カスタマーレビュー

2020年11月3日に日本でレビュー済み
太田さんの本は初めて読みましたが、離婚問題などを多く扱う女性弁護士の立場から、女性差別や性暴力の問題点をまとめて、改善策も提言されていて、わかりやすい本でした。
ただ欲を言えば、もっと独自の視点や提言もあればよかったように思います。
例えば最終章「これからの男の子たちへ」で、性暴力をしない男の子になるような数々の提言をしていますが、「女の子が嫌がることをしない」などの【否定形】は、これまで多くのジェンダー本が書いています。
逆に【肯定形】で、「好きな女の子にはこうしたらいい」などと、性暴力やセクハラではない、身体接触も含めたちゃんとしたコミュニケーション方法を、今後は提言するべきではないでしょうか。「~しない」「~はダメ」と否定形ばかりでは、男の子からすれば「じゃあどうすればいいの?」となってしまいます。「対等な関係」などの抽象的な言葉では伝わりません。
私も男性の一人ですが、「身体の触れ合いはコミュニケーションである」という考え方・文化は男性社会には全く無く、それに気付いたのはだいぶ大人になってからでした。

それから、カスタマーレビューに評価1のコメントが散見されますが、多くはこの本でも書かれているような、自分の不安やコンプレックスを見たくないために、他者を攻撃してマウントを取ろうとする例だと私は思います。
本当にマウントを取りたかったら、太田さん以上の素晴らしい本を書いて、世に出してください。それが自己満足に留まらない、世のため人のためのより良い行動です。
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