カスタマーレビュー

2020年11月2日に日本でレビュー済み
読んでよかったです。「男の子のやることは許してあげなさい」(どうせ男の子は理解しないし、出来ないだから)というような思考停止した価値観をやめることが出来ると思えます。他の方も書いていらっしゃいましたが、私にも価値ある一冊でした。

星1つを付けているレビューを読んだのですが、
こういうジェンダーの話題になるとよく出てくる理論のすり替えのように思いました。

例えば「秋刀魚が不漁だ」と漁師の人が話したとして、「魚Bだって不漁だ。Bにも取り組まないこの人はおかしい」なんて言わないですよね。秋刀魚の漁師さんは秋刀魚について真剣に考えているだけです。

こういうジェンダーの話になるとAについて話している人に、「Bも問題だ。Bについて取り組まないこの人は
良くない」と責める人をよく見ますが、著者は問題Aについて考えているだけです。問題Bについてご自身が「問題だ」と思うなら、ご自身で取り組めばよろしい。

以下引用しますが、
"この著者は、大型書店でBLがゾーニングせず置いてあるのを無視して、何で、男性用漫画ばかり言うんだろう。性的マイノリティのほうが、さらに社会は理解不足ですよ。"

BL漫画が問題なら、問題だと感じているご自身が取り組めばよいのでは? この著者にBL漫画問題にも取り組め、というのはおかしな話です。
社会構造として男尊女卑であり、男性の方が経済力も腕力も強い。男性は女性に加害することや搾取することができる。統計がお好きなら、男性向けエロ雑誌と女性向けBL作品の売り上げや市場規模を調査されてはいかがですか。また、男性による女性への性加害の数を調べてみてはいかがですか。

現在、異性愛者は多数派であり、この著者は多数派に対して呼びかけています。もちろん同性愛やAセクシャルやアロマンティックに対する抑圧や差別もありますが、「この著者は、多数派の"異性愛者"に対して、男女差別がある現実」に対して物申しているわけです。

マイノリティへに関する問題意識をお持ちというよりも、「文句を言うための道具」にしているように読み取れます。そういうことはするべきではありません。

また、インセル、男性の自殺率、スウェーデンの例など情報から物事を読み取ろうとされる方のようですから、この本の関連で出てくる他の本も読まれたら良いと思います。

私は、男女ともに「男らしく」「女らしく」の枠から出て、全員が尊重される社会になればよいと考えます。
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