IS-Black Gunman-   作:reizen

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2020/10/23

文章一新しました


第3話 武の異変

 翌日、朝のSHRで織斑先生が「重要事項がある」というので耳を傾けると「クラス代表を決める」という事だった。今日から早速朝から授業なので楓を適度に愛でて寝たが、足りないようだ。

 

「クラス代表とはそのままの意味だ。来月に行われるクラス対抗戦に出るだけでなく、生徒会の開く会議や委員会への出席など、まぁクラス長のような仕事をしてもらうつもりだ。ちなみにクラス対抗戦とは、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点で大した差はないが、競争は向上心を生む。一度決まるとよほど悪い事をしない限り変更はないのでそのつもりで選んでくれ」

 

 と言われているが、どう考えてもこいつらは本気で考えるつもりはないだろう。

 

「はいっ。織斑君を推薦します!」

「私もそれが良いと思います」

 

 早速出たのは織斑だった。なるほど。それは良いかもしれないな。いざとなれば操りやすいし。しかしこの推薦で一番面白くないと思う奴がいるだろう―――オルコットだ。

 さっきから自分が推薦されないことが原因でこめかみに筋が入っている。

 

「じゃあ私は篠ノ之君を推薦します」

 

 それもある意味アリかもしれないな。なにせクラス対抗戦の優勝賞品はデザート半年フリーパスだ。楓の奴が喜ぶだろう。クラス代表の機体は会敵破壊だろうが。

 

「何でそいつなのよ! そんな危険人物!」

「でも実績がある分、クラス対抗戦には勝ち残ってくれそうじゃない」

「でも……」

 

 そんな会話が聞こえてくる。織斑も俺の方を不思議そうに見ていた。どうやら奴は何の話をしているのかわかっていないらしい。

 

「では候補者は織斑一夏と篠ノ之武だな。他にいないか? 自薦他薦は問わないぞ」

「……って、俺!?」

 

 むしろこのクラスにお前以外の織斑はいないだろうが。

 

「織斑、席に着け。邪魔だ。さて、他にはいないのか? いないならこの二人で決選投票をしてもらおう」

「ちょ、ちょっと待った! 俺はそんなのやらないし、武の方が絶対適任―――」

「あながち間違いではないが、自薦他薦は問わないと言った。他薦された者に拒否権などない。選ばれた以上は覚悟をしろ」

 

 というか今あの女サラッと自分の弟の意見に同意した!? 適任って何!? 確かにフリーパス手に入れるなら俺の方が適任なのは否定しないがな!

 

「―――待ってください! 納得がいきませんわ!」

 

 机を叩いて立ち上がるオルコット。一体この選出に何の不満があるというのか。

 

「そのような選出は認められません! 大体、男がクラス代表だなんて良い恥さらしですわ! わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえと仰るのですか!?」

 

 突然大胆な事を言い始めたな。周りにいる奴も何人か同意するように頷いている。

 

「実力から行けばわたくしがクラス代表になるのは必然。それを物珍しいからという理由で極東の猿どもにされては困ります! わたくしはこのような島国にまでIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ございませんわ!!」

 

 ………は? さっきからこいつ何なの? テメェの国も島国じゃねえか。しかも何でサーカスになる。俺たちが操縦したところで道化そのものだとでも言いたいのか?

 

「良いですか!? クラス代表は実力トップがなるべき。そしてそれはわたくしですわ!」

『……さっきから五月蠅いわねあの小娘。潰してやろうかしら』

『お前がそれをするとシャレにならねえし、そろそろ動き出す奴がいるから大丈夫だろ』

 

 と答えを返すとオルコットがある意味最悪な事を言った。

 

「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくていけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で―――」

「イギリスだって大してお国自慢ないだろ。世界一まずい料理で何年覇者だよ」

 

 そこで料理の話題を出すとか、流石は織斑と言わざる得ないな。果たしてその発言は良いことなのかはともかく。

 

