「男子ってバカだよね」の積み重ねが性差別社会をつくる 10代に読んでほしい「これからの男の子たちへ」太田啓子さんインタビュー

子育て世代がつながる
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「これからの男の子たちへ」の挿絵(イラスト:マシモユウ)

 性差別をなくすために、男の子の育て方の大切さをつづった「これからの男の子たちへ 『男らしさ』から自由になるためのレッスン」を出版した弁護士の太田啓子さん。自身も試行錯誤しながら、2人の男の子の子育て真っただ中だ。「目の前の言動が許せないと感じるなら、『男の子』であることで見逃されるのは絶対によくない」。太田さん流の子育てについて、そしてこの本を10代の男の子たちに読んでもらいたいと願う社会の現状などについて、じっくり聞きました。
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太田啓子さん

みんながモヤモヤ ツイッターで大反響

―発売直後からツイッターでの評判がすごいですね。

 「すべての大人が読むべき本」とか「男性読者が本を投げ捨てず『考えてみよう』と思えるような筆致」とか、みんな反応が熱すぎて。子育て中とおぼしきお母さんだけでなく、男性や、子育てをしていない方からの反響も多い。男子大学生らしき人も。みんなこのテーマにモヤモヤしていて、それだけ社会が成熟してきているのだなと感じます。


〈関連記事〉男の子を「男らしさの呪い」から解放する育て方とは? 弁護士・太田啓子さんが書いた「これからの男の子たちへ」が反響


―一番伝えたかったことはどんなことでしょうか。

 2つあります。1つは、男らしさの「呪い」から自由に生きてほしい、ホモソーシャル(同性どうしの関係性)的なものから解放されてほしいということ。もう1つは、性差別構造の中ではあなたはマジョリティー(多数派)の特権を持っているのだから、その自覚を持って、性差別とか性暴力についてあらがうような男性になるべきなんだよ、ということ。性差別は自分には関係ない、俺は性暴力なんてしない、レイプなんてしない、みたいなことを言う男性には絶対になるな!って。社会に対する責任が誰にもある。現実に性差別がこの社会では強いのだから、人ごとと思わないでほしい。性差別がある社会は男もつらい思いをしているのはその通りで、それをなくしていかないといけないのですが、同時にマジョリティーとしての特権を持っていることにも自覚的であってほしいと思います。

写真「これからの男の子たちへ」

「お風呂をのぞく」アニメに、割り込む

―テレビや漫画には性差別的な言動あふれてますよね。大人がひとつひとつ気づいていくのは大変です。

 アンテナを張っておく。息子には、人気のアニメでも「このシーンは気になる」と割り込んだり、後から伝えたりしています。たとえば、男の主人公が風呂場の女の子をのぞこうとしている場面。「ギャグとしてやっているけど、ギャグにしちゃだめなことだよ、ギャグとして描いている大人にお母さんは怒ってるんだけどね、ギャグにしちゃいけないってことを覚えておいて」と話します。子どもの反応は「そうなんだ、ママ頑張ってね」だったりしますが、たぶん伝わってはいると思う。

 最近では、そのやりとりでアニメの視聴時間が削られることが嫌みたいで、言われる前から「俺もう分かってるから!」って。食品メーカーのCMで「○○は50年間、お母さんを応援してきました」というのがあって、「ねえねえ、お母さん、これ、おかしいよね! ねえお母さん!」と報告してきたりします。私のポイントを稼ぎたいという思いが強いのですけれど、分かってくれてはいる。

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(イラスト:マシモユウ)

乱暴な行動「男の子だから」で流さない

―本の中で言及した、乱暴な振るまいなどを「男子ってバカだよね」と笑って済ます「男子ってバカだよね問題」。ついほほえましく思ってしまいがちですが、その積み重ねが「有害な男らしさ」につながる、と指摘しています。

 男の子の母親をやっていると何百回もあります。男の子ってほんとバカよねって。食い下がるのは親も疲れちゃうのもわかります。でも、だから放っておいて良いのではなくて、男の子の親は女の子の親よりも頑張らなきゃいけない宿命を背負っているということではないでしょうか。

