これは間違いないのだが、俺=新世代=SNS世代の作品鑑賞方法で発見したことがある。
というか別に鬼滅に限った話じゃないのだが、キャッチーだから例としてタイトルを使わせてもらった。
まず前提として、俺は20代後半。インターネット中毒タイプの人間だ。
具体的には2ch、個人の感想サイト、それにまとめサイトだ。年齢を重ねてからはTwitterなんかも始めた。
真面目に、親の顔よりおそらくPCの画面の方を長く見て生きてきた。
「アホが何か言ってる」と思っていただいて結構だが、一応偏差値はそこそこ高かったし、読書感想文では県で賞も取った程度の知力はある。
まず、結論を書こう。
つまり、
「作品に感動したかどうかを決めるのは自分ではなくなった」のだ。
そういう時代が来た。ないしは来る。
要するに、鬼滅という作品を読む・観るなりして、泣く、キャラを好きになる、続きが気になる、技がカッコイイと思う。
これらの感情を、コンテンツを楽しんだ本人ではなく、最早他人が決めているということだ。
作品の評価を自分で決める能力が、「俺=新世代=SNS世代」にはもうないのだ。
「なるほど、水の呼吸というのはカッコいいんだな」「なるほど、煉獄さんの死のシーンは泣けるんだな」「義勇としのぶさんの関係はエモいんだな」
作品を読む前、もしくは後にSNSやサイトの情報を取り入れて、上のような感想を自分の中から「発掘」し「言語化」する。
そして、自分の中の感情というものを整理し、「俺はこう思ったのだ」と認識する。
これが、現代人が作品を鑑賞し、心中で行われている工程である。
「いや流石に作品でよく描かれる、家族の愛とか……そういうのはわかるだろ?」とツッコまれるかもしれない。
それが残念ながら、わからないのだ。最早家族愛は、感情の共感の最小単位ではないのだ。
俺は鬼滅の刃を見て泣いた。煉獄さんの母が出てくるシーンでそれはもう泣いた。
だが、その感情は俺以外の誰かが発露した感情を取り入れて、これは泣けるシーンだと認識したから泣いたのだ。
上の現象、俺だけのことかと思っていた。だが、どうやら違う。現職で小さな子供と触れることが多いのだが、同じことが起きている。
若年期からSNSなどに触れていると、みんなそうなっていくのだ。
(俺はまとめサイトや2ch、俺より若い世代はTwitterやLINE、という違いはあるが)
何故こうなるのか、答えは簡単だ。
俺がどう思ったのかを考える前に、SNSやネットにはわかりやすく言語化された感想が文章や映像になって落ちているからだ。
まあ、俺達の世代だけの話ではない。
「へーこのシーンってこういう意味があったんだ!」とか、「へーこのシーンの演出ってこういう意図だったのか!」
と思ったことはないだろうか。それが極大化しただけの話だ。
監督のインタビューや評論家のテキストを見て、みんなやっていたことだ。
作品に対する解釈の補助というのは、評論家という人間に職がある時点で過去から必要とされていたのは確かだろう。
だが、おそらく今、俺達の上の世代が考えているよりも、ずっと事態は進行している。
つまり、俺にとって「鬼滅の刃」が面白い理由、それは「俺の視界内の人が面白いと言っているから」だ。
「俺はこの作品が好きだから好きな人の意見だけを集める」「俺はこの作品が嫌いだから嫌いな人の意見だけ集める」
新世代は、このエコーチェンバー現象の影響を受けないのではないのか、というのが俺の考えだ。
つまりこういうことだ。
「視界内の人間が好きだと言っているから作品を好きになる」のであり、「視界内の人間が嫌いだと言っているから作品を嫌いになる」
では、今後何が起きるのか、これが一番重要なことだ。心して聞いてほしい。
おそらく、「作品に対してどう思うか」の感情を先導する人間が今後、より重要視される。
まとめサイトでは、匿名掲示板で行われた、作品への感想が打ち込まれているだろう。
おそらく、この流れがもっと明確に商業化され、工業化されていくのではないかと思う。
つまり、
「感情の先導者」が職業的に生まれるのではないか、と俺は考えている。
現在も存在する、評論家やレビュワーといったものではない。もっとプリミティブな感情の先導者だ。
「○○が可愛かった」「○○がかっこよかった」「アレは面白い」「アレはつまらない」といった感情を、これからは代表者が綴り、
俺達は彼らが思うように、思う。
そういう時代が来るのではないだろうかと考えている。
いや、もしかしたら、もうとっくにそういう時代なのかもしれない。
貴方のお子さんが「何か」に対して抱いている感想、それがYoutuberのものではないと思えるだろうか。
つまり、「作品を見て単独で何かを想うこと」が出来る人間が、おそらくは特別な存在になっていく。
ここからは少し話がズレる。
上の話、最早漫画作品だの、アニメ作品だのに限られた話ではなくなってくんじゃないか。
つまり、親子の愛から政治、飯の味、天気……事象に対するあらゆる感情を「発露」し「言語化」するための専門職が設けられるのではないかと思う。
俺達は、おそらく他人を愛する、という感想を、他人を憎む、という感想を、他人に考えてもらう日が来るのだ。
いや、もしかしたらもう来ているのかもしれない。世界はITで繋がった。
情報量は爆発した。
もう、人間の脳が処理できる総量を超えているはずだ。
ならば、本当に人は、自分の感情が自分から発せられたものであると思えるだろうか。
我思う故に我あり。
俺達は最早「我」を投げ捨てながら生きている。
怖いとは思わない。来たのだ。自分を捨て、他人の感情というスープと同質化する日が。
昭和のおっさんが言える事は村上春樹って知ってる?って事だな 自分ははっきり言ってよく分からんがなんか売れてたし褒められてたから良いものなんだろう、と 大体の芥川賞と直木賞...