「あなたねぇ! わたくしの祖国の侮辱しますの!?」

「先に言って来たのはそっちだろ!? 武! お前からも何か言ってやれ!」

 

 そこで何で俺に振られるのか甚だ疑問なんだが。オルコットもこっちが何か言うのを待っているようで睨んでくる。

 

「……まぁ、ヒートアップする気持ちはわかるが、とりあえず―――」

「決闘ですわ!!」

 

 冷静に話し合わせてやろうとしたらこれである。まぁこれはこれで都合が良いが。

 

「おう。良いぜ。そっちの方がわかりやすい」

「言っておきますけど、わざと負けたりしたらわたくしの小間使い―――いえ、奴隷にしますわよ」

「侮るなよ。真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃいない」

「ま、何にせよちょうどいいですわ。イギリス代表候補生のこのわたくし、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会なのですから!」

 

 一体素人相手にどんな実力を示すかを突っ込んだ方が良いかと迷っていると、織斑が余計な事を言いだした。

 

「ハンデはどのくらい付ける?」

「あら、早速お願いかしら?」

「いや、俺がどのくらいハンデを付けたら良いのかなー、と」

 

 途端に教室中に笑いが起こる。

 

「お、織斑君。それ本気で言ってるの?」

「男が女より強かったのって、大昔の話だよ?」

「織斑君は、それは確かにISを使えるかもしれないけど、それは言い過ぎよ」

 

 織斑千冬から視線を感じたのだが、俺はそれを無視した。何か言いたくなる前に釘を刺そうとしているのだろう。ちなみに布仏は一緒になって笑っているが、見た目だけで目は全く笑っていなかった。女の世界は恐ろしいからそれに合わせているだけだろう。昨日俺からさらに問い詰めようとしなかったことから、その気は元からないのだろう。

 

「………じゃあ、ハンデは良い」

「ええ、そうでしょうそうでしょう。むしろ、わたくしがハンデを付けなくていいのか迷うくらいですわ。ふふっ、男が女より強いだなんて、日本男子はジョークセンスがあるのですわね」

「―――くっだらねぇ」

『あら、やっとかしら?』

 

 向こうからワクワクする様子が聞こえてくるが無視だ。

 

「何が下らないんですの? 先ほど宥めようとするような腰抜けの癖に」

「腰抜けねぇ。それはお前らだろ? ISを使わなければ男に喧嘩を売れないゴミ共が」

 

 途端にさっきまで高揚していたムードは一変して冷めてしまった。というか醒めてしまったというのが正しいか。

 

「何ですって?」

「では逆に聞くが、そこの人間を超越する代わりに男性が女性に求める一般的な技能を完全に捨て去ったメスゴリラはともかく、他の大した訓練も受けていない女が訓練された男に敵うと本気で思ってんの?」

「と、当然ですわ! それに今は女の方が―――」

「優れているって? じゃあ何で軌道エレベーターはないの? 優れているなら今頃宇宙艦や宇宙ステーション、月や火星のテラフォーミングも終わっているはずだよな? 女性優遇制度を施行した結果がこれだぜ? 十年もあって高がこの程度の成果しか出せない無能な上、子孫も残そうとしない女に一体何の価値があるってのさ? 女性優遇制度に賛同するっていうのはつまりそういうことだ。未だに重力に魂を引かれた哀れなゴミ共が。お前らの価値はお前らが嫌う男と同等なんだよ」

「黙りなさい! わたくしたちはISを動かせますわ!!」

「それで今では兵器となったISを動かして何をするの? 兵器は兵器らしく人を殺す? さぞ大量の汚い花火を見れるだろうなぁ」

 

 なんて言っていると俺に近づいてきた織斑千冬が拳を振り下ろしたが、それは空中で止まった。

 

