@chablis777
シャブリ

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智彦が貿易会社で働き始めて1か月が たっていました。
(ノックとドアが開く音)(智彦)はい。
(松川)どうだ? 慣れたか?(智彦)おう…。
いや… 手放せないよ。 苦戦してる。
慣れ 慣れ。
それより お前 評判いいぞ。そうか! よかった…。
候補は何人かいたんだがなお前に決めてよかった。
どうして 俺だったんだ?
同期が ラーメン屋なんて恥ずかしいからな。
笑い者にされてるの 見てられないだろう。感謝してくれよ 友に。
フッ…。
(天野)はい 大盛り お待ち。ごちそうさまでした~。
(天野)まいど~。ごちそうさまでした。まいど。
いらっしゃい。中華そば。はい。すぐ片づけますんで。
(智彦)おい 久しぶり!
チョコレート 持ってきたぞ~。
んっ。
すねてんのか?
どうした?
2~3日 休めば大丈夫でしょう。
はあ… ありがとうございます。
(吟)言われたもの 買ってきた。ああ…。
この子は?
俺の…友達だ。
♪~
♪「泣いて 生まれて 響く命」
♪「きっと嬉しくて 笑っているんだ」
♪「僕らはきっと 出逢うでしょう」
♪「手を引き 背を押し 出逢うでしょう」
♪「きっといつか今日の日も意味を持って ほら」
♪「耳をすませば」
♪「星の見えない日々を 超えるたびに」
♪「互い照らすその意味を知るのでしょう」
♪「愛する人よ」
♪「親愛なる友よ」
♪「遠くまで 響くはエール」
♪「朝も昼も夜もずっと そこにある」
♪「暗闇にほら響け 一番星」
♪「愛する人よ 親愛なる友よ」
♪「星影に響くはエール」
(ケン)んん…。
あんた… 誰?
はい。
あっ… うめえな おばさんの飯。
(足音)
ほっとけないから…強引に連れてきちゃった。
ああ… 寝た?
うん。 「布団って あったけえな~」って言ったら… すぐ。
ハハッ… そうか。
お前も飲むか?
あら… 珍しい。
お前… そんなに いける口だったのか。
フフッ。
どうしたの?
いや… いい。
お願いします。今日は ちゃんと話して下さい。
会社に誘ってくれた松川が言ったんだ。
同期がラーメン屋なんて恥ずかしいって。
言われた時ものすごく怒りが湧いた。
フッ…前は 俺も見下してたのに。
ラーメン屋に… 戻りたいの?
分からないんだ…なぜ こんな気持ちになるのか。
昔ね… 裕一さんが迷ってる時軍人は人のためだから命を懸けて戦えるって あなた言ったの。
あなたの誇りは 軍人である誇りじゃない。
人のために命を燃やせるのがあなたの誇り。
そう信じて…私は あなたに ついてきました。
貿易会社でも ラーメン屋でもどちらでもいい。
その生き方ができる選択をしてほしい。
吟…。
ありがとう。
すまん! 許してくれ。
どうしてだ? 不満があったら言ってくれ。
あそこのラーメン屋は… うまいんだ。
(智彦)申し訳ございませんでした!もう一度 雇って下さい!
俺には… これしかないんです!
♪~
おい。
その大層な服 脱げ。
はい。
いらっしゃい。いらっしゃいませ!
ご注文 何しましょう?
もっと きつく縛れ。はい。
そうそう。
手首な。はい。うん。
俺がいなくなっても油断すんじゃねえぞ。
その後 天野は代々木に店を構え屋台は 智彦が引き継ぐことになりました。
後は頼んだぞ。
はい!繁盛させてみせます!
注文いい?
はい! いらっしゃいませ!
はあ…。
お前… ラーメン屋 手伝え。うちに住み込みで。
住み込み?
俺は 一人が好きなんだ。
吟も望んでる。
頼む。
まあ… 飯がうまいから いいぜ。
ハハッ… そうか!
よ~し! 行くぞ!
(音)んっ…。
(裕一)うまっ… うまい!
ありがとうございます!(華)この焼き豚 最高!
それは こいつが作りました。えっ… すごい!
すごいね!うん。 あっ ネギ あげる。
ネ… ネギ?ちゃんと食べなさい。
食べなさい。ネギ まだ たくさんあるよ。
僕 のりが好きなんで のり もらってもいいですか?のり?
(池田)ああ… 結構やられてんな。
えっ? けんかですか?
(池田)ああ。 博打で大負けしたっつったらすごい剣幕で怒りだしてもう あんたの面倒なんか見てらんないわっつって 出ていっちゃった。
女ってのは いちいちうるさくて かなわねえな。はあ…。
…ってか 出ていっちゃった人ほっといていいんですか?
あ~ もう 人の縁なんてなるようにしかなんないからな。
本当に縁があるんだったらじたばたしなくたって またつながる。
そんなもんだろ?はあ…。
僕も 最近 縁についてよく考えるんですよ。うん。
今の僕があるのは周りにいる人たちのおかげなんだって。
池田さんとのご縁にも本当に あの… 感謝しています。
何だよ 気持ち悪いな。フフフ…。
あの…。(大倉)あっ こちら古山裕一先生のお宅ですか?はい。
あっ… 私 朝一新聞社の…。(戸が開く音)
あっ 古山先生!ビルマでご一緒した大倉です。
あっ!
大倉さん お元気でしたか?おかげさまで。
今は 大阪本社の学芸部にいます。えっ?
あっ じゃあ 今日 大阪から?
はい! 是非とも 先生にお願いしたいことがございまして。
はあ… ふ~ん…。
私どもが主催している全国中等学校野球大会が今年から 全国高等学校野球選手権大会と名称が変わるのを受けまして新しい大会の歌を作ろうという話になりましてそれを是非 古山先生にお願いしたいんです!
戦争が終わってから 改めて先生の曲を聴きました。
ラジオから流れてくる「とんがり帽子」「長崎の鐘」心を打たれました!
スポーツを謳歌できる自由な時代が ようやく到来した今未来ある若者たちを応援する曲を書けるのは古山先生しかいないと確信したんです!
へえ~。 ビルマで一緒だった方とお仕事するなんてご縁が どこでつながるか分からないものね。
フフフ うれしかったな~。
(羽生)ええ~っ!(ふき出す音)
「長崎の鐘」!? あれ本当に大好きなのよ 私。
ご主人が作ったの?…はい。
すばらしいわ~。
あなたも負けてられないわね! あっ!
ちょっと待って。
「ラ・ボエーム」のオーディション受けてみる気ある?
ふ~ん 「ラ・ボエーム」か~。
どう思う?いいじゃない。 受けてみれば?
できるかしら?休んでた期間も長かったし。
あれ? 音は やりたくないの?
やりたい。
だったら…。
そうね。うん。
やってみます。フフフ… よかった。
あっ 華 これから しばらくレッスン長引いても大丈夫?
いいよ 別に。 大丈夫。
ありがとう。 よろしくね。うん。
戦争から3年。 裕一の周りの人々はそれぞれの道を見つけ前に進み始めていました。
(久志)よっしゃ~!この男を除いては。
どうするんだよ これ! アハハハ!


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