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旭区版 掲載号:2013年2月28日号
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「関東地区高校放送コンクール」ビデオメッセージ部門で「優良賞」に輝いた 後中田(ごちゅうだ)孝章(よしあき)さん 中白根在住 白山高校2年

「驚き」作り自己表現

 ○…「実感がわかないですね。他人事みたい」。1月27日に開催された「関東地区高校放送コンクール」ビデオメッセージ部門に県代表として出場し、3位に相当する「優良賞」を受賞した。郷土に関する話題を5分間の映像にまとめる課題に対し、「鎌倉」を選択。「中学の時に父親に連れて行ってもらった、街と自然が調和した鎌倉の壮観な姿を伝えたかったんです」

 ○…発想力で勝負した。街の歴史や企業を取り上げたドキュメンタリー作品が多かった他校に対し、ひとりの高校生がスマートフォンを片手に鎌倉をツアー形式で紹介する作品に仕上げた。場面の切り替えには襖の閉まる画像を、所々にオリジナルの効果音を加えるなどの工夫を加え、「見ていて楽しい」映像を目指した。「みんなを驚かせたかったんです。『あいつ、こんな奇抜なことをやるのか』と自分を認めてもらいたかった」と笑顔になる。

 ○…作品づくりの原動力となったのが強いハングリー精神だ。物心ついたときから絵を描き、中学校入学後はクラシックやジャズなどの音づくりに励んできた。「どちらも他人からの評価を得られずにやめてしまった。その時、ものづくりをしていない自分がいかに無気力かを実感しました。芸術に飢えていた」と振り返る。活力を取り戻すために選んだのが映像づくり。友だちに誘われたこともあり、1年前に高校の「放送愛好会」に入部。自己表現できる場を取り戻した。「映像はいままでやってきた音楽などの経験、自分の感性をフルに生かせる。今では毎日、映像のことばかり考えています」

 ○…目指すは皆が「圧倒される」作品を作ることだ。大切にするひらめきを生むために、映画や音楽などに触れ、インプットを増やす日々を送る。「モヤモヤした状態からアイデアが生まれるのが楽しい。ずっと”芸術家”でありたいですね。表現手段は映像以外でもいい。芸術は自己表現ですから」
 

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