まるで何年も誰も住んでいないみたいな、朽ちかけた灰色の家は暗く音もなく、時間が止まっているみたいでした。

打ち捨てられたガスレンジを見て「誰も、もうここで料理しないもんな」って思ったのを覚えています。

見覚えのある家具や家電製品が家の至る所で灰色に眠っている中で、台所の方だけがオレンジ色に明るく光っていました。

引き寄せられるように台所に向かうと、そこには今よりかなり若い、まだ溌剌として元気で畑を耕したりあちこちに出かけたりしていた頃の姿の祖父がいました。

何話か続きます。

描いているうちに何度も画面が見えなくなるから、ちょっと時間はかかるかもしれないけれど。

自分の心や気持ちを整理していくためにも、描いていきたいと思います。

★入院中の祖父が一時帰宅したときのこと

★2017年頃の話。仮想通貨盛り上がってましたね。

いつも応援ありがとうございます！

祖父と暮らした年数は10年くらい。

長いような、短いような感じだけれど、人生の3分の1を一緒に暮らしたのだと思うと、なんだか途方もなく大きな時間だったようにも思います。