「演歌第七世代」美良政次&「歌謡新時代の恋人」新浜レオン 演歌を聴かない世代に素晴らしさ広める!
2020年10月9日 05時00分
「演歌第七世代」を自負する歌手美良政次(年齢非公表)と「歌謡新時代の恋人」と呼ばれる新浜レオン(24)が令和の歌謡界に新しい風を吹かせようと躍動している。本紙を訪れた旧知の2人は、コロナ禍にめげないパッションで演歌界の盛り上げに挑戦する思いを披露した。
ピーターが1969(昭和44)年に発売し、大ヒットした名曲をカバーした3枚目のシングル「夜と朝のあいだに/霧の海」を9月にリリースした美良。元高校球児で甲子園を目指していた新浜は令和時代初日の昨年5月1日、「離さない 離さない」でデビューし、第61回日本レコード大賞新人賞を獲得し注目を集める存在。その2人が一致したのは、演歌を聴かない世代への浸透と演歌の素晴らしさを広めることだった。
美良は「幼いころ、演歌は身近にあった。テレビの歌番組でもポップスと演歌は一緒で、音楽としての垣根はなかった。いい歌はジャンルでなく、心に響くかどうかだと思う」と話し、「夜と朝の―」は「ピーターさんの歌を聴いたことのない人たちに時代を超えた名曲を通して訴えることができるはず」とも。
とはいえ、レコーディングではまねをしたくない、とピーターの曲をあえて聴かないように心掛け、“美良色”を押し出した。
父親が歌手でその姿を見て育った新浜と美良の出会いは昨年11月、東京・池袋で同じステージへの出演だった。美良が歌った「ラヴ・イズ・オーヴァー」に感銘を受けていた新浜にレコード大賞新人賞受賞の一報が入り、忘れられない日に。
新浜は今年、「第34回日本ゴールドディスク大賞ベスト・演歌/歌謡曲・ニュー・アーティスト」も受賞。サンリオとのコラボキャラクター「れおすけ」を持つなど、演歌のジャンルにとどまらない活動を展開、10月1日には7月にリリースしたニューシングル「君を求めて」の「れおすけ盤」「ラブリーレオン盤」が発売された。
新時代の演歌歌手、美良は得意の料理の腕を生かしユーチューブで酢を巧みに使った「お酢侍」として時短でできる簡単レシピの公開を始めた。新浜もユーチューブをフル活用。「新しい演歌の時代に動画配信、SNSは不可欠」と、お茶の間に限らず、テレビを見ない世代への浸透を図る考えは同じだ。
霧の街で知られる故郷・広島県三次市から画家を目指して上京した美良はビジュアル系バンド経験もある。「今年はコロナで厳しいが、演歌歌手が野外フェスに出演するのもいいかなと思っています。『フェスはロック』という垣根を崩す挑戦です」と明かす。
これに新浜も賛同し、「西城秀樹さんの自分と同じ24歳当時の映像を見たら、子どもからお年寄りまですごい盛り上がっているんですよ。『ヒデキーッ!』って。演歌であれを目指したい」。
新浜は球児時代の友人がプロ野球選手になり、「一軍になれば、登場曲に自分の曲を使ってもらう約束なんです」と打ち明ける。
「衣装をはじめ、常に変わったことをやりたい願望がある」と美良。新浜も「ラブリーとか呼ばれると、ちょっと前まで丸刈りだった自分はちょっと戸惑いましたけど(笑)。背伸びしないで全力を出したい」と笑顔で語った。
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