 生まれつきか個人的な違いかということはどうでもよくて、目の前の言動が許せないのであれば、「男の子」であることで見逃されるのは絶対によくない。女の子のお行儀が良いのはやっぱりプレッシャーがあるからだと思います。女の子が「死ね」とか「バカ」とか言ったら大人は怒るのに、男の子が言うと「ほっとけほっとけ」ってなりがち。同じ乱暴な行動でも周りの受け止めが絶対違う。「死ね」とか、私はすごく怒りますけど、お母さんお父さんによっては私みたいに怒らない。怒ったから言わなくなるかというとそう簡単ではなく、「お母さん死ねって言っちゃだめって、昨日もおとといも言ったよね、先週も言ったよね」となってもいますが、でも、これを言ったら叱られるということを日々体験していると、違ってくると思います。

 ほかにも、兄弟げんかでお兄ちゃんが強いとき、弟に対して「やり返してこい」っていう親がいる。私はそれは言わないなあと。「言葉で抗議してきなさい」ですね。男なんだから腕でやり合え、という意識はお母さんにも結構あると思います。

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エッセイには対談も収録。タレント・エッセイストの小島慶子さん(写真)とは「男はこうあるべき」の呪縛をアンインストールするのが私たちの世代の宿題、と意気投合した(大月書店提供)

有害な男らしさ「言葉より腕力」の内面化

―その積み重ねが性差別につながるということですよね。

 有害な男らしさ、価値観ですよね。言葉でのコミュニケーションでなく腕力がものをいう、強い者がモノを言っていく。女の子とは違う解決方法を俺ら男はする、みたいな。マッチョイズムが内面化されていくのではないでしょうか。

―いっぽうで日本では性教育がとても遅れています。  

 性に関心があってもちろんいいと思う。でも、正しい性教育がされない一方で、少年漫画に女性アイドルのグラビアが載っていて…そんな情報しかないのはダメでしょう。いろいろ学んだ上でグラビアが入ってくるのと、グラビアがデフォルトで入るのでは全然違う。そういう現状を親は踏まえて考えなくちゃいけない。性教育に関する漫画を家にばんばんおいて、これ知ったほうがいいよ、と伝えています。「マンガでわかるオトコの子の『性』」(合同出版)という本など、とても良いですよ。女親だというのもあるし、子どもが読める情報を与えれば良いのかなと思っています。

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恋愛相談を聞く「桃山商事」代表の清田隆之さんと対談する太田さん

感情を言葉に 大変だけど、必要なんだ

―対談も面白かったです。

 恋バナ収集ユニット「桃山商事」の清田隆之さんはもともと文章のファンでした。ジェンダー学者ではないのですよね。ホモソーシャルに染まった人でも学び直せるということに希望を感じます。どうしたら自分の中にある価値観を見直してアンインストールできるか、ヒントを聞きました。星野俊樹さん、小島慶子さんとの対談も面白かったです。

―鍵になるのは、感情の言語化と言います。

 うちの子を見ると単純に語彙(ごい)が少なくて。でも練習だと思っています。男の子と女の子の差は機会の多さの差だと思うけれど、もしかしたら大きな傾向として性差があるのかもしれない。だとしたらハンディがあるからやらなくていい、ではなく、男の子はハンディがあるからこそ頑張らなきゃいけない。大変だけど、でも必要なんだ、と促す。こういう気持ちなのかなあ、と聞いたり、言葉を与えたり。それでしっくりくれば次は自分で言えるかもしれない。言語化の機会を奪わないように、どこまで介入していいかは難しいですけれど。気持ちが通じるうれしさを分かってほしいなと思います。

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教室での性教育の実践を語る桐朋学園小学校教諭の星野俊樹さん

女性専用車両は女性優遇?…ありえない

―相手と対等なコミュニケーションを取るには言語化が必要、と。

 離婚事件を担当していると、奥さんと対等であることに耐えられない男性がいます。上下関係で自分が上じゃないと嫌。奥さんが対等なけんかをしようと文句を言っているのに、「おまえはすぐに上からものを言う」となる。上下をひっくり返されたとしかとらえられない。対等という概念がわからないのですね。権力抗争みたいな。なんでフラットにできないのかなと思いますが、そういう人は離婚事件でよく見ますよ。

