1992年に暴力団対策法が施行されてからも20世紀に入ってしばらくするまでは、こんな「お接待」は当たり前でしたよ。亡きオットも、しょっちゅうやっていました。厳しくなってきたのは2011年の暴力団排除条例の後しばらくしてからですね。ちなみに47都道府県と一部の市町村の暴排条例の内容はほぼ同じで、バラバラなのは施行の時期だけです。警察庁がモデル条文を書いていて、それを若干アレンジしただけでしょうが。
11年秋に東京都と沖縄県が施行したので、報道では「2011年に全国の自治体で出そろった暴排条例」といった表現になっていることが多いです。豆知識でした。
さて、この暴排条例ですが、ヤクザも金融機関の口座を作れなかったりで、破壊力はたいしたものです。
とはいえフライデーに激写されたマル暴刑事さんのように、ふだんヤクザとずぶずぶの人にとっても迷惑なのは明らか。ちょっと前までヤクザと警察は「持ちつ持たれつ」だったのに、急に条例で「ヤクザとつきあうな」といわれても、培われた関係は簡単には断ち切れません。フライデーの刑事さんも、ヤクザ人脈は単独で作ったのではないと思います。先輩から、そしてその先輩は、そのまた先輩からと、代々(?)引き継がれてきたのでしょう。
こんな関係を題材にした映画や小説は、北野武監督の映画『アウトレイジ』シリーズや白石和彌監督の『日本で一番悪い奴ら』『孤狼の血』などなど、たくさんありますよね。