【ブエノスアイレス=阿久津篤史】2020年東京五輪招致委員会は4日、国際オリンピック委員会(IOC)総会のあるブエノスアイレスで初めて記者会見を開き、東京電力福島第一原発の汚染水漏れ事故について、竹田恒和理事長が「現在の東京は水、食物、空気についても完全に安全」と釈明に追われた。また、開催都市を選ぶ7日の総会の投票直前のプレゼンテーションで、安倍晋三首相がこの問題について説明する見通しも明らかにした。
特集:2020夏季五輪招致記者会見はアジア市場の大きさや可能性などを訴えるのが目的で、張富士夫トヨタ自動車名誉会長も出席した。しかし、実際には海外記者からの質問の6問中4問が汚染水関連で、海外からの関心の高さをうかがわせた。
竹田理事長はIOC委員に書簡を送って安全を訴えたと説明した。そのうえで「政府が責任を持って対応すると安倍首相も発表している。20年五輪にはまったく懸念がない」「東京の放射能レベルはロンドン、ニューヨーク、パリと同じで、絶対に安全なレベル」「福島と東京は250キロ離れている。東京はブエノスアイレスと全く変わらず安全」と強調した。
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