2020-10-31

腐女子って「同性愛」に寛容な代わりに「異性愛」に厳しい人なんじゃないかな?と思った。

最近国内外わず実写で同性愛を題材にした作品が増えてきている、と感じる。

日本国内では「おっさんずラブ」が非常に高い人気を博した事は記憶に新しいし、タイBLこと「2gether」は世界中で大反響を得ているらしい。

ネット感想に触れるとそれらの作品は主に女性、それも男性同士の同性愛を嗜好する所謂腐女子」と呼ばれる女性達に好まれているように思う。勿論全く男性が居ない訳では無いとも思う。

男性同士の恋愛を扱った所謂BL」だからというだけではなく、性別関係なく愛し合う二人の恋愛ドラマ物として内容も面白いらしい。ドラマ面白くて人気があるならそれに越した事は無い。

それらのドラマ現実ではマイノリティー故に生きづらい思いをしているLGBT、その中の「ゲイ」の人々を描いている事もあって現実LGBTの方達からも好評らしい。

おっさんずラブ」も「2gether」も出演されている俳優さん達がカッコ良く魅力的であるお話面白いだけでなく、そういう意味でも女性ゲイ人達に人気が出ただろう事はそちらの方面に疎い自分でも理解出来た。

腐女子ってどんな人なんだろう?

腐女子とは男性同士の恋愛萌える嗜好がある女性達を指す呼称である男性同性愛者、所謂ゲイ性的少数派であるため、彼らの恋愛を許容する腐女子LGBT理解がある人達である、とも言われている。

その定義自体はあまり間違っていないと思う。腐女子人達ゲイ人達を見ても「え?何で同性同士で?」とは言わず、「同性同士の恋愛いいよね!」と応援する傾向があるのは、ネット上で彼女達を見ていると思う。

だが、彼女達が全ての愛し合う人達に大らかであるかと言われればそうでも無いと思う。男性同士の同性愛所謂BL」には確かに寛容だと思う。だが、異性同士の異性愛所謂NL」には強い嫌悪を持っている人も多く見られる。

勿論全ての腐女子異性愛嫌悪している訳では無い。異性同士の恋愛物も同性同士の恋愛物も並行して楽しんでいる人も多いし、「男性同士だから良い」のではなく、たまたま好きになった二人組が同性だった人も居る。

それはそれとして、やはり異性の恋人同士に強い敵意を持っている腐女子が多い事も真実だと思う。何故彼女達が異性愛を嫌うのか、本当のところは自分には分かっていないと思う。腐女子の正確な数さえよく分からない。

ただ、「異性同士の恋愛は性欲ありきで気持ち悪い」「女性一方的男性に消費されているのが嫌」「自分女性であるから女性が出てくるのは生々しい」みたいな意見はよく目にした。

BLファンタジーってどういう事なんだろう?

古くからBLファンタジー」という言葉存在した。男性妊娠など、現実では起こりえないだろう描写BLの中に存在する事を指してそういう言葉が生まれたんだろうなぁ、と自分はこれまで思っていた。

そういう意味もあるのだろうけど、本質的にはもっと大きな意味を含めているんじゃないだろうか?と最近思い始めてきた。BLファンタジーというのは、もしかして女性存在しない世界での恋愛物」という事ではないのだろうか。

自分BL作品に詳しくないのできっと間違っているかもしれない。BL作品でも全ての男性子供を産めるようなファンタジー世界で無ければ女性存在する筈だし、設定も現実に沿った物の方がずっと多い筈だ。

女性存在しない」というより、「男性恋愛対象となる女性存在しない」の方が正しいのだろうか。BLに登場する女性は、同性愛理解があり温かく見守ったり、BLを崇める腐女子である事が多く、自分恋愛に加わらない。

