結果、押さえている会場の中で最も大きい500人の収容力があるWOMBさんで2日間開催して、2DAYS1,000人規模のライブを実施しよう、ということになりました。

しかし、これは平山さんの負担がかなり大きくなるリスクがありました。というのも、大勢が出演するライブと違い、ソロライブはずっと一人で歌い続けることが求められるため、平山さんの体力、喉に強い負担がのしかかることになります。しかし、平山さんからは「皆さんが喜んでくださるなら、頑張ります!」と前向きに受け止めていただけたのです・・・!

 

▶︎ 今回はここまで

コラム第三回目はここまでとなります。

事前の心配をよそに、アルバムのクラウドファンディングは多くの皆さまの熱いご支援により、目標金額の1,275%と大きな成果を上げることができました。しかし、そこからの制作は、かなり大変なことの連続でした。

次回は、そうした制作現場の裏話から、ライブ制作プロジェクトについてお話しできればと思います。