[27日 ロイター] - 米製薬大手イーライリリーLLY.Nは27日、現在続けている新型コロナウイルス感染症の軽度から中程度の患者向け抗体薬の臨床試験について、承認にこぎ着けられると自信を示した。
イーライリリーが実施した新型コロナの入院患者向け抗体薬の治験では効果が得られなかった。しかしダニエル・スコフロンスキー最高サイエンティフィック責任者は、そうした残念な結果が「(コロナの)予防や初期治療に成功するチャンスを損なうとは想定していない」と強調した。
同社は既に1種類の抗体薬の緊急使用許可を米食品医薬品局(FDA)に申請しており、早ければ11月には複数の抗体を合わせた「抗体カクテル」の緊急使用も求める方針。
一方同社が発表した第3・四半期の1株利益は1.54ドルと、リフィニティブのIBESに基づくアナリスト予想平均の1.71ドルに届かなかった。糖尿病治療薬トルリシティなど幾つかの主力製品に価格押し下げ圧力がかかったことなどが響いた。
トルリシティの第3・四半期売上高は11億1000万ドルで、みずほがまとめた市場コンセンサスの12億7000万ドルを下回った。同社全体の売上高も57億4000万ドルと前年同期比で5%増加したものの、アナリスト予想の58億8000万ドルに達しなかった。
通年の売上高見通しは237億-242億ドルに維持した。
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