―一番読んでもらいたいのは。

 男の子の子育てという切り口から見た性差別社会についてのエッセイ、なのですが、このタイトルにしたのは男の子当事者に読んでほしいと思ったから。中学生にはちょっと難しいかもしれないけれど、中高一貫の男子校の図書室などに置いてもらえたらうれしい。大学で「日常生活で差別を感じることがありますか」と尋ねると、「女性専用車両」という答えがかなり多いそうで、ぞっとします。そもそも性差別があって、それに対するシェルターとしての女性専用車両だという前提が見えていないから「女性を優遇」と見えてしまう。ありえない。そうならないように、ホモソーシャルな社会に染まらない10代のうちに読んでほしいです。

〈関連記事〉男の子を「男らしさの呪い」から解放する育て方とは? 弁護士・太田啓子さんが書いた「これからの男の子たちへ」が反響

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コメント

  • 某男女入れ替わり映画。
    女の子がバイト先でスカートを切られて下着が丸出しにされても、女の子は「あいつら〜!」と怒って顔を真っ赤にするだけ。
    え?それだけ?男性客が怖くてバイトができなくなるくらい傷つくでしょう。
    ヒロインと口噛み酒を描写したシーンで「女子高生の唾液入りなんて男が喜んで買う」という旨で囃し立てる。
    伝統ある行事をブルセラのように扱うなんて。
    こんなモノが、その年の映画の興行収入上位になったことが、日本が女性をモノとして扱う事に慣れている証拠だ。

  • よく「男と女は別の生き物」と言う人がいるけれど、同じ人間であるのに何から何まで違うということはないだろう。
    男だろうと女だろうと泣いたり笑ったりするし、褒められれば嬉しいし、差別されれば嫌に決まっている。
    私の趣味の将棋に例えると男と女は飛車と角行のように「全然違う」ものではなく、金将と銀将のように「共通している部分もあれば違う部分もある」ものだと思う。
    さらに言えば「違う部分」も努力次第で克服できるものも多い。金将は一手で斜め後ろには行けないが、二手かければ動ける。銀将は一手で横には動けないが、二手かければ動ける。
    勿論、出産など努力ではできないものもある。将棋で言えば銀将は成ることが出来るが金将は出来ない、というところか。
    「違う部分」に関しては待遇に差をつけるのは仕方がない場合もあろうが、「共通している部分」にまで待遇に差をつけるのはもってのほかだ。
    「女性専用車両」などがその良い例。一刻も早く廃止するか、男性専用車両を作るべき。

  • 女性と男性は、身体構造から別の生き物です。明確に差のある2種の生物を、全く同じに扱うことは、強いストレスをお互いに持つことになります。
    お互いの価値観や、考え方、また生理に理解を持ちつつ、差を許容し、社会において同権を持つ。結果として、日本人が自由に人生を謳歌できるようになれば良いと思っています。

    ある研究では、ジェンダーギャップの少ない国ほど、パーソナルな部分での性差が拡大するという結果が出ています。
    コレはネガティブなものではなく、人が自由に生きた結果、所謂女性らしさ、男性らしさが自然に発露している状態だと考えます。
    日本はパーソナルな部分での性差が無くなってきていると言われます。両性が無理をして生きています。それぞれの”らしさ”を、それこそが檻だと勘違いし、無理やり封じ込め表面的なジェンダーフリーを目指している状態です。

    男女平等という言葉は、言うはたやすく、しかし個々の内面の問題が大きい為に全く問題解決が進みません。個々の抑圧が進み、自己の性を大ぴらに表現できなくなるだけです。
    (男らしさ、女らしさは差別だ!とするのは、形骸的な男女平等論者であると感じます)

    記事の話題に上がっている女性専用車両は、現在必要なシェルターであると同時に、女性にとっての鳥籠でもあると考えます。見方を変えれば、女性は1両の車両の中に押し込められているのです。