「……何をした?」

「ただバリアを張っただけ。俺は箒と違うんでね。備えあれば憂いなし。むしろこれくらい、IS使わなくても普通に展開できるでしょ? できない方がおかしいんだけど」

「………全く。言い過ぎには気を付けろ。お前のさっきの言葉は度が超えている」

「知ったことかよ。言われたくないならやればいい。見下されたくなければ潰せば良い。それだけだ。余計な口を開くから論破される。そして暴力に訴えてくる奴らは本当に―――弱すぎた」

 

 一時期騒ぎになったが、あっさりと鎮静化したからなぁ。やっぱりあの辺り一帯の奴らを潰したのが原因かなぁ。

 

「まぁいい。これ以上余計な騒ぎは起こすなよ」

「どうだか。俺を御したいって言うなら生身で実力を示せば良い」

「……お前を暴力で御したら、IS学園が半壊するだろうが」

「へー。アンタもそんな評価だったとは、そりゃ意外だったな」

「お前の異質さを考えればそれくらいはな」

 

 だが決して間違いだというわけではないんだけど。

 

「さて、話は終わりだ。勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。織斑とオルコット、そして篠ノ之兄はそれぞれ用意をしておくように」

 

 と言って締めくくられたSHR。俺に視線が集まっていたが俺はスルーしていた。

 

 

 

 

 

「どういうつもりだ、お前は!」

 

 三時限目が終わったところで箒が現れた。

 

「織斑の所に行かなくていいのか~?」

「そんなことよりも貴様だ! まさか離れている間にあんなことを考えているとはな!!」

「いやいや。妥当な思考でしょ。男女間の一番の特徴は子どもを孕ませるか産むかの違いなんだ。だったらそれを放棄する女は男と何ら変わらないどころか、身体能力を加味すれば劣化版でしょうが。実際大したことない奴ばかりだったし」

「もうやったのか?!」

「………あのさ、「自分たちが強い」とか言っておいて「暴力反対」ってのが無理あるだろ。男の風上に置けないとかそう言うレベルじゃねえよ」

 

 しかも質が悪い事に、そう言う奴って大体は既に屈強な奴が味方だったりするんだ。さぞカツアゲし放題だったろうね。それが今度は自分たちがされる番になるとは思わなかっただろうが。

 

「やっぱり何事も平和が一番なんだよなぁ。男にも女を選ぶ権利はあるっての。つうかそれまで否定されたらそれこそ戦争待ったなしだぞ」

「……よくそんなことを簡単に言えるな、お前は」

「男って立場は色々と苦労するのです。偉い人にはそれがわからんのですよ」

 

 半分近く的に返しているのに気付いた事に気付いた箒は頭を抱える。

 

「………全く。この先ちゃんと生きていけるのか、お前は……」

「心配ご無用。むしろ箒がちゃんと生きていけるか心配だなぁ。箒レベルなんてそこらにゴロゴロいるし、簡単に死んじゃいそうだ」

「………あ?」

「いや、そりゃそうでしょ。もしかして姉貴の失踪でまだ家族バラバラにされたこと怒ってる?」

「当然だ! アレのせいで私たちがどれだけ迷惑を被ったか!」

 

 どうやら姉に対する怒りはかなり高いようだ。まぁ箒だし仕方ないか。

 

「むしろ俺は感謝しているさ。おかげで俺は真っ当な人間になれたから」

「何?」

 

 なんて会話をしていると前の方で織斑が叩かれていた。迂闊な発言をしたせいだろう。

 

「ところで織斑、お前のISだが準備まで時間がかかる」

「え?」

「予備機がない。だから、少し待て。専用機が用意されることになった」

 

 すると教室にいたクラスメイト達が騒ぎ始めた。

 

「専用機!? 一年の、しかもこの時期に!?」

「つまりそれって政府からの支援が出てるってことで……」

「ああ~。いいなぁ……。私も早く専用機欲しいなぁ」

 

 だが何故か織斑はわかっていないらしい。アイツにちゃんと竿があるのかと疑問を感じてしまう。

 

