ビジネス

イーライリリー、継続中のコロナ抗体薬試験成功に自信

 10月27日、米製薬大手イーライリリーは、現在続けている新型コロナウイルス感染症の軽度から中程度の患者向け抗体薬の臨床試験について、承認にこぎ着けられると自信を示した。写真は9月、サンディエゴの同社オフィス(2020年 ロイター/Mike Blake)

[27日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーLLY.Nは27日、現在続けている新型コロナウイルス感染症の軽度から中程度の患者向け抗体薬の臨床試験について、承認にこぎ着けられると自信を示した。

イーライリリーが実施した新型コロナの入院患者向け抗体薬の治験では効果が得られなかった。しかしダニエル・スコフロンスキー最高サイエンティフィック責任者は、そうした残念な結果が「(コロナの)予防や初期治療に成功するチャンスを損なうとは想定していない」と強調した。

同社は既に1種類の抗体薬の緊急使用許可を米食品医薬品局(FDA)に申請しており、早ければ11月には複数の抗体を合わせた「抗体カクテル」の緊急使用も求める方針。

一方同社が発表した第3・四半期の1株利益は1.54ドルと、リフィニティブのIBESに基づくアナリスト予想平均の1.71ドルに届かなかった。糖尿病治療薬トルリシティなど幾つかの主力製品に価格押し下げ圧力がかかったことなどが響いた。

トルリシティの第3・四半期売上高は11億1000万ドルで、みずほがまとめた市場コンセンサスの12億7000万ドルを下回った。同社全体の売上高も57億4000万ドルと前年同期比で5%増加したものの、アナリスト予想の58億8000万ドルに達しなかった。

通年の売上高見通しは237億-242億ドルに維持した。

FDA、ギリアドのレムデシビルを承認 米で初のコロナ治療薬に
10.22
再送:三菱重、従業員の出向をトヨタ系などに打診 業績悪化で=関係者
10.27
アストラゼネカ開発のコロナワクチン、高齢・若年双方に免疫反応
10.26
アングル:新型コロナウイルスは糖尿病の引き金か、症例相次ぐ
10.22
米ギリアド、通年見通し引き下げ レムデシビルの販売予想下回る
10.28
シンガポール、インフルワクチン2種の使用停止 韓国で死亡事例
10.26
三菱電機、通期の営業益を1500億円に上方修正 費用削減が奏功
10.29
新型コロナ回復患者の血漿療法、臨床効果みられず=論文
10.23
英調査で市民の新型コロナ抗体保有率低下、社会全体の免疫低下か
10.27
キヤノンが通期業績を上方修正、コロナからの回復が想定上回る
10.26