創刊直後のまだアニメディア増刊扱いだった頃
……だいたい2000年前半に比較的大きく取り上げられていた
ギャルゲー『末廣商店街』というタイトルが気になった。
当時開設された公式サイトはもちろん消滅。
今となってはgoogle検索してもほとんど情報がない
(動画サイトでメインテーマやドラマCDの一部が聴ける程度)
なので、当時雑誌掲載されていた情報などを大まかにまとめてみた次第。
まず、99年9月にキャラクターとバックボーンを
簡単に紹介するドラマCDが発売されている。
当初は当時既にプロとして活躍中の声優が声を当てていたが、
その後この作品のために声優オーディションが行われ、
年末にはその様子を収めたプロローグビデオと
彼女たちがはじめて演技に挑戦したドラマCDが相次いで発売された。
発売元は、現在ほぼ美少女系から撤退したワンダーファーム、
ハードは全年齢向けにもかかわらずWindows。
プロデューサーは窪田正義(=六月十三)。
キャラクターデザイン(原画?)はCHIYOKO KAZUIとある。
当時のメガミマガジンは、なぜか描きおろしイラストの
名義表示がローマ字だったので漢字表記は分からない。
本名かどうかも謎だが、この名義を鵜呑みにすれば女性。
ヒロインは以下の7人とされていた。
月島靖子(CV:中島亜希子)=甘味処
メインヒロイン?黒髪ロングで淑やかな和服美人。
(ただし、私が確認できた画像では全て洋装だった)
火取里香(CV:常盤美穂)=ジーンズショップ
=7人中最も長身?ショートカットでボーイッシュ。
水沢かすみ(CV:佐藤ちえみ)=花屋
=おっとり天然さん。ややタレ目。
木村志穂(CV:安藤智恵)=レコード屋
=賑やかで色々な情報に敏感。ロリ寄りだが幼女キャラではない。
金子文絵(CV:佐藤瑠美)=本屋
=眼鏡っ娘で気弱だが髪型はグラデーション気味のボブ。
土屋恵美(CV:尾庭さお理)=薬局
=黒髪その2だが、こちらはシャギーが入りやや大人っぽい雰囲気。
お母さん的……ひらたく言えばバb(略)呼ばわりされるタイプ。
日下ちはる(CV:小松原さやか)=食堂
ポニーテールで元気系キャラだが、関西弁ではないようだ。
最初のドラマCDではまだ設定が明確でなかったようだが、
(志穂が『CDショップ ウッディ』と名乗っている)
結局は1985年の商店街を舞台に、
各店の看板娘たちと触れ合うという話に落ち着いた模様。
21世紀に突入してから11年を経た今となっては、
80年代というと野暮ったさのほうが目に付くが、
00年当時の状況を照らしあわせると、当時のメイン購買層が
初恋だのなんだのといった甘酸っぱい時代を過ごした辺り。
顧客の定義(ドラッカー的に)は明確だったといえる。
比較的リアル寄りなグラフィックが売りとされ、
ヒロインたちの髪は全員黒~茶色。
アニメ塗りではなく、水彩画を意識した彩色。
そして、『看板娘』というコンセプトなので、
キーとなるアイテムはエプロンであったという。
イベント時のお約束となる合言葉まで決められていた。
司会「みんなのおかげで?」
ヲタ「大~繁~盛~!」
というイメージで想定されたようだが、
結局使われる機会があったのかどうかは疑問である。
友情と恋愛を主題としたSLGで、
『ネットゲーム』とされていたが、
どのようにインターネットが利用されるのかなどといった
具体的な内容については発表されなかった。
そして、00年7月にはテーマソングのCDが発売されたものの、
以降は作品の足取りがぱったり途絶えてしまう。
メガミマガジン誌上ではVol.5まで特集が組まれていたが
その後は完全にスルーされ、発売予定リストには
秋頃まで『00年発売予定』とあったが、
いつの間にか(具体的な時期は不明)フェードアウトしていった。
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