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ライトノベル・キャラ文芸レビューまとめ|面白い作品を紹介

2020年8月25日更新

 

どうも、トフィーです。
ライトノベル・ライト文芸のレビュー記事が増えてきたこともあり、今までのものをまとめました。
またこれから新しくレビューするたびに、こちらも更新していく予定です。

 

 

評価の基準について

各レビュー記事では星5(★★★★★)を最高として、すぐに評価がわかるようにしています。
レビューとしてとり上げるのは星3まで。(星2・星1をとりあげたところで誰も得するとは思えないからです)

 

星5

先が気になって異常なまでの没入感で読み進められた作品、衝撃が他作品とくらべてもずば抜けて大きかった作品、何日も余韻が続くような作品などに星5評価をつけています。
どれも胸を張ってすすめられる名作ばかり。
現状星5作品が多いのは、それらの作品群を優先して紹介しているためです。

 

星4

かなり面白くて、他人に布教したくなるような作品につけています。
ライトノベルなら続刊が出たら購入するレベル。

 

星3

個人的に面白いと感じる部分がある作品。
星4や星5ほどに強くおすすめはしないけれども、機会があれば読んで欲しい物語につけています。

 

このように「基準」といっても、厳格な項目を設けているわけではありません。
そのため各書の評価は、ぼく個人の感覚に依存していますので、みなさんの意見と合わないこともあるでしょう。
それを踏まえたうえで、手に取っていただけるのならば、これ以上に嬉しいことはありません。

 

星5評価をつけたライトノベル・キャラ文芸

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『恋に至る病』

斜線堂有紀 先生/メディアワークス文庫

歪な愛を描いた傑作。
自殺を誘導するゲーム――『青い蝶』を運営する少女と、彼女を愛してしまった少年の物語。
カリスマ的な悪女が好きな方、サスペンスが好きな方におすすめの一冊。
最後の一文で鳥肌がたち、読者の解釈をわかれさせる。
この作品を純愛と捉えるか、狂気のそれと捉えるかはあなた次第。

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『私が大好きな小説家を殺すまで』

斜線堂有紀 先生/メディアワークス文庫

若き天才小説家と、才能が枯れてしまった彼にかわりゴーストライターとして作品を発表し続けた少女の物語。
大人の男と幼い少女という危険な香りを放つ男女のストーリー。
少女の先生への想いは、はたして敬愛か執着か
それからタイトルの「小説家」とは誰のことを指すのか。
その答えはぜひあなたの目で。

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『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』

斜線堂有紀 先生/メディアワークス文庫

またまた斜線堂先生です。
【金塊病】という病を患う女子大生と、彼女に惹かれてしまった少年の物語です。
片田舎のサナトリウムを舞台に、二人は「家庭と金」「愛の証明」などの問題にかき乱されていきます。

 

構成の美しさという点では、上の二作以上だと思います。
「あー、その台詞をここで再登場させるのか……」とか、「あの時のあの描写が、ここで聞いてくるのか……」ととにかく唸らされました。
読み応えのある物語を読みたい方は、ぜひご覧ください。

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『夏へのトンネル、さよならの出口』

八目迷 先生/ガガガ文庫 

爽やかで悲しい青春がこの一冊に込められている。
泣きたくなるくらいに巧みな情景描写と、訴えかけてくるような心情描写が、この作品の持つノスタルジー感を増幅させている。
夏の田舎でのボーイミーツガール」、「ライトなSF」、「過去との別れ」など、これらの文言に惹かれる方には非常におすすめしたい。
そして夏に読んで欲しい一冊。(あえて冬に読むのも風情があっていいかも)

 

またヒロインの花城あんずが魅力的。
彼女はクールだけれども情熱的で、特別に憧れる普通の少女。
さまざまなギャップに触れていくうちに、きっと彼女が好きになる。

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 『きのうの春で、君を待つ』

八目迷 先生/ガガガ文庫

 「ロールバック」のように、時をさかのぼって空白の数日間を埋めていくという、ちょっと変わったタイムリープものです。
主人公は幼馴染の少女のために「ロールバック」を利用して、数日前に亡くなった彼女の兄を救うことを決意するが……といった物語です。

 

だんだんと明かされていく真実に、戦慄しつつも目が離せません。
恋愛ものとしても抜群の完成度を誇ります。
すれ違いながらも互いを思いやる二人の様子が、甘酸っぱくてもどかしい……‼

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『15歳のテロリスト』

村松涼哉 先生/メディアワークス文庫

テーマは少年犯罪。
それも被害者家族と加害者家族の両者の視点を描いています。
相容れないはずの遺族の少年と加害者家族の少女が、どのように関わっていくのか。
そしてなぜ少年がテロリストになったのか。

「まずは全てを知らなきゃ判断できない」、作中でのこの言葉にすべてが詰まっています。

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『天才王子の赤字国家再生術~そうだ、売国しよう~』

鳥羽徹 先生/GA文庫

ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、シリーズものをあまり読まないぼくですら、ちゃっかりと最新巻まで追っているくらいに面白いライトノベル作品。
詰んでいる自国を売国しようと目論む王子が主人公。
彼は不誠実なマダオかと思いきや、大切な人や国民のためにしっかりと動く姿がかっこいい。