    先ずは、社会的権利においてジェンダーギャップを無くし定量的な男女同権を実現させていきたいと考えています。

  • 女性専用車問題は、そもそも混んでいる車両が問題で、超絶混んでいれば男だけでも女だけでも有害。働き方改革的に出勤時間の調整やリモートワークなどで調整すべき課題。性差別の問題が本筋ではない気がします。

  • 女性専用車両は女性優遇ではなく男性差別です。男性をすべて性犯罪者と社会がみなしていることと等しい。あなたは犯罪するかもしれないからそこには入れませんと言われ続ける、そんな体験がすべての子供たちに与える心理的影響はかなり大きい。その有害さを心配しています。
    自分の息子のことを想像してみてください。私も性被害の経験あり心を悩ませていますが、それでも女性専用車両という考え方から受ける認知的に嫌な感じはきつい。どうかそういう視点に想像を働かせてみてほしい。

    もちろん犯罪を取り締まりやすくしリスクを下げる施策は必要だと思います。しかしある特定の人のリスクをゼロにするような発想の取り組みは差別の土台なんです。

    同じ発想で性的マイノリティのトイレ利用問題があります。より社会的に弱い立場の人達に対する女性達の言い分を聞いて私はぞっとしました。社会をより良くしようという発想でなく、そこには利己的な権利争いしかないのが見て取れます。

    犯罪は許されないし、犯罪と戦う必要があるが、社会の自由、平等、治安が守られるためには、それを誰かに託すのではなく、すべての人がある程度のリスクを請け負い戦う態度が必要となる、そんな当たり前のことまで議論を巻き戻さねばならないほど社会は劣化しているのでは。

    また女性もホモソーシャルの文化から自由になるべきです。女性から男性への男性らしさへの期待という圧力もすごい。
    今、若年層の男性は変わってきている、しかしその変化に比べると女性の方が保守的です。男女両輪で変わる必要があり、日本の場合、今は男性より女性の意識改革が必要なフェーズに見えます。
    男性が男性らしさを肩から下ろした分を、女性の皆さんでそれを引き受けてもらわなければならない。男性は強さを追い求めるのを止める一方で、女性は守られる存在から脱却してもらわなければ。でないと単なる平和ボケ、権利ボケです。

    総じて高度にシステム化した都市の中で我々はボケつつあり、これでは国際競争はもちろん、厳しい自然を生き残れない。

  • いろんな考えは必要でそこから生まれる討論で自分と違う考えを知るのは大切だと思う。
    内容はともかく。

  • >図書室などに置いてもらえたらうれしい。

    図書室で本書に手を伸ばす意識のある子は、本書がなくとも、類書でも同じように学んでいくのではないでしょうか。また学校・職場でのワークショップなども同様に、受講後の感想としては、「ためになった」「気を付けていきたい」との言葉は出てくるかと思いますが、ある種、そういうフリ、その場限りの「演技」をしていることもあります。
    書籍(活字)や学校教育活動という枠以外で、どう伝えていくかということだろうと思います。

  • 男子は単純だから女子にブスだなんだと憎まれ口を叩いててもちょっと優しくされればすぐホロッとなるが、イケメンには甘い女子が「生理的に無理」とか言い出すとイケてない男子は徹底的に排除される。そう言う目にあった男は腕力もしくは社会的地位を振りかざして仕返ししてくるので、そうならない様な男との接し方として「女は愛嬌」「お淑やかに」と育てる。子供は大人の言動をちゃんと見てるから、大人の女性がちゃんと普段の態度で示さねば。

    結局女性の敵となってるのは、男そのものではなく男の権力の傘の下で暗躍するタイプの女性。だから女性を教育していかなきゃね。女性がね。男は馬鹿だからね。
    そもそも根本的に違うものなのだから、平等なんて不可能。
    男女雇用機会均等法なんて結局は男の賃金を下げて人件費の圧縮に利用されただけ。

