米軍横田基地(東京・福生市ほか)では、住宅や学校・保育園などが密集する真上で、毎日のように夜間・低空飛行やパラシュート降下が行われており、住民が長年爆音や墜落の危険にさらされています。多くの住民が「爆音はとても迷惑」「すでに事故が起きている。やめてほしい」「おだやかな空を返してほしい」と願っています。
2018年4月3日、在日米軍は、2019年10月~2020年9月に配備を延期するとしていたスケジュールを変更して、米空軍CV-22オスプレイの横田基地への配備を明らかにしました。スケジュールを前倒し、4月5日に横田基地に飛来。訓練後、今年の夏頃に正式配備すると一方的に発表しました。そして、10月1日、一方的に配備を強行しました。在日米軍は、数年かけて段階的に計10機450人を配備するとしています。
欠陥機オスプレイは、2016年12月の沖縄県名護市沿岸での墜落事故の記憶も新しく、その後も重大事故が相次いでいます。横田基地に配備されれば、関東一円で危険な訓練が行なわれ、学校や保育園、福祉施設、病院や住宅が密集する首都東京に配備することは、都民のいのちと安全をいっそう脅かすもので絶対に許されません。また、CV-22オスプレイは敵地深くで、ひそかに破壊工作や対テロ作戦などを展開する特殊作戦部隊を潜入、脱出させることなどを任務にします。日本と世界の平和を脅かす存在であり、この点からも配備は許されません。
私たちは、今回のCV-22オスプレイの飛来・訓練、配備増強の計画について、広く市民と団体、政党・会派、さらに行政と共同して配備撤回を求めます。
6月17日、横田基地所属のCV-22オスプレイがサーチライト部品を紛失していたことが明らかにされました。飛行中に落下したとみられていますが、落下場所は不明です。
私たちオスプレイ反対東京連絡会は、横田基地周辺は多くの都民が住み働く人口密集地帯であることから、ここでの訓練は極めて危険であることを指摘し、オスプレイ配備撤回と訓練中止を求め続けてきましたが、それが現実のものとなったわけです。事故を起こしたことに強く抗議するとともに、まずは訓練を全面中止し、原因究明と紛失装備の捜索、事故再発防止の徹底に全力をあげるよう求めるものです。
また、本日、東京都知事選挙の告示日を迎えました。今後4年間の都政を担う知事を選ぶ重要な選挙が闘われている最中にもかかわらず、米軍横田基地は、今月26日までパラシュート降下訓練を実施するとしています。落下事故の危険や不安、爆音や振動に悩まされない環境下で行われるべき選挙運動が、他国の軍隊の都合で踏みにじられることは断じて許されません。米軍横田基地は、少なくとも選挙期間中、全ての訓練を中止することを強く求めます。
2020年6月18日 オスプレイ反対東京連絡会事務局長 岸本 正人
墜落をまねく重大欠陥、覆いかぶさるように襲う爆音、暗殺・拉致のための特殊作戦機…危険なオスプレイの実際をぜひ知ってください。
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