BLでは「女性キャラ恋愛対象として出て来ない」「女性男性性的搾取される事が無い」「女性男性同士の恋愛を引き裂くような事は無い」事が多いんじゃないだろうか。

同性同士の恋愛を扱った作品BLで、そういう作品からこそ好んで嗜んでいる人達腐女子なのだから、もし女性キャラが登場してその人も交えた三角関係が展開されるならそれはBLではないだろうし腐女子も怒る気がする。

男性同士の尊くて美しい真実の愛が繰り広げられる中、彼らを引き裂くような真似をする無粋な女性存在する事が無い世界。それこそが「BLファンタジー」と呼ばれる理由なのだろうか。何か違う気もするけどそこは保留する。

同性愛禁忌であるからこそ真実の愛?

腐女子の中に男性同士の同性愛を尊び、異性同士の恋愛を嫌う人が理由もしかしてこういう事なんじゃないだろうか…?と自分は考えている。

異性愛と違って同性愛禁忌とされているため障害が多い。それでもお互いを愛し合い結ばれようとする姿は、世間で当たり前の事として受け入れられている異性愛よりよほど真実の愛に近い」という人も居る。

ロミオとジュリエットなどもそうだけど、障害があり誰に認められなくてもそれでも愛し合う二人が映えるという考え方は自分にも分かる。そういう視点から見れば、周囲から理解されず苦しむ人が多い同性愛は心を惹く題材だと思う。

しかしこの前どうも気になる事があった。禁忌であり障害が多いからこそ同性愛BLを嗜好する腐女子人達が、同じ禁忌であり障害が多い恋愛を繰り広げるのが異性愛者だと今度は「気持ち悪い」と言う所を自分は見た。

最近ある漫画に登場した双子兄弟が一部の腐女子に人気を博している。優れた弟に強い嫉妬憎悪と兄としての愛情を併せ持つ兄と、親に迫害されて育つも兄が自分に見せてくれた優しさに心を救われた弟という二人だった。

この二人はお互いがお互いに強い感情を向け合っているという事で、同性愛を愛する腐女子にはとても好意的に受け入れられた。二人とも家庭があり妻子も居たけど、二人ともそれぞれの理由でその妻子から離れる事になった。

二次創作ではこの二人は何か違えば恋仲になっていたのではないか、というifの設定が盛り上がっているし、もし二人のどちらかが女性として生まれていれば間違いなく恋人になっていただろうなとも冗談半分に語られてもいる。

腐女子の中には女体化を愛好する人も居る?

BLというジャンルの中には女体化というシチュエーション存在する。もしあのキャラクターが女性として生まれていれば…というifであり、セックスの際に挿入される側であるけが女体化される事が多いらしい。

勿論全ての女体化BL女性向けである訳では無い。腐女子の中には「BLでまで女を見たくない」と女体化を忌み嫌う人も居るし、そもそも女体化TS男性向けのジャンルであるという声も大きい。

女体化は厳密にはBLではないかもしれないけど、腐女子の中には自分の好きなコンビの一人を女体化する人もそこそこ居る。全ての女体化物がBLという訳では無いけど、BLの延長線として女体化を楽しんでる人も居ると思う。

先述した最近人気のある双子兄弟も、もしどちらかが女体化したら…というシチュエーションでの二次創作が一部で盛んになっている。自分が見たところだと、もし兄上が姉上だったら?というシチュエーションが多い気がする。

二人とも重度なブラコンであるためか「もし兄上が姉上だったら弟は抜きまくってる」「姉上の方から弟を襲う」「弟の方から姉上を襲う」など結構下品な話をしている人も見られる。R-18ネタ界隈は全体的にそういう物だけど。

元々兄弟BLというのは昔から根強い人気があるジャンルという印象がある。同性同士という禁忌血縁である兄弟という禁忌も加わるのだから障害のある恋愛を好む腐女子の人には堪らないのだろうな、と理解出来る。

その双子兄弟が登場する漫画には兄弟女体化ではなく、原作から異性同士の兄妹も登場する。その二人は作品の顔となる主人公ヒロインで、短く言うと妹想いの優しいお兄ちゃんとお兄ちゃん想いの優しい妹である