  • 私は10代後半で判断の概念が少ないのは分かってますが、
    記事の書いて有る事が分かっても、コメントの書いて有る事が分からない。

    傾斜した政治思想が有るのか、世間知らずか。

  • 女性専用車両は男性差別の代表だと思います。鉄道会社、国などは、男性の料金を安くする、男性専用車両を作るなどの方法があるはずです。そういったことを行った上で、女性専用車両を導入すべきであると考えます。
    逆に言えばそれができないのであれば、あるいはできない理由があれば、女性専用車両は独自に廃止すべきだと思います。
    さらに、痴漢対策で、女性専用車両を導入するということは、男性は全員痴漢をするという偏見があるというようにとらえることも可能です。
    ですので、上記の差別の撤廃を即座にすべきだと思います

  • 「男子ってバカだよね」のどこが笑って済ましてるのだ?
    人格否定でありこういうことこそ男女差別なのだ。

    女性専用車両も、男性専用車両だって作れるはずなのに、なぜ頑なにやろうとしないのか。
    痴漢冤罪が怖いので男性専用車両に乗りたいという男性は多い。
    なのにその男性の希望が叶えられることはない。

    これが男女差別の現実だ。

  • 性差別、を、性区別と考えて、役割分担と性の相違は、別ものと位置づけます。言葉遊びではなく。
    男は子供を自らの身体の中で育て、生むことはできません。女ができなくて男ができることを思い付くことが難しい。鍛えれば重いものを持つことも速く走ることも格闘技を身に付けることも、できるのが女です。やらないだけです。どなたかが書いてますが家事全般もご近所付き合いも、男だって、できます。やらないだけです。必要に迫られれば、努力をすれば、大抵のことは男女ともにできます。五体満足で障害や病気等がないという前提にはなりますけども、最初から諦めてやらないということを除いて、目標とするレベルに到達する為の労力やそれに要する時間や精度に多少の性差が影響してしまうとしても、それ自体を性の相違に帰結してしまうのは安易なのだろう、逃げだろうとも思います。
    あらかじめ女子だから、男子だからの相違によって、到達するレベルに差を付けて教育され、育てられ、社会的にも許されて来た背景?を疑え、ということを主張されているのかな?と捉えれば、なるほどなあとも感じます。表現するときに卑近な例を挙げるときに、どうしても、齟齬をきたす面はありますけど、コミュニティの中で当たり前に捉えて来たことが偏見や差別の温床になる可能性が高いことを認識して意識的且つ能動的に当たり前を疑い、努力を大切にして積み重ねて行くことの先に、互いの相違点を受け入れ、理解しようと努めて行く先に、答えとは言えないまでも納得感が醸成されるのかなと考えています。
    クエスチョンを優しく差し出して一緒に考えて行く。クエスチョンは、ほら気づいてない❗️という感じに突き付けて批判的に構えて睨みつけてしまった瞬間に、相対する側は、何らかの形で傷つき慌ててしまって、最悪には拒絶反応に至ります。この辺りの塩梅が難しいなと思います。
    表裏一体とは言い得て妙ですが、妻はフェミニストでしたし、僕は男尊女卑の塊でしたが、なぜか互いに尊敬し合えた部分があり、気づいたら、互いに拘って来た根が同じなのだと解りました。いまだに、溝は深く掘られたまま、互いに跳び越えられずにいます。男の子、女の子を1人ずつ育てていますけども、男の子が積極的に家事を手伝い、女の子がテレビを見たまま、本を読んだまま、絵を描いていたら描き続けたまま、家事を手伝わずにいることが圧倒的に多く、この両親にして、こうなってしまったのかな?反省すべきかな?と考えてしまうこの頃です。
    最初に戻りますけど、男と女は、区別されるものですが、差別されてはならないものだと思います。

  • 「男子ってバカだよね」の積み重ねが性差別社会をつくる。全くその通りだと思います。「男子ってバカだよね」と、一見「おバカ男子」をおとしめているかのようなコトバづかいをしながら、その実、男の子(そして男性)に「おバカ」(でも何でも)をする、より大きな自由を与える口実になっている。

    「おぎゃー」と生まれた時から、女の子はピンク、男の子はブルー。そこから始まって、男の子の「おバカな」言動は許容され、むしろ微笑ましいものとして容認される。同じことを女の子がすると、「女の子のくせに」と叱られる。こうして、許容される行動について子どもたちは学習していく。

    普段「当たり前」と思っていることに気づかせてくれ、考えさせてくれる、このような記事をこれからも期待します。

    なお、女性専用車を「女性優遇」とか「男性差別」と感じている人たちのために、男性専用車も導入したらどうでしょうか? 形式上の「男女平等」が実現できる上に、女性のお化粧の匂いが苦手、とか、「痴漢冤罪」が怖い、と思っている男性達からも歓迎されるのでは?