そのよくわからない って感想すらも最早自分で考えていないということだな現代人は
なるほどな 確かに賢しらぶって分かってねーな感出すやつの方が多い気はする
村上春樹は芥川賞も直木賞もノーベル賞も取ってないけどな
春樹の良さが全くわからないんだけど 斜に構えた僕がなぜかモテまくって脈略なく色んな 女性と寝ると言う話は増田民の憧れの体現だったかと思えてきた
初期のは特に、書いてある内容じゃなくて文章そのものを楽しむものだと思ってるけどね俺は 当時の高橋源一郎とかも同じ事やってたな
誰が感情の先導者になるのか、コントロールし続けることは難しいので、 職業化するとしても少数の信者を囲うオンラインサロン的なものにとどまるだろう 鬼滅のヒットは完全にコント...
サロン化は行われるだろうね 感性の近い人間によるサロンが大量発生して代表者にどう思うかを全て決めてもらう感じになると思う
他人の解釈を見てから自分の感想が決まる そんな時代に誰がした
昔からそうだった。 例えば「美味しんぼ」のアニメを公式がYouTubeに全話アップロードしているがその中で、雑誌においしいと取り上げられた店が大繁盛しているが味が落ちている、食べ...
ネットが無い時代は、ナントカウォーカー みたいな地域ごとに 娯楽施設や美味しいお店等を紹介する雑誌があって、 そいうのを参考にして行ってみるしかなかったんよね。
友達に聞いたとかそういうのは昔であってもネットが無くてもあったでしょって思ってたけど それも甘い考えなんかなあ・・
もちろん、口コミによる文化の伝播というは40年前もあったよ。 学校の先生なんかは、生徒達の間で流行っているものがゆっくりと別の学校に伝播してゆく様子を如実に見ているわけだ...
それな とか共感に見せかけて言語化してもらってる感想へのタダ乗りってことだな ものすごく、原始的な感情部分、欲望部分ですら、自分の思考と他人の思考が混じり合って、それが...
増田の話理解しようと頑張って考えたが知能が低すぎて「そんな単純な世界なカップリング戦争の細分化やマイナーオタクの殴り合いが起こらなさそうで良いのになぁ」しか感想が出て...
オタクじゃなくて一般人の話じゃない? 自分で創作するタイプは違うやろ
その自分で創作したり考えるオタクがぐんぐん減って一部残った奴が「感情教えます」みたいな宗教の教祖になっていき思考停止人間達が各々それに従って言ったら語りたがりオタク人...
小さな宗教戦争が起こってるのがオタクの世界だと思ったが 教祖(的な大手創作者)をやたら神とか持ち上げるのそのまんまじゃん
あー、90年代を体験してない人はそういう感想になるんだ……って思った
90年代を体験してる人はどういう感想になるの?
まず、結論を書こう。 「もう作品の感想を自分で考える時代は終わった」 つまり、 「作品に感動したかどうかを決めるのは自分ではなくなった」のだ。 そういう時代が来た。ない...
そういえば丁度この前、電車に乗ってたら 中学生ぐらいの制服男女がこんな会話をしてた。 「いいね!がいっぱい付いてるから○○は面白いやつ」 「××はつまんねーやつだわ。いいね...
anond:20201104013753 キメハラとは?「『鬼滅の刃』ハラスメント」という概念の誕生 https://news.yahoo.co.jp/articles/7d1804fde7adae18ffa1a6d2c7a0801dcaccb784
鬼滅の刃って作品は読んだことないからしらんけど、ワイがここ数年で話が面白いと思った作品は、あいりすミスティリアっていうDMMのR-18版もあるソシャゲと、ららマジっていうサービ...