「織斑、教科書六ページを……いや、ここは篠ノ之兄。前に出て説明しろ」

「…………は? 何で?」

「あれだけの事を言ったんだ。少しはマシな授業ができるだろう」

 

 とニヤニヤしながら俺を見るメスゴリラ。まだゴリラ扱いされていることが気に食わないらしい。………やれやれ。全くあのゴリラは。

 俺は前に出て教壇に昇って説明を始めた。

 

「さてと、まず専用機云々に関する前にISコアについて触れておくか。さて織斑、今世界に判明している存在するISコアはいくつだと思う?」

「………えっと、たくさん?」

「その後ろの奴。答えて」

「467個」

「常識の範囲だな。ちなみに「低俗な漫画を(4)(6)(7)」の方式とか言って男子が読んでいたひと昔前のラノベを破いていた奴がクラスにいたが、その結果が今の世界だからな。R-18はまだ早いが、ロボット系の漫画を読めばこの世界の技術がどれだけ遅れているか理解できるからな」

 

 そう言って俺は電子黒板に「ISコアの数(約)467個」と書く。

 

「さて、織斑。ISコアを作成できる人間は世界に一人しかいないが、そいつの事をフルネームでなんという?」

「え? そりゃあ……篠ノ之束さん―――」

「おしいな。後は(通称:人格破綻者)と入れるべきだ。まぁテストでそんなことを書いている奴がいても点数もらえないけどな」

 

 と言ってコアの数の隣に「唯一の製作者:篠ノ之束」と書き足した。

 

「んで、この馬鹿が作ったコアは5年前の失踪を気に本格的に世界に管理されるわけなんだが、それぞれの国、そして国から企業や組織などに割り振られてコアの複製を行うための研究や操縦者の育成が行われているわけだ。実質的な無限エネルギーや絶対防御などの機能、それに加えて人格を持つんだからな。そう簡単に開発できるわけないのだから、十年も経つし教科書もあるんだからそろそろ絶対防御の実現やPICなんて捨てて人型兵器を開発した方が良いに決まってるのにな。どうせアルビオンとか聖天八極式とか出るんだし。…あ、でもPICなかったらレーヴァテイン作れねぇか」

「いや何の話!?」

 

 織斑から突っ込まれたが無視した。いやなんとかドライバ使って無双したいじゃん。原理が違う? なんちゃってで良いんだよ!!

 

「まぁその話は置いといて、本題に入るがISが開発されるパターンとして主に2つのパターンが存在するんだ。そのパターンは主に試作機と量産機。今の試作機は主に今話題の第三世代兵器を搭載されている機体が主だな。俗に第三世代兵器という奴だ。まぁ興味ないからそこまで調べちゃいないからどんな兵装かまでは知らないが、今各国の主流は主に第三世代兵器搭載機の開発と運用で、運用も精々試験的な運用程度となる。そして量産機………って織斑、大丈夫?」

「…………わからん」

「OK。じゃあ簡単に説明すると、試作機は死ぬ可能性が高い機体。量産機は超安全と思っておけ。それで大体行ける」

「適当過ぎるわ。馬鹿者が」

「どっかの馬鹿が無駄に殴った結果だっての。これに懲りたら少しは暴力は控えろよクソゴリラ」

「やっぱり私の事を言っていたのか。後で覚えておけよ」

「それはこっちの台詞だアホが」

 

 そう返すと織斑が何が言いたそうにしているがとりあえず無視しておいた。

 

「さて、量産機の方に話を戻すけど、これは大体安全面が正面された状態……イメージするなら簡単に乗れるように、一定のバランスに調整された機体だな。代表候補生になった後は大体この機体で操縦訓練を行うわけ。で、量産機でもカスタム機が存在するんだけど、ここでいったん区切るとしよう。ここから先に突入した止まらなくなるから」

 

 あと、ISから脱線するから。

 

「あとこれはおまけだけど、例外として「その人間専用」の機体だったり、「技術者の趣味全開で作られるたった一つの機体」という意味での専用機が存在することもある。だけど今のところ、ISにはそういうものはなかったはずだよな、ブリュンヒルデ」