作品が始まった当初この二人には恋愛的な意味特定パートナーが居らず、恋愛的な意味ではないけどお互い強い感情を持ち合っていたため、極々一部でこの兄妹を恋仲にした二次創作を創る人達も居た。

この二人は最終的にお互いの伴侶を見つけ家庭を持った事が示唆されていて、兄妹同士で恋仲になるのは一般的不道徳であるとされている事もあって、この二人が恋仲になる二次創作作品ファンからは嫌われがちである

※ここから主人公兄妹の組み合わせを○○、双子兄弟の組み合わせを△△兄弟表記する。

ここから自分腐女子に対して違和感を持った出来事の話なのだけど、前述の△△のBL妄想同性愛近親相姦という二つ世間からは受け入れられ難い要素があった。片方を女体化した場合でも近親相姦は残る。

○○兄妹の二次創作原作では異性同士ではあるけど、近親相姦という要素がある点では△△兄弟と変わらない。そこで△△兄弟BLを嗜む人に何故○○兄妹の組み合わせは嫌われるんだろう?と尋ねた所、こう返ってきた。

○○はあんな良い子達に近親相姦の業を背負わせちゃダメでしょ…ってなるけど△△だと特に兄上が兄上なのでまあいいかぁ!よろしくなァ!となると思われる
小動物的な○○○をあの家族想いな長男が犯すとか見たくねえし… その点兄上が犯されるのは見たい
本編の性別そのままではなくTSさせてるからだと思う
これがもし本編から姉弟なら近親相姦とかキモ…ってなる 姉上は兄上だから良いんだ
分かりやすく言ってやる 原作で本当に兄妹のキャラエロは生々しくて気持ち悪いけど姉上はネタから良いんだよ

他にもあったけど、特に印象が残った感想はこんな感じだった。短く纏めると「BL女体化一種ネタから良い」「原作からの兄妹は生々しいから無理」という事だと思う。lgb

言いたい事は分かる。BLファンタジーとして現実と一線を画しているのでファンタジーとして割り切って楽しめる。一方異性同士、それも兄妹というのは生々しいから無理。確かに感覚として分かる。

しか自分の中でどうしても腑に落ちないところはある。BLファンタジーなので割り切って楽しめる。BLが生々しい恋愛に嫌気がさした女性に愛されるのはそういう事なんだと思う。では現実存在するLGBTの人はどうなのだろう?

腐女子の人がBLを愛好するのは「現実異性愛連想させないファンタジーから」「女性性的搾取されない世界から」「性別の壁を乗り越えて愛し合う同性愛こそが真実の愛だと思うから」が主な理由からだと思う。

ゲイ人達にとって同性愛とは現実の事だし、ただ好きな人と愛し合いたいだけなのに障害なんて欲しくなかったんじゃないだろうか。また、彼らの中には女性を「何もしなくても自然男性に好かれる」と嫌っている人も居る。

BLを愛する女性にとってゲイは「女性性的対象と見ない」「男性のみを性的対象として見る」存在からこそ、好ましく思う所もあると思う。本当に極々少数派だと思うけど、女性を嫌うゲイの事を「所詮女になりたくてもなれなかった男がミソジニーを拗らせているだけ」と侮蔑する腐女子ネットで見た事がある。本当に極々一部だと思うけど、これが普段BLを嗜みLGBT擁護する腐女子本心なんだろうか…と衝撃を受けてしまった事は忘れられない。

長くなったけど最後に…腐女子という人達は、性的マイノリティーの人「にも」優しい博愛主義者ではなく、マイノリティーに寛容な分だけマジョリティーには厳しい人達なんじゃないだろうか…?と最近思い始めている。

https://dev.ftbucket.info/scrapshot/ftb/cont/img.2chan.net_b_res_741641553/index.htm

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