アイドルファンは去勢された存在

- -
ここ最近はアイドル声優というものが浸透してきたので、二次元オタと三次元オタは曖昧になっているが、元々はくっきりと分かれていたわけである。アニメオタクとアイドルオタクを兼任している人はとても少なかった。明らかに人種が違うのである。この問題に関して言えば、アニメオタクの方が明らかに性欲が強い。アニメといえば、二次創作が広まっており、あの暑苦しいコミケが思い浮かぶわけだが、要はオナニーするための本である。それを買うためにあれだけのオタクが集まっているのである。オナニーのためにどれだけいいオカズを手に入れるかというのが、アニメオタクの行動原理なのである。

アイドルオタクはそのイメージに反して、おそらく性欲は弱いはずである。そもそもアイドルに使う金があったら、デリヘルで女子大生を呼んだ方がいい。デリヘルの子なら少なくともAKBよりは可愛いのであり、それにも関わらず、やれないアイドルを優先してるのだから、性欲が強いはずがないのである。ではアイドルを性の対象として見てないのかというと、そうでもないだろうが、おそらくイメージの消費が目的なのであり、崇拝の対象として求めているのである。

ゲーテが永遠に女性的なるものと言うような美少女がわれわれの前に実在して恋人になってくれればいいのだが、それが出来る人間と出来ない人間がいるわけである。本当の恋人なら、セックスの相手と崇拝の対象を兼任してくれるのだが、出来ない人は出来ないし、それにロンブー敦のような人間でも、そのレベルの相手を手にしているかどうかはわからない。崇拝できてセックスも出来るという究極の女性を恋人にしている男だって当然いるだろうが、いない人が多数派であり、この多数派の男は、崇拝の感情と性欲の解消を金でやるしかないのである。

すさまじい性欲があるなら、デリヘルを呼ぶ方が効率がいいであろうし、また二次元の方が抜きやすいというのもあるだろう。朝から晩まで勃起が止まらないという性欲を抱えている人間は決してアイドルのファンにはならないのである。この現代においては、セックスがすっかり通俗化しており、女性崇拝と性欲が分離していると言ってよく、それがゆえに「ファウスト」とか「神曲」のような文学作品も書かれないのだが、女体が肉塊に見えてしまった瞬間から、性欲がどうでもよくなり、偶像崇拝の対象の方が欲しいと思うこともあるのである。デリヘル嬢を呼ぶのと、道重さゆみちゃんを応援するのに同じ費用が掛かるとして、後者の方が望ましいという人もいるわけである。ある種の去勢された人間ということも出来るのだが、セックスが脱聖化されたことで、社会的に去勢が行われているとも言える。
ページトップ