 

敵もまた強大であったり、天才であったり、あるいは事情が複雑であったりと一筋縄ではいかなくて、それでも対応してしまう王子の活躍ぶりが痛快
世界観も練られており、手に取ってしまえば多くの方がはまるだろう。

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『86‐エイティシックス‐』

安里アサト 先生/電撃文庫

ライトノベルだけれど、ハードな展開が続く作品。
「差別」がテーマの一つとして据えられており、考えさせられる作品。

その戦場に、死者はいない。
なぜなら彼らは人ではないからだ。
戦場で散っていく有色人種――86(エイティシックス)には人権がなく、彼らは銀髪銀瞳の白系種(アルバ)の道具であり家畜にすぎない。
この物語ではそんな白系種の少女と86の少年が、互いに顔も知らぬままに心を通わせていき、それぞれの戦場において不条理に抗う作品である。
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『声優ラジオのウラオモテ』

二月公 先生/電撃文庫

『86‐エイティシックス‐』と同じく、電撃大賞《大賞》受賞作品。
読みやすい文書、クスリと笑えるギャグ、きちんと魅力が引き立っているキャラクターとお手本のようなライトノベルです。

夕陽とやすみ、二人の女子高生声優が織りなす王道青春ストーリー
舞台は声優ラジオが中心ですが、特に声優ファンじゃなくても楽しめます。
読んでいるうちに展開が予想できるけれども、それでも安定していて面白い。

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星4評価をつけたライトノベル・キャラ文芸

『スパイ教室01 《花園》のリリィ』

竹町 先生/ファンタジア文庫

 第32回ファンタジア大賞に選ばれた作品です。(ただ受賞時とは、大きく内容が異なっているようですが……)


凄腕スパイの青年・クラウスが、スパイ学校で落ちこぼれていた少女たちを集めて育て上げ、【不可能任務】に挑む、といったストーリーなのですが……。
なんとこのクラウス、恐ろしいほどに教師としての才能がなかったのです‼
まさに絶対絶命‼
少女たちの運命や以下に。

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『君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る』

零真似 先生/ガガガ文庫

ファンタジー世界を舞台にした、恋愛ストーリー。
ファンタジーの中でも独特な世界観のものに触れたい方に、おすすめの一冊です。

 

種族の違うもの同士が互いに歩み寄りながら惹かれ合い、二人で苦難へと立ち向かっていくという、王道中の王道――「異種界恋愛」に類する作品。(『美女と野獣』のようなイメージ)
「愛のパワーをもってして、壁を乗り越えていく二人の姿からは目が離せません。

 

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『サンタクロースを殺した。そして、キスをした。』

犬君雀 先生/ガガガ文庫

「望まない願いのみを叶える」ノートを使ってクリスマスを終わらせる。
そのために協力関係を結び、疑似的な恋人関係となったクリスマスを憎む「僕」と「少女」の物語。
作中の言葉を借りるのであれば、「負けている人の物語」であり「なにかを失っている人の物語」です。
そして同時に二人の男女が、それぞれの恋を終わらせる物語でもあります。
哀愁と喪失、それから少しの希望が、この一冊に詰まっています。

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『シュレディンガーの猫探し』

小林一星 先生/ガガガ文庫

ひと味違うミステリーライトノベル。
魔女vs探偵
謎を解き明かすのではなく、迷宮入りにさせるという非常に斬新なテーマの作品です。
現実が舞台のミステリーではありますが、若干のファンタジー要素を持っています。
またキャラクターのセリフ回しが面白く、いつまでも読んでいたいという心地よさがあります。

 

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星3評価をつけたライトノベル・キャラ文芸

『マツリカ・マジョルカ』

 相沢沙呼 先生/角川文庫

 

女王様気質な少女と、M気質な少年によるライトミステリ―。
太腿、ドS、匂いetc.……といった具合に、たくさんのフェチがここにある!
この作品が合うかどうかは、フェティシズムにどれほどの態勢があるかどうかで変わってくるでしょう。
数々の功績を残した同作者の『medium』は、このシリーズから生まれたと言われています。

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『恋する寄生虫』

三秋縋 先生/メディアワークス文庫

潔癖症の青年と、視線恐怖症の少女の物語。
そんな二人が惹かれ合うのは必然的――――彼らもぼくも途中まではそう思っていました。
前半では合うプラトニックな恋愛が、後半では切なく苦しい真実が描かれます。
やるせない空気感が好きな方におすすめの一冊です。

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『さよなら世界の終わり』

佐野徹夜 先生/メディアワークス文庫

『君は月夜に光り輝く』で有名な佐野先生の処女作。

憂鬱ただただ憂鬱
この作品では、思春期の少年少女の行き場のない憂鬱が描かれています。
ずっと続く不条理さに、断念してしまう人も多いでしょう。
人によっては嫌悪さえ抱いてしまうかもしれません。
ただ、心が疲れている時に読めば救われる、誰かの支えになることのできる物語でもあると思っています。

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以上、レビュー記事まとめでした。
気になった作品や記事があれば、ぜひ目を通してみてください。
ここまでご覧くださり、ありがとうございました。