  • 女性専用車が男性差別だとしても、その差別を撤廃することよりも、痴漢行為を発生させないという目的が優先されているだけだと考えればよいのではないでしょうか。

    差別はよくない
    痴漢はよくない
    上記の2つを比べた場合、痴漢の方は犯罪ですので、その発生を抑える手段が優先されるのは致し方ないことと思います。

    ですので、記事中の「女性専用車は女性差別に対するシェルター」という論旨には違和感を覚えました。

  • 「男らしさ」「女らしさ」
    「優しさ」「強さ」
    「力」
    こんなところがキーワードになっているようですが、一般の人々がこの言葉たちに持たせている意味を、はき違えて論理を展開されていらっしゃるように感じます。
    もちろん賛同する部分もありますが、大部分、違和感しか感じません。

  • 性差があるのは当然で、全く同じようにはならないのは仕方のないことですが、力の強い男性=偉いという考えがまかり通ってしまった過去を正していかなければいけないのは事実です。
    今の時代が男女平等だと発言されている方がいますが、何かと優遇されるのが当然の環境で生きている男性には、当たり前すぎてなかなか理解できない部分だと思うので、まずはその考えを改善していかなくてはいけないんですよね。
    もちろん、女性が優遇される面もありますが、それはほとんどの場合、男性から見て可愛げがあるかどうかで判断されます。
    男性優位な世の中なので、男性にちやほやされることで良い思いをしたいとか、声をあげても改善されないからと諦める女性が一定数いるため、それを受け入れているように男性からは見えるのではないでしょうか。
    また、男らしく!と強制され、優しさや繊細さなどを否定される男性がいることも大問題で、見過ごしてはいけないと思います。
    そういう意味での、男性らしさ、女性らしさを周囲から押し付けられるのはどちらにとっても良くないことですし、ジェンダーの問題にも通じてくる部分だと思います。

    男女の脳の差については実際のところは分かりませんが、それについて書かれた本は面白く読ませていただきましたし、納得する内容もたくさんありました。
    子供を複数育ててきて、男女に限らず生まれつきの性格や能力の違いについては本当に実感します。
    世の中は男性に都合のいいようにできている、その事実は認識しながらも、男女は、そして人間は平等でなければいけないのだと子供たちには日々話して聞かせてきました。
    性差や持って生まれた得意不得意に理解をし合いながらも、それを免罪符にしないで自身は努力し、他者には思いやりを持つ、結局はそれだけのことなのだと思いますが、自分の方が優れている、自分だけは楽をしたい、自分ばかり損をしている、そんな考えを持ってしまうのが人間の弱さですよね。

    個々では色々な人がいて、いわゆる男性って…女性って…と批判されるのとは真逆の生き方をしている方もいらっしゃるでしょう。
    でも、自分1人がそうだからといって、世の中も男女平等だ!性差はない!自分の側の性に非はない!などと声高に断定するのは違うと思います。

  • 専用車両に男が乗るのはもっての外だが、女が土俵に上がれないのは差別だというんでしょ?世間じゃ男がわかってないようなばかり言ってますが、それこそ分け隔てなく女もわかっちゃいませんよ。英国ではとっくの昔に、女性の方からアパルトヘイトと同じじゃないかと言って、女性専用車両を廃止させてます。いかにも筋が通ってます。日本女性とは違って、元々彼女たちは男のアバラ骨一本でできているなどという、深刻な差別に遭ってきましたから、差別の本質をよく理解しているのでしょう。日本の場合は何によらず差別が「ある」と教えるから「ある」だけ。差別がイカンというのは当たり前で。だからといって、つけて生まれてくるものが違っているということは、脳の構造も違うということで、にもかかわらず、同じに育てようとする、その発想そのものが無茶ですよ。だいいち母親の言うとおりに育った男なんて、不気味だし、社会で通用しませんよ。既にその弊害が出てるじゃない。少子化にも拍車がかかると思いますよ。今にわかります。

