明治座・東宝・ヴィレッヂによる
“三銃士企画”が旗揚げ!

 明治座、東宝、ヴィレッヂ。それぞれ歴史もカラーも異なる三社から、同じ年齢の男性プロデューサー3名が立ち上げた本企画。東京で最も長い歴史を持つ劇場“明治座”を舞台に、先人たちの足跡を尊愛し、これからの未来を見つめながら、ケレン味とスペクタクル感満載のエンターテインメントを作ることを共通の目的とし、名付けて“三銃士企画”として始動します。
 第一弾公演は、漫画家・岡野玲子による「両国花錦闘士(りょうごくおしゃれりきし)を舞台化。架空の1980年代後半から90年代初頭のバブル期を時代背景とし、考えや行動などが軽はずみで、浮ついている空気感の中、その対極ともいえる、荘厳にして神秘なる角界を女性目線で描くと如何様になるのか……。
 そこには、スポ根ではない、別の魅力に満ちたワンダーランドが広がっているのです。

時代の先駆け、
空前絶後のお相撲漫画が
初の舞台化!

 「ファンシイダンス」「陰陽師」など、博学多識と鋭い洞察力に裏打ちされた物語、繊細にして流麗なタッチのイラスト、そして独特なユーモアで多くの熱狂的ファンを持つ漫画家・岡野玲子。その異才が相撲とめぐり合い生まれた「両国花錦闘士」。1989年から90年にかけて、ビッグコミック スピリッツ(小学館)にて連載された本作は、当時あまり存在しなかった相撲漫画というジャンルを発掘するとともに、その視点は以降に生まれた作品群と一線を画しており、おそらく空前にして絶後の相撲漫画といえます。汗と根性は少なめ。どこまでも見目麗しく、ロマンスに彩られた力士たち。女人禁制の国技ともいわれるスポーツを乙女の視点でポップに一刀両断した果てには、力士や相撲道の神髄が精確に描かれており、その奥深い作品の魅力に誰もが気づかされます。
 相撲と演劇の起源は、共に神事であった……。
 この真理を核に、劇場という晴れの舞台において、両者の融合を最高の、歌あり、ダンスあり、笑いあり、相撲ありのエンターテインメントとしてお届けいたします。

 そして本作の作・演出は、ち密な人間描写と卓越した発想力で、近年は歌舞伎の脚本から、劇団四季の演出まで幅広く手掛ける、現代演劇のトップランナーの一人、青木 豪。主題歌は、言わずと知れた熱狂的な相撲ファンであるデーモン閣下が手掛けます。

これぞ異種格闘技!
豪華キャストが勢ぞろい!

 『両国花錦闘士』は、個性とクセが強すぎる登場人物たちが作品の最大の魅力です。
力士であることに高い誇りを持ちながらも、美形でやせ型のナルシスト・昇龍は、今や映画、ドラマと日々見ない日はない程に数々の作品で様々な表情を魅せ、まさに役名の如く昇り龍の勢いを見せる伊藤健太郎が演じます。
 内気だが相撲への情熱は人一倍、色白でぽっちゃり体型、昇龍のライバル雪乃童には、アングラから古典・現代劇となんでもござれの若手実力派・大鶴佐助。相撲が大嫌いな相撲記者・淳子には、ミュージシャンとしてだけでなく、卓越した演技力で映画・ドラマ・舞台で幅広く活躍する大原櫻子。相撲部屋の女将・節子には、“スー女”なんて言葉がなかった頃から自他ともに認める相撲好き、スー女の先駆者といっても過言ではないベテラン女優・紺野美沙子。そして、昇龍を惑わす大手芸能事務所の女社長・桜子には、シリアスからコメディまで幅広い作品で、独特なオーラと存在感を放つりょう
 更に、原 嘉孝(ジャニーズJr.)入江甚儀徳永ゆうき岸本慎太郎(ジャニーズJr.)根岸葵海(ジャニーズJr.)大山真志橘 花梨加藤梨里香市川しんぺー福田転球伊達 暁と、若手からベテラン、アイドルから演歌歌手、小劇場から大劇場、ストレートプレイからミュージカルと幅広いジャンルの個性豊かなキャストが顔を揃えました。
土俵の上での異種格闘技戦にどうぞご期待ください。
okanobanner