「その呼び方で呼ぶな。……まぁそうだな。私の「暮桜」も一応は試作機的な位置に当たるからな」

「でも専用機だと最後にはワンオフ機になる仕様になるから、「その人間専用」機は作る意味ないから、あるとすれば「技術者の趣味全開で作られるたった一つの機体」の方になるわけ」

 

 ちなみにあのクソ姉の場合はそう言う機体を作ろうとしているんだが、止める術はないだろう。諦めろ。

 

「話をコアの方まで戻すと、ISコアは主に国によって管理され、学園入学前に専用機を手に入れるには高い適性と厳しい訓練の果てとコネでなれる「代表候補生」もしくは「企業代表者」になる必要があるが、織斑はそのどちらにもなっていないイレギュラーな存在で、本来ならISを預けられる立場じゃない。だけどこれまで動かせられなかった男の貴重な操縦データが欲しいから渡されるってわけ。わかったか?」

「ああ。……ん? じゃあ武にもISが渡されるのか?」

「断ったからそれはない」

「何?!」

 

 何故そこでアンタが驚くと言いたくなって織斑千冬の方を見る。

 

「正気か? というか、そんなわがままが通じる立場じゃないだろう!!」

「え? あの程度の機体スペックで動かせとか言うなら、俺は今すぐIS学園止めてISを擁するすべての国を滅ぼすよ。ビーム兵器すら量産されていないって何? 兵器として見ていてその程度かよって大森林できるぐらい笑ったわ」

 

 何せひとしきり笑った後の俺の発言が「うん。この程度で女が強いと擁護するんだから、もう地球なんて滅ぼした方が良いな」だからなぁ。あの時の轡木さんの引いた顔は印象的だった。

 

「それにこれは世界に通達済みだから。「IS送ってきてもコアだけ回収してガワは解体しておく」って」

「ふざけているのか、お前は」

「至極真面目だが?」

『当然の判断よねぇ?』

 

 まぁ、そもそもどっちを先に渡すかで揉めていたらしいから、しばらくすると黙ったんだけど。特に俺って色々なところから危険人物扱いされているからなぁ。

 

「あ、あの、織斑先生……」

 

 織斑の列に座る女生徒の一人が挙手して発言する。

 

「篠ノ之さんと篠ノ之君って、もしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか?」

 

 もしかしなくてもそうなんだが、この女は何と答え―――

 

「そうだ。こいつらはアイツの弟妹だ」

 

 あっさりバラシやがった!?

 まぁどうせすぐばれるし……というかこれまで何度かバレてきたから当然と言えば当然かもしれない……が、よくよく考えればおかしいことだと考えたところまでは良かったが、女たちの爆音に中断された。

 

「ええええっ?! す、すごい! このクラス、有名人の身内が三人もいる!」

「ねぇねぇっ、篠ノ之博士ってどんな人!? やっぱり天才なの!?」

「篠ノ之さんも天才だったりする!? 今度ISの操縦教えてよっ!」

「って言うかアンタ、篠ノ之博士にコネがあるんだったらISコアを寄こしなさいよ!」

 

 と言った奴が俺に近づいて来た瞬間、俺は怯ませた。

 

「あの人は―――」

「ひっ!?」

「何をしている、篠ノ之兄!」

「………あ、あれ……?」

 

 いつの間にか俺の右手には銃が展開されていた。睨みを利かせていただけなのに……ああ、トラウマか。

 

「あなた、あれだけの事を言っておきながら人に兵器の一つである銃を向けるなんて、一体どういう神経を―――」

「―――ごちゃごちゃ喚くな。男に武器を向けられるのは、お前ら女が行ってきたことの代償だ」

 

 そう言って俺は教室を出る。

 

「気分が悪いから落ち着かせて来る」

 

 念のため告げておく。ああ、ヤバい。今すぐにどうにかなってしまいそうだ。


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