映画鬼滅、観に行ったけどひたすらテンプレの表現を繰り出してるだけで、あまり新しさがなかった。でも、多くの人が面白がるのはわかる、そんな感じの映画だった。つまらなくはな...
種から撒いて畑で育てた作物とある程度育った苗を畑で収穫を待つの違いみたいな感じかな
【いちご】最盛期前のイチゴに除草剤撒かれる。被害総額は1000万円以上「どれだけ手がかかってるか・・・」農家から怒りの声。 https://www.ctv.co.jp/news/articles/ytxdyskk4p0j78bc.html
超人的な体力や技術がなくとも内心の葛藤や死の恐怖がない時点で非凡 北斗親権やDBZと同じ完ぺき超人が主人公の典型的な少年漫画
俺は確かにエヴァもイリ空もairも当時はネットや雑誌の受け売り感想で楽しんできたけどいま改めて見直せばどこにも書いてなかった事が見えたりするんだよね 今自分で噛み砕いてない...
これに近い事はゲーム(シミュレーション系)のレビューでも見かける。 A「何をしていいか分からないので、面白くない」 B「好きな事をしていいんだ、10時間過ぎて仕組み分かってきた...
横からで悪いけど、つっこませてもらう。 まずその主張としての「コンテンツの評価を他人が決める」というのはハロー効果として昔から知られていること。 むしろ昔はその風潮が今以...
現代人の基礎的な理解力が相当落ちてるから、これを見本に今後もご丁寧な説明する作品が増えそうなのが一番辛い
ワイはある意味ハードボイルドなサイコパスシリーズとショウバイロックシリーズとラブライブシリーズとSAOシリーズと科学ADVシリーズの続編だけ見続けてられれば最低限は満足やで 少...
TENET、村上春樹、西尾維新、攻殻機動隊とかはガチでこれ。でも、鬼滅ぐらいでそんなことはない。恋空、ガンダム、MTG、キス我慢選手権とかはコレ
子供の頃に、アニメや漫画、特撮などをみて、なんとなく、カッコいい、可愛い、凄い! と単純な感想を抱く。 大多数は、アニメや漫画などは見なくなり、なんとなく面白いとか凄い...
界隈内で第一次感想を言う人がいて初めて、広まるわけだから 作品の感想を自分で考える時代は終わってないだろう この第一次感想をAIが自動生成できるようになったら しかもパラメ...
しかも、それを言ったやつや賛同してたやつらが平気で自称を始めたりするのを見るといかに自分に都合よく心地よく言語化して気に食わないものを切り捨てていってるかよくわかる。...
星新一みたいですごいなって思った 着眼点がとても面白くて好きです
作品があまりおもしろくないから、他人の感想を楽しんでるんじゃない? 作品がおもしろければ、自分から感想言いたくなるもんだよ
たしかに人気エントリしか読んでないや。 今の時代調べようとしたらどこまでも調べられるから疲れちゃう。 逆にtwitterで検索しても上限数までしか遡れないのが悔しい。上限が1000だと...
それは最近の話に限ったことでなく、全体主義の話だったのでは?
そんなことないでしょ... ないよな? つってコメントみてた。 あああああああああああああ
宗教再構成の時代なんだよ。 常識、道徳、規範、美、正義 宗教が基準を示してきた。 庶民に一冊の本も届かない時代にそれらを習得する(させる)には宗教システムを使うのが手っ取...
鬼滅自体は自分の意志をしっかり持てってのを冒頭から言ってるけど、喜んで見てる連中が読解力無いって作者涙目だなぁ
元々読解力が無い子供向けだし、ジャンプの人気作品がそういう消費のされ方をされがちなのも当然分かってるだろうし、 ジャンプで描いといてそういう消費をされる人気作品になりた...
そんな薄っぺらい仕事してます、作品制作してます思われるのも作者かわいそう。
人の感想を見てからそれをなぞるために作品を見る行為、ガルパンはいいぞとか言ってた奴らがやってた
まさか鬼滅の刃から伊藤計劃(※ハーモニー)に飛ぶとは思わなかった。 僕たちは彼が計劃した世界に生きる。
何もそう難しく考える必要はない、別にそれが自分の感情であれ他人の感情の流用であれ面白いと思える作品に出会えたのならそれを幸と思い自分の人生の糧にでもして生きていけば良...
いや、今更かよ 共感ビジネスって知ってるか?