  • このコメント欄を見てても、まだ「女尊男卑」みたいに主張し、著者の言いたいこと、記事の主旨を全く理解できていない人間が多くてぞっとします。
    こういった人たちがまさに、上下関係でしか物事を捉えられない、「対等という概念がわからない」今までの悪しき教育の結果をまさに身を以て体現している生きた見本です。
    「男ばかりに負担を敷いている(原文ママ)」と書かれている方がいますが、それは、従来の教育で女が男よりどれだけ多くの負担を強いられてきたか知らない故の発想です。また女性脳男性脳の考え方は、今は否定の方向に傾いています。そもそも脳の違いなどという不確定な要素を持ち出してくる人は、差別を正当化したいだけの後付けの屁理屈なのですが、それに気がついていないのが困った所です。こういった育ちをした人が大人になってから変わるのは難しいですから、子供の頃からの教育が重要なのです。

  • 日本はいま男女平等な社会だ。女性が政治家/管理職になれない程度の差しかない。そんなの男性でもなれないのだから、性差としてはほぼないといっていい。今現在東京/横浜市の首長は女性なので、女性だから絶対なれないということもない。

    10代が活躍するのは10年後。今平等なのだから、今から「性差がある」と言う前提で教育するのはあまり賛成はできないです。

    そして、「マッチョイズムが内面化されていく」主な理由はその方が女性にモテるからという事実を無視するのはいただけない。まぁだから教育するなとは言いませんが。

    最後に女性専用車両は男性差別でしょう。男性は痴漢じゃない。痴漢の属性として男性が多いというだけに過ぎない。正しい判断を捻じ曲げないでいただきたい。

  • 女性専用車両は間違いなく性差別。ただ、全ての差別が許されないわけではない。正当な目的のため、かつその目的を達成するのに合理的で必要最低限のものは認められる。相対的に痴漢の被害に遭いやすい女性を保護するために、男性(但し付添人を必要とする障碍者や子供を除く)を一部車両から排除するのは、その条件を満たす正当な差別。そこを擁護する側も分かっていない、あるいはあらゆる差別を悪とするために触れないでいるから、いつまでも女性専用車両への非難が絶えない。

  • 女性専用車両の件ですが、私としては、痴漢などの被害を防止する観点から、そのシェルターとして作られた車両だと認識しています。
    それを前提に考えると、女性専用車両を差別と考える人は、そもそも、痴漢などの犯罪行為が念頭に無い方だと思います。
    そうした真当な方の意見を、前提が無い、ぞっとする、ありえない、と一方的に否定するのはいかがなものかと思います。

  • 性による役割分担を完全排除して、性による区別をなくし、でも異性に興味を持って結婚して出産、子育て……そんな夢想が本当に現実化するなら、平和的な本当の意味での平等な共産主義国家も成立しますよね。

    知情意と合理主義。夢想に生きてるのはどっち?

    差が必要であることに気づかない限り、遅かれ早かれ滅亡するよ。性別のある生物で、役割分担のない生物が地球上のどこにいるんだよ。雌雄同体になってから作るべき世界……というのが、合理的思考がベストだと思っている人間の合理的解答なのにね。知情意と合理主義のダブルスタンダードがこういう思考。

  • なんだろう… 男女平等をする為の手段を言っているんだけど、男ばかりに負担を敷いている様にしか思えない。
    小さい頃に男だからとか女だからと言うのは多様性を求める現代に合って無いのは分かるが父親から言われてるみたいに書いてあったが経験から言うと子供と接する時間が多い母親によく言われていたし、周りでは家庭内で奥さんが強い方が多いがそれは問題無いのか?
    言語の件も男と女の脳梁の太さが違うのに脳梁の狭い男が脳梁の太く言語能力が優れている女に合わせろと云うのは傲慢でしかない!!
    まるで女尊男卑的フェニズムにしか思えない。
    何でもかんでも平等では無く、男女の能力差を認めた上での男女平等では無いのか?

