「価値観が合わない」という直感は危険です。
それは、俺個人の理想を、他人に押し付けているだけ、という可能性があります。

「価値観が合わない」ではなく、人によって「価値観が異なるところにある」
この多様性について、認識し、できるだけ理解し、肚に落とすため、
誤った直感があれば、それを素早く修正するために、日ごろ意識している、俺的心得のひとつです。

どういうこと?

「(○○よりは)○○の方がいい」と、思ってることって、ありますよね。
意識的にしても、無意識的にしても、誰しもいろんな理想像やコンプレックスがあると思います。

  • 金持ちの方がいい、高級な方がいい
  • キレイな方がいい、モテている方がいい
  • 好かれる方がいい、仲が良い方がいい
  • 大きい方がいい、小さい方がいい
  • 仕事ができる方がいい
  • 早起きの方がいい
  • マナーは守った方がいい
  • 争いが少ない方がいい
  • 友達が多い方がいい
  • マメな方がいい
  • 深い付き合いができる方がいい
  • 積極的な方がいい
  • 向上心がある方がいい

上記の逆も、あると思います(金持ちじゃない方がいい、など)

理想を持つこと、それ自体は、行動のエネルギーとなるので、素晴らしいことです。
ただ、その個人の願望を、他人を評価する物差しに使うと、判断を誤る場合があります。

判断を誤ると、自分の心が、相手から離れてしまい、
本来、仲良くなれるはずだった相手と、距離が遠くなる原因になります。
人から新たな知恵やヒントをもらう機会を、失ってしまうかもしれません。

「価値観が合わない」その直感は本当に正しいものでしょうか?
他人に対する、批判的な直感が、合っているのか、間違っているのか、
立ち止まって、考えるための、ひとつのヒントです。

やり方は、アンテナを張る→自問自答→条件分岐、の流れです。

アンテナを張る

たとえば
「○○じゃないのは、意識が低いからだ」
とか、
「この人は自分のコンプレックスを隠そうとしている」
など、他人に対して批判的な感想を思った瞬間がポイントです。

その直感は、間違っている可能性があります。
そのまま放っておかず、ブレーク、STOPして、
次に述べる、自問自答と条件分岐を行い、理性的な判断・処理を行います。

自問自答

「他人に対する批判的な感想」を持ったとき、
その理由となる、自分の理想「○○」について、
以下の自問自答を行います。

①「地球人全員が○○である義務があるのか?」
②「地球人全員が○○である義務がある」と地球人全員が思ってるか?

「○○」を、たとえば「キレイ」に置き換えると、こんな感じになります。

「地球人全員がキレイである義務があるのか?」
「地球人全員がキレイである義務がある」と地球人全員が思ってるか?

「○○」を、たとえば「金持ち」に置き換えると、こんな感じになります。

「地球人全員が金持ちである義務があるのか?」
「地球人全員が金持ちである義務がある」と地球人全員が思ってるか?

この自問自答を行うと、
「他人に対する批判的な感想」を持った自分がなんだかアホらしく思えます
けっこう冷静になれます。

条件分岐

次に、「他人に対する批判的な感想」を、以下のいずれかで置き換えます。
(A)相手は○○について何の理想も持っていない
(B)相手も「○○の方がいい」と思っているが、何らかの理由でできない
(C)相手は「○○でなくてもいい」など異なる理想をもっている

(A)に該当する場合
将来、相手に対し、自分の理想を提案できる可能性があります。
あるいは、他人が(A)に該当することがある、という新たな発見によって、
あなたが、○○についての理想を、放棄してもよいか?を考えるきっかけになるかもしれません。

(B)に該当する場合
あなたが過去に実行したアイデアや考え方について、相手に提案すると、喜んでもらえる可能性があります。
相手が過去に実行したアイデアを聞いて、ヒントがもらえる場合もあります。

(C)に該当する場合
相手から、新しいモノの考え方についてのヒントがもらえる場合があります。
この自問自答の中で、あなたは、既に、何らかのヒントを得ている場合もあります。

こんな風に考え直して、
相手に、批判的な態度を取らず、
相手とのコミュニケーションを、継続して、行います。

──

以上です。

理想やコンプレックスは、人によって異なるところにあって当然
コレを、頭ではわかっていても、感情のパターンとしては
自分と異なるものを排除しようと、直感が、誤った働きを行うこともあります。

この自問自答を行うことで、自分と性質の異なる相手から、
「その発想はなかった」というヒントをもらったり、
相手に「その発想はなかった」と喜んでもらえたりして、
コミュニケーションの幅が広がります。

「価値観が合わない」と思うことが多い人は、ぜひ試してみてください。
という提案でした。

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