  • いやいや。性差があるんだから、役割分担はあるよ。
    こういう過激な発言する人に限って、自分の子供はジェンダー塗れで育てている場合が多いですね。学校であんなに男女平等を言っているのに、家帰ったら旦那は何一つしない。あるいは、自分の家庭内家事奴隷の鬱憤を子供に吐き出す。
    私は仕事から帰ってまず台所に立ち晩ご飯の準備をするしご馳走様したら、手をあげて皿を洗う。だけどそんな家庭、300軒に一軒なんだよね。この人たち、ちゃんと婦人会活動してる?村のゴミ拾いしてる?お寺参りや神社の清掃してる?選挙行ってる?私は全部してるよ。ちなみに国体選手だし日本記録も持ってるけど、保護者懇談会も行くし、ラジオ体操も20年行ってるし、福島にもボランティア行ったし、、、。
    たかが家事だけでアホみたいに平等を言って、村の仕事してなかったとしたら、片手落ちいいところだけど、、どう?してる?人間、総量で評価すべきじゃない?少しばかり得意なことあるからって何様?男子って馬鹿だよね?そのまんま返すわ。そんなこと言う女子って馬鹿だよね?いじいじ陰湿だし、なんかいつもつるんでるし。いくらでも勝負するよ、家事でも育児でも草むしりでも洗濯でも庭仕事でも。何をしたか総量で語るべし!

  • 男子なら「男子ってバカだよね」で許される、という論説ですが、その「男子はバカである」と人格を貶める発言や思考は許されることも、同様に性差別的に問題だと思います。
    「女子ってバカだよね」と事ある毎に言われ続けて、気にしない女子は居るのでしょうか。その積み重ねが「ボクはバカなんだ」と思わせ、男子の肯定感を貶める遠因になっているのではないでしょうか。

    現在まで、日本は男性優位の社会構造であったために、女子・女性の権利を押し出していくことは大事です。一方で、女性も男性同様に、その発言や思考を反省すべきことを認識していかねば、本当の公正な社会は訪れないように思います。

  • 男の子、女の子、こうあらねばいけない、こう育てなければいけない、日本人がそんな呪縛から解き放たれる日が来るのだろうかといつも思う。それにアニメの女性は必ず胸やお尻がでかくキュッポンパンと描かれる子がいると、必ず胸の小さい子も描かれていて羨ましがるとか、なんかワンパターン。そんな漫画やアニメを見ていると女性に対する偏見が余計に育ってしまうような気がします。転生漫画アニメを描く人も女性は守られるべきものとしか描きません、またはワンパターンのじゃじゃ馬です。強い女の人は男を押しのけて行くみたいな描き方もされていますね。チームワークの中でも、女性は、供え物みたいな描かれ方をされています。それは、スポーツ漫画は特にそうですね。マネージャーとして描かれることが多い、また女性は強いあこがれのスターがいて、その人に憧れて自分もそのスポーツに入っていく、でもそれを支えるのは必ず男性だったりします。漫画で刷り込まれた男の子女の子像は三つ子の魂ではないですけど、なかなか抜けませんよ。
    子育ての中で、80年代にはダブルインカムノーキッズなどが週刊誌で取り上げられて、子供がいないとこんなこともあんなこともできると煽った時代が今を招いているのではないでしょうか。それと、男の稼ぎだけでは家族を養っていけない時代になったことも、子育てし難い時代になったのかとも思います。それとも夫婦二人で子育てする時代になったのか、どっちなんでしょう。

  • 「女性専用車両」ですが、設置された経緯を正確に説明できる人はほとんどいないと思います。私も説明できません。実際「女性専用車両」は小学生以下の男子と、女性の身障者を介護する男性も同乗することができます。また設置車両も関西地区のJRと地下鉄御堂筋線は平日終日ですが、関東地区では平日朝の通勤ラッシュ時がほとんどで、設置する頻度も鉄道会社により様々です。その様な状態であるにも関わらず、性差別に対する「シェルター」の役割をするとは